どのタイミングでこの店を紹介したらよいのだろう。
知る人ぞ知る、でも知っている人には“でた”という印象を与えるだろう。だが彼とは同郷なので許していただこう。彼といっても彼自身は私を知らない。知るはずもない。彼とは太宰治氏である。彼の有名なポートレートはこの店で撮影された。私は彼の作品を読むより先にそのポートレートの方に出会っている。(『走れメロス』をのぞいての話だけどね)その太宰がとても好きである。ゆえに私は『ルパン』に行きたいと思っていた。
それは銀座の裏通りにある。・・・あそこは裏とはいわないのか?私は銀座をよくしらないのでその辺は許していただきたい。
扉を開け、いきなり現れる階段をおりていくとそこは・・・。なかなか渋いバーカウンターが我々を迎えてくれる。いかにも酒を愛する人々が集う止まり木は若輩者の私には許されないような雰囲気がある。『太宰治の座った席に座りたいよお』と思っていても口にはだせない。勧められるままにテーブル席について素敵なバーメイドの薦めるカクテルに酔いしれるのも一興・・・といった具合なのである。でもこのバーメイドがすばらしい。みかけはエプロンしたおばちゃん(失礼。)なのだが、お酒に詳しい。カクテルレシピはもちろん、どのスピリッツを使っているかも即座に答えられる。ここの店で薦められるのが『チャーリー・チャップリン』。レシピは・・・バーメイドにきいてみてはどうかな?お通しのきゅうりの漬け物も美味。でもなぜにカクテルに漬け物なのだ?・・・好きだけど、謎だ。