2000年3月
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2000年3月4日(土)
昼は結婚式に行ったため夕食はパス。夜中に腹が空いたので、スパゲティーを茹でることにした。アーリオオーリオでは寂しいので
スパゲティー・トマトソースにした。EVオリーブオイルを熱し、ニンニクのかけらに火を入れていく。油にニンニクの香りが移った頃合いを見て、トマトの水煮缶を一缶丸ごと入れる。トマトを潰しながら、煮込んでいく。水分が蒸発したところで塩、胡椒で味付け。ここで塩味をつける際にいい方法を編み出した。
名付けて「スプーン一杯の実験」
なんのことはない、「これにもう一塩足したいけれど、足したら塩辛くなりすぎるかなあ」と悩んだときに、そのソースを一匙すくい、そこに少量の塩を加えて味を見るのである。この作戦で丁度いい塩梅に塩味が決まった。本当はここにバジルの葉っぱがあれば文句がないのであるが、まだ家のベランダにバジルは育っていない。
スパゲティーが茹であがり、ソースに和えてできあがり。
急いで食べる。フグフグ。麺の茹でかたは完璧。トマトソースの酸味と、塩気が程良いバランスで……と言いたいところであるが、やはりいつもの通り、少し酸っぱい。味がとがっている。塩味はこれ以上効かせると塩辛くなるくらい最大限に入っている。だから塩味のせいではない。よく分からないけれど、多分煮込む時間が短いせいではないかと思われるが……。評価
★★★★ 教訓:誰かトマトソースを酸っぱくなく作る方法を教えて!
2000年3月5日(日)
夕食に
ハンバーグを作った。先日紹介した、NHKのガッテンのレシピに従ってみた。<材料>(2人分)
ひき肉 牛 240グラム 豚 110グラム
タマネギ......小さめのもの1個
食パン.....1枚を細かくちぎっておく
牛乳......20cc
卵......1個
塩......4グラム (肉の1%)
コショウ......少々
<作り方>
タマネギを軽く色が付く程度に炒め、室温まで冷やす。ちぎった食パンを牛乳にひたしておく。肉に塩を加えてこねる。
※目安は2分間、100回。
卵、タマネギを順に加えて均一になるように混ぜる。 パンは牛乳をしぼり、均一になるように混ぜる。 材料を4等分にして、小判型に形作る。手にサラダ油をつけると成形しやすい。 両手で軽くたたいて、中の空気を抜く。(空気が入っていると焼いたときに形がくずれる) 厚さは1.5センチ。 中央部にくぼみをつくり薄くする。(周辺から火が通るので、中央部は火が通りにくいから。)
フライパンは充分熱してから、サラダ油(大さじ1)をひき、よくなじませる。 肉を置き、強火で両面に焼き目をつけた後、弱火にする。※焼き目をつけることで、肉汁が流れ出るのを防ぐ。
焼き上がりの目安:中央部のくぼみを軽く押してみて、 肉汁(白または透明)が出てきたら焼き上がり。(赤い場合はまだ生) または肉に弾力が出てきたら焼き上がり。
以上、ガッテンのレシピを一部改変。
ソースとして、赤ワインを肉の焼き汁に加えてフライパンを熱し、アルコールが飛んだところで、醤油を入れ、和風ソースを作った。
さて食べよう。ご飯と食べる。醤油のソースがとてもご飯に合う。肉汁がハンバーグの中に閉じこめられて、噛み締めたときにジュワッと口の中に滴ってくる。これはうまい。残念だったのは少しばかり厚く作りすぎて(多分2センチくらいになっていた)、全体の熱の入り方が均一でなかった点である。やはり中心部には火が入りにくいものだと言うことを実感した。評価
★★★★ 教訓:子供の頃ほど、ハンバーグが好きでなくなってきている自分をあらためて認識した。大人になるってこういうこと?
2000年3月6日(月)
夕食後になんだかお腹が空いてあまいものが食べたくなった。
ホットケーキを作った。薄力粉を適量にベーキングパウダー小さじ一杯。砂糖大さじ3杯くらいをボウルに入れる。卵一個を割り入れ、こねないように注意しながらお玉を一方向に動かしながら粉と卵を馴染ませていく。続いて牛乳を少量ずつ混ぜて、粉と混ぜていく。このときも決してこねくり回してはいけない。ふっくら焼き上がらなくなってしまうらしい。生地がとろとろするくらいになるまで牛乳を加えたら出来上がり。とにかく混ぜすぎは禁物である。そうそう、焼く前にバニラエッセンスを一振りしておこう。
フライパンを熱し油を薄くひき、生地を流し込む。火を弱めて蓋をし、表面に空気のつぶつぶが上がってきて乾いてくるくらいになったらひっくり返す。箸でさしてナマの生地がくっつかなくなったら、もうそれで焼けたの合図。出来上がり。
市販のメープルシロップをかけて食べた。ううむ。かなりふんわりと焼き上がった。表面がサクサクして、中がふんわりしている。ホットケーキ自体の甘みは控えめで、メープルシロップもおいしい。今までホットケーキってホットケーキミックスを使わないとおいしくできないと思っていたけれど、家にあるのものでこれだけのものが出来るのは意外であった。評価
★★★★ 教訓:天ぷらの衣とケーキの種はこねてはいけない
2000年3月11日(土)
わたしが作るトマトソースがいつも酸っぱいのはなぜかを検証するために、同じ素材を使って、妻とわたしで各々
トマトソースを作って食べ比べることにした。気分は料理の鉄人である。だけれど台所が広くないので一人ずつ順番で作らざるを得ない。まず、妻が作った。15分ほどで完成。
続いてわたしが作る。オリーブオイルをしき、薄くスライスしたニンニクをオリーブオイルの中に浸す。それでからフライパンに火を入れる。これはニンニクを焦がさずにオイルに香りを移す秘訣である。ニンニクがこんがり色づいてきたところで、タマネギの微塵切りを二掴みほど、セロリの微塵切りを一掴みほど投げ込む。中火で熱し、オリーブオイルで揚げるような感じでソフリットに火を入れ、水分を飛ばしていく。
水分が抜けて少し黄色みがかってきたところで、妻の使い残したトマトの水煮缶の半分を投入。その際に水煮缶のトマトの味を見てみる。今日のトマトは甘みが強くて、酸味が弱くて少し寝ぼけたような味。これなら出来上がりのトマトソースは酸っぱくなりようもないだろう。
月桂樹の葉を一枚入れて、トマトをほぐしそのまま中火で煮つめ、最後に塩、胡椒を振って出来上がりだ。
スパゲティーにはAGNESIのSPAGHETTI3を使用し、強めに塩をして茹でる。茹で汁の味を見て海水よりも少し強いくらいの塩加減がベストである。茹であがったところで、湯を切り、二つの皿に盛られたそれぞれのトマトソースと麺を絡める。
さあ、試食である。まず、妻の作品から。まず一口。口の中にニンニクの香りが溢れる。わたしが作るよりも、より長い時間ニンニクを炒めているらしい。きつねいろでカリカリに揚がっている。次いで香ってくるのはEVオリーブオイルのあおっぽいにおい。火を入れたのにかなり強く香ってくる。最後に香り付けのために加えたりはしていないとのこと。味については、塩かげん、トマトの酸味とうま味のバランス、そしてそれがパスタの塩味と穀物に絡んだときの新たなるうまさが生まれてくる、といった印象で文句のつけようもない。
わたしの作った物を食べてみる。一口含むと、酸っぱい……。ああ、またか。トマトのフレッシュ感が出ていると無理矢理に言えなくもないが、やはり、味のバランスは良くないよなあ。塩味と酸味とうま味がトライアングルを作っていて、この三角形がどんな三角形であるかがトマトソースの味を決めるような気がする。妻の作った物が正三角形ならば、わたしのは酸味がとがった二等辺三角形である。いつも煮つめる時間が短くて酸っぱいのではないかと疑っていたので、本日は少しいつもより多めの時間、煮込んだのであるがこの酸っぱさ。しかも調理する前よりも後の方がより酸っぱくなっているというこの不可思議さ。
それにしても同じ素材(ニンニク、タマネギ、セロリ、トマト、スパゲティー、EVオリーブオイル)を使って調理しているのに、なぜこんなに味が違うのだろう。ふたりで一生懸命考えたが、理由は思いつかなかった。妻が言うにはわたしの手には呪いがかかっているらしい。評価
★★★★ 教訓:わたしは酸っぱい指を持つ男である。(半ばやけ)
2000年3月12日(日)
昨日、呪われた「酸っぱい指」を持つことが判明したわたしであるが、昨日購入しておいた合い挽き肉350グラムを何とかしなくてはならないことに気付き、懲りずに酸っぱい
ミートソースを作ることにした。EVオリーブオイルとニンニクを熱し、タマネギ、セロリの微塵切りを少し強火で炒めてソフリットを作る。100グラム50円の激安合い挽き肉に塩、胡椒、それから少量の小麦粉を振りかけ下拵えをしておく。小麦粉は良い焦げ色を付けるために用いる。そしてソフリットの入ったフライパンに下拵えしておいた肉をおもむろに入れ、強火で熱する。水分を十分に飛ばしてカラカラにひからびた挽肉になるようにする。その間、肉をあまりかき混ぜてはいけない、とのこと。かといってそのままにしておくと、肉がフライパンに焦げてこびりついてしまうので、フライパンについた焦げをこそぎ落とすくらいにはさわって良いのだと思う。また、激安肉から出た油があまりに多かったので、余分と思われる分だけキッチンペーパーで拭い去った。
十分に肉に火が入ったら、火力を最強にする。その段階で鍋肌から赤ワインを回し入れる。本日用いたのはイタリア、ヴェネト州の飲んでも結構おいしい安ワイン。ワインを入れた瞬間に沸騰するくらいまで鍋を熱くしておくのがポイント。ワインが入ったら火を中火にし、しばらく待つ。ワインがネットリとしてきたら、水煮トマトと水と乾燥ローリエの葉とフリーズドライのローズマリーを入れ、火を弱火にして水分が飛ぶまで煮込む。「スプーン一杯の冒険」法により至適な塩味が決まったら味付けは終了。一度冷まして、出来上がり。何度も書いているように煮物は冷める時に味が入っていくので、出来立てをすぐ食べるよりも、一度冷ましてから温めなおしてたべた方が明らかに味がよい。
ラグーは昼頃につくっておいて、夕飯としてスパゲティーを茹でて食べてみた。使用したパスタは昨日と同じAGNESIのSPAGHETTI3である。アルデンテに茹であがったところで急いで湯を切り、皿に盛り、ラグーをかけたら稲妻のように食べる。
バクバク、フグフグ。マウマウ、ハグハグ。
肉がおいしい。肉が少しくらい焦げるのも気にしないで、強火で炙った結果だと思うが肉がうまい。トマトのうま味と酸味は本日は裏方にまわって肉の味を下から支えている。多分入れた肉の量と、トマト缶の量の比率によるのだろうけれど。それにしてもあの史上最低だった餃子の時と同じ安肉を使って、これだけおいしいラグーが出来るのだから、料理とは不思議なものである。ちょうどトマトソースのビーフシチューを食べているような味わい。味のバランスとしては肉のうま味が全面に出てきて、肉を食べさせるためのトマトソースという感じ。トマトソースの味は少し薄くて、でもだからこそ、本日は酸味もそれほどきつくなくおいしくできたと思う。評価
★★★★ 教訓:安い肉のアブラは取り除け!
2000年3月19日(日)
さて、トマトソース対決の日がやってきた。妻とわたしが最も単純なレシピでトマトソースを作って、その味の違いを争うという企画である。
まず、わたしから作る。EVオリーブオイルにニンニクのかけらを入れ、弱火であぶる。ニンニクが色づいてきたら水煮のトマト缶を半分入れる。フリーズドライのバジルの葉の粉末を振りかけ、トマトをほぐし、中火で火を入れ煮詰まったら、塩胡椒で味付け。今日のはかなりおいしい、自信作。
次いで妻が作る。作っているところを見ても特に差は感じられない。パスタを茹で(DE CECCO の1.6mm)茹でたてをそれぞれのソースに絡める。
さあ、試食タイムだ。
まず自分のから食べてみる。ふうむ、今日のは酸っぱくないぞ。これは勝てるかも。
次いで妻のを食べてみる。ん、違う。同じ様に作っていたのに全然違う。味がはっきり、くっきり、輪郭の整った味。それに比べるとわたしのはのっぺり、ぼんやりとした味。ふたつ並べて食べ比べてみるとはっきりと分かる。妻はわたしのソースを「死んだ味」と的確かつ辛辣に表現してくれた。
今日は少なくとも同点、良ければ逆転を狙っていたのに……。今日はあまり酸っぱくはなかったけれど、おいしくないトマトソースしか作れない自分が悲しい。更に理由が全く分からないの情けない。評価
★★ 教訓:どこかに答えはあるはず。追記:本日たべたDE DECCOはトマトソースとの相性は今一つといった印象であった。
2000年3月20日(月)
夕食(アジの干物、キムチ、味噌汁と白いご飯)が終わった後、研究心がむくむくと沸き上がり、また、飽きもせず
トマトソースを作ってしまった。また2種類作って比べることにした。本日はひとり鉄人。自分で2種類のトマトソースを作り、食べ比べるという企画である。
1種類目はフライパンに軽く潰したトマトの水煮1/2缶、ニンニクのスライス、EVオリーブオイルを入れ、そこから火を着け、とにかく強火で水分を飛ばしたもの。5分くらいでできあがり。
2種類目は妻を師匠として、手取り足取りといった感じで作り方を伝授してもらった。今まで自分でしていたのと違っていたポイントは
できあがった両者をパスタなしで、ソースだけで食べ比べてみる。1番目のソースは味が冴えない。はっきりしない切れのない味。味がこもった感じ。それに比べると2番目のそれはフレッシュ味もあり、酸味、甘み、うま味が程良いバランスで感じられ、またそれぞれがはっきりと自己主張してくる。外に開かれた印象。
この二つのソースの何が違っていたのかを考えてみた。
まず第一は火加減である。1番目のソースは強火で熱している。このためトマトの持つフレッシュさが飛んでしまったのではないだろうか。これについては今後の更なる検証(実験)が必要である。
その次に今まで気付かなかった違いとして、トマトの潰し方がある。今までわたしがしていた方法はフライパンにトマトを缶から移した後、菜箸を使って荒く、軽くほぐす程度であった。しかし妻はもっともっと細かく潰すのだという。
確かにそのとおりに作った2番目のトマトソースは、トマトが細かいせいで口当たりがよい。味が上品なのである。それと比べて1番目の適当にトマトを荒く潰しただけのものは、食べたときにトマトの果肉と汁の部分(ソース)が別々になっていて、下品というか、味が均一ではない。しかも、そのトマトの大きな果肉の部分だけ食べてみると、な、なんと、酸っぱいのである。ここでやっと、酸っぱいトマトソースの原因が見えてきた。トマトの潰し方が甘くて、大きな(とは言っても7、8ミリ角の大きさくらいだが)塊状の果肉がごろごろとしているため、食べたときにその果肉の酸味を感じてしまうという理屈である。確かに、トマトの水煮缶を開けたときに味見をしてみると、トマトの果肉は酸っぱくて、それが漬けてあるトマトジュースは甘い。これを物理的に均一にすると、つまりトマトを細かく潰すと、感じる味も均一となり、そうでないと酸っぱい部分と甘い部分が別々に感じてしまうのである。
遂に、酸っぱい謎が解明された。次回はトマトはうんと細かく潰してみて、本当に酸っぱくないのかを検証してみたい。評価 1番目
★★、2番目★★★★ 教訓:トマトは細かく潰して使え。上品な味イコール均一な味であることが分かった。