あれこれ
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「クロスファイア」
2000年東宝作品 原作:宮部みゆき 監督:金子修介 主演:矢田亜希子
★★★★
<評>
最近日本映画の復活が謳われて久しいが、筆者はそれをホラー、サスペンスの分
野で特に感じる。それは、退屈な文学作品のなぞりや月並みな感動物に飽き足りずに、
純粋にエンタテイメントとして捉える事のできる世代が台頭してきたからではないか。
本作でも、超能力という一見荒唐無稽な非現実性を題材としながら、そこに人間の欲望や
宿命を象徴させる事によって現実世界の矛盾を鋭く描くことに成功していると言える。
本作のテーマは「炎」であるが、それは復讐の鉄槌であると同時に決して社会に受入れ
られない自分自身を焼き尽くす両刃の剣でもある。その炎の描写は特殊効果とあいまって
非常に印象的で、話が進むにつれて強大化していくその姿は次第に追いつめられていく主
人公の心の内を表しているかのようだ。
ただ、残念だったのは中盤以降で姿を現わす超能力者集団"ガーディアン"と、それを率
いる黒幕の描き方が中途半端で、何を目的としているのか、またなぜ主人公を抹殺しよう
とするのかがよく分からなかったことか。前半の心理描写が丁寧であったぶん、終盤の展開
の早さはやや拙速の印象を受けた。
ともあれ、超能力の開放シーンではその絶対的な威力の前に、一種の昂揚感が得られ、
大いに溜飲を下げる事は間違いない。これは一流のエンタテイメントとして重要な要素で
あり、本作の評価はそこで定まるといっても過言ではないだろう。(T)
「男と女の進化論 −すべては勘違いから始まったー」
(竹内 久美子著・新潮文庫)★★★
今、話題の本、「話が聞けない男、地図が読めない女」では、
男女の脳の構造の違いなどを基本に男女の比較論を論じているほんだが、こちらは、動物学的視野を
取り入れて書かれている本。著者が動物行動学の専門なだけのことはあり、さまざまな動物のオス・メス
と人間の男女を比較しながら論じている点が面白い。しかし、少々飛躍した論もあり納得できない話も
ある。たとえば、女のしわの話。『なぜしわが顔にできるのか。』という謎をチンパンジーの性皮の話と
からめて論じ、結局、しわが意味するものは、「発情」が終わったことの印。と締めくくる。この論に
対しての正否はさておき、その他にも、多彩な動物論が展開されるので、暇つぶしにおすすめしたい。
(H)
「秘密と嘘」(英国1996年)
★★★★
96年カンヌ国際映画祭パルムドール賞、その他2賞を
取っている作品。とはいえ、かなり、地味な作品で、知っている人は少ないのでは。
ぜひ、お勧めしたい作品の一つ。ジャンルはドラマ。
内容は、私生児の黒人女性が自分の母親を探すことで始まる。探し当てると、母親は、白人だった。
そこから始まる親子、姉妹の絆をさらりと描く。黒人女性役のマリアンヌ・ジャン・バチストが
ユーモア交えた演技で、重いテーマを軽くしている。また、母親役のブレンダ・ブレッシンは、
この役で主演女優賞を取っている。(H)
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