2000年5月
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2000年5月3日(水)
本日、夕食に
スパゲティー・トマトソースを作った。作り方はいつもとほぼ同じ。ニンニクとEVオリーブオイルを火にかけトマト水煮缶を入れ煮込む。今日は生バジルがあったので、茎の部分をトマト缶を入れる前に香り出しの目的でオイルにさらすということをした。葉の部分は手で小さくちぎって、トマトと共に煮込んだ。そして本日の隠し味はケーパー。7、8個ほどを容器から取り出し、包丁の背で潰してから微塵切りにして鍋に放り込んでみた。味見してみると、ケーパー独特のマヨネーズの味はしないけれど、なんだかいい感じにコクが増したようだ。20分くらい煮込んで終了。
さて食べてみよう。うむうむ。これはかなりのもの。トマトソースの味の付け方は大きく2種類に分類されると思う。フレッシュ・酸味十分タイプとこってり・うま味甘み十分タイプである。今日のサルサ・ポモドーロ(トマトソース)は後者としてかなりの実力の持ち主である。自分で意図的に作り分けたいと思っているのであるが、出来てみないとどんな味になるか分からないところが情けない。
また、味はトマト缶にも左右されるようだ。本日使ったのはSPIGADOROというブランド。調理する前に、味見をしてみたけれど、甘みとうま味が強く、酸味は少な目で、コクがある。後者を作りたいときには打ってつけなのかもしれない。評価
★★★★ 教訓:SPIGADOROを使うとコクのあるソースが作りやすい(かもしれない)
2000年5月6日(土)
SPIGADOROのトマト水煮缶が近所のスーパーで100円で売っていた。1ダースまとめて買ってきた。今日もまた
スパゲティー・ミートソースだ。またまた100グラム49円の超特売合い挽き肉を300グラム購入。いつものようにニンジンとタマネギとセロリでソフリットを作る。本日は10分程度の軽い炒め具合にとどめておいた。別の鍋で超特売肉を炒める。炒まってきても我慢して少し焦げ目がつくくらいまで火を通す。肉がカピカピになったら赤ワインを鍋の周囲から回し入れる。ジュー。いい音だ。ワインの水分が煮詰まってきたら、ソフリットを加えてトマトを加える。SPIGADOROを2缶開けたけれど、まだ何となく全体の色が薄い。全部で3缶入れた。本日も隠し味にケーパーを10粒ほど入れた。コトコトと1時間ほどで煮詰まった。塩をして味を見る。SPIGADOROのおかげか酸っぱくはない。悪くないけれど、狙ってた味とまた違う。本日は超特売肉の「肉ですぜぃ」という迫力とトマトのうま味の協奏曲って感じをねらっていたのに、出来あがったものはトマトに頭を押さえ込まれた不肖の超安肉という感じ。肉の味があまり食べ手に伝わってこない。やはりトマト3缶は多すぎたようだ。スパゲティーはAGNESIのSPAGHETTI3を使用。茹でる湯に塩が足りなかったせいで少し物足りない味で、上手く塩が利いたときの粉のうま味というのが少なかった気がした。評価★★★★ 教訓:過ぎたるは及ばざるが如し。2000年5月7日(日)
昨日、3缶分も作ったのでまだラグーがたくさん残っている。夕食はまた
スパゲティー・ミートソース。本日の使用パスタはママーの1.6mmのスパゲティー。茹でていてアルデンテのタイミングがよく分からない。多分ここだろうと言うところで、昨日のラグーを和えて食べる。ふにゅ。
一口目の感想。麺がねばっこい。麺を噛み締めて、口を開くときに感じられる、歯と歯の間の接着効果。もっちり、べったりとした食感。歯切れの良さが売りのBarillaとは対極の世界観である。茹ですぎて、のびているわけでもないのだ。決してアルデンテにならないパスタ。こういうのが好きな人もいるのだろう、わたしは違うけれど。評価
★★ 教訓:この麺を食べてたら小学校の給食(ソフト麺)を思い出した。懐かしい。2000年5月13日(土)
イタリアワインを開けたので、つまみを作った。
揚げスパ。EVオリーブオイルにニンニク数片、鷹の爪1本を火にかけ香りを立たせる。ニンニクが色づいたら、スパゲティーを半分に折ってそのままオイルに浸し揚げる感じで焼きを入れる。表面の色がプリッツ色になったら油からあげて、塩で味付けしてできあがり。食べてみよう。パキパキ、ポリポリ。歯触り、歯ごたえが楽しい。粉のこんがりと焼けたにおいが香ばしくてプリッツを彷彿させる。今日のワインとは少し求める方向性が異なっていたけれど、軽いイタリアワインやビールとはよく合うつまみになると思った。実は今回使ったスパゲティーは以前に一度茹でて食べてみた際に、あまりにおいしくないのでどうしようかと思っていたものであった。こんな使い道があるとは……。評価
★★★★ 教訓:捨てる神あれば、拾う神あり。2000年5月14日(日)
昼に
パスタの食べ比べを行った。一方はAGNESIのSPAGHETTI2。他方はDE CECCOのNo.11。どちらも1.6mmのスパゲティーである。出来るだけシンプルに食べるために、ゆでたてをEVオリーブオイルと塩胡椒だけで食べた。茹でる水に多めの塩を入れておく。舐めるとかなりしょっぱいくらい。まず先にAGNESIがアルデンテになった。すぐ湯から上げる。その一分半後、DE CECCOがアルデンテになった。両者を皿に盛って味付けし、食べ比べる。
まず、AGNESIから。DE CECCOと比べて見た目は細い。食べた印象も見た目の通り繊細。口の中でパスタが一本一本識別できる。歯ごたえは普通。噛み締めているといつの間にか口の中から消えてしまい、消える瞬間に粉のうま味がフワッと広がる。オイル系のソースとの相性は良いと思われた。評価
★★★★★そしてDE CECCO。AGNESIと比較して、見た目は太く仕上がった。食べてみるとブリブリ感に驚かされる。口の中に入ると見た目以上のボリューム感。口の中で膨れているのではと思わんばかりの筋肉質な印象。また、口に含んだ際にフワッと感じられる甘い香りと噛み締めたときの少し甘い粉の味も特徴的である。
また、AGNESIはテフロンダイスを用いていてパスタの表面がつるつるしており、DE CECCOはブロンズダイスを用いており表面がザラザラとしているのであるが、これについて茹であがったパスタにおいては特記すべき違いを見いだすことは出来なかった。一般的には表面がザラザラパスタの方がソースが絡みやすいと言うのであるが、本日のこの食べ方ではこれについては評価できなかった。評価
★★★★ 教訓:思ったよりもパスタの種類による味の違いははっきりしている。2000年05月20日(土)
トマトソースを作って2種類のスパゲティー、DE CECCOとLATINI
とを食べ比べてみた。トマトソースはいつもの通りに作る。フレッシュバジルがないのでフリーズドライもので代用する。このバジルは最後に振りかけるよりも、最初にニンニクに火が通ったとこら辺でEVオリーブオイルの中に放り込んだ方がより香りが立つような気がする。トマトソースができあがったら二つの鍋を使って2種類のパスタを別々に茹でる。LATINIが先に茹であがった。皿に盛ってDE CECCOが出来るのを待つ。その二分後くらいにDE CECCOが茹であがった。急いで皿に盛り、トマトソースをかけ試食。
まず、LATINIから食べた。うっ、しまった、DE CECCOの茹であがるのを待っていた二分間がアルデンテではない状態にしてしまった。初めて使うパスタだったから、つきっきりで、試食しながら茹でていたというのに。茹でている途中に囓ってみると他のパスタとはすこし異なっている。断面のまだ火の通っていないところがくっきりと芯になって見えるのである。そして、囓ってみると芯のところはパリパリという食感をもたらすのである。ここまで見た目で芯が明瞭なパスタは初めてだし、芯がパリパリするのも今まで経験がない。
目で見てすぐ分かる芯を指標に、これがなくなりそうな寸前で湯から上げたのであるが、待ちの二分は長かったようだ。評価
出来ず 教訓:LATINIは茹であげたら、その場(台所)で食べるくらいの俊敏な対応が必要だ。カウンター中心のトラットリアであれば使いこなせるだろうが、大きなリストランテだったら、給仕人にカールルイスが必要。DE CECCOは相変わらず茹で時間の長い膨張率の高い麺。これが1.6mmのスパゲティー?って言いたくなるくらいに太く仕上がる。がっしりとした筋肉質の麺にトマトソースがよく絡む。口の中では歯切れの良さとモチモチ感の良いバランス。さすがにトマトソースで食べると小麦の香りはわかりにくくなるが。
トマトソースはまあまあの出来。味付けで酸っぱくなるのを怖れて塩を入れすぎてしまい、少し塩かっらくなってしまった。
評価(DE CECCOとトマトソースの相性について)
★★★★ (トマトソース自体)★★★ 教訓:DE CECCOは思っていた以上に、体育も勉強もできる優等生って感じ。
2000年5月21日(日)
昨日の雪辱戦。朝食で
LATINIをもう一度試してみた。入っているビニール袋から麺を取りだそうとするときに、逆さにしても出てきてはくれない。表面があまりにザラザラなのでその静止摩擦係数が非常に高いからである。仕方がないので少しずつ指で引っぱり出してくる。茹でると、湯が真っ白くなる。表面についた粉が溶けるのであろう。強火にするとパスタが鍋の中で踊って、せっかくの表面のザラザラがとれてしまうといけないので途中から弱〜中火でゆでていく。途中で何度も茹で具合を確かめる。今日はまだ芯がしっかりとパリパリと感じられるところで湯から上げた。そのまま皿に盛り、
EVオリーブオイルとペコリーノチーズの削ったものと胡椒を上からふりかけ、稲妻のように食べる。ペコリーノチーズとEVオリーブオイルが混ざってそれがパスタに絡んで、なめらかだけれどすこしボソボソしている。ペコリーノチーズの十分な塩気とミルキーさ。EVオリーブオイルを生でかけたときの青い匂い。挽きたての黒胡椒がそれらをピリッと引き締める。まるでカルボナーラを食べているかのようである。
確かに茹でた後でもLATINIの麺の表面はザラザラ感を保ち、ソースをよく絡ませる。こういったソースでLATINIは本領を発揮するようだ。歯ごたえとしてブリブリ感はほとんどない。どちらかというとモチモチしているタイプ。表面のザラザラ感以外に口の中であまり特徴が感じられない。小麦の風味もあまり感じられない。評価(LATINIとクリーム系ソースの相性)
★★★★ (本日のソース)★★★★ 教訓:おもっていたよりもLATINIは自己主張の強いタイプではなかった。
夕食は
牛テールの赤ワイン煮。実はこれは昨日の夜から仕込んでおいたもの。昨夕、イタリアの赤ワイン(\980)を開けたのだけれど我々の口には合わず半分以上余ってしまった。勿体ないのでこれを使って何か作ろうということで近所のスーパーで冷凍の牛テール730g(\1100)を購入し、これをワインで煮ることにしたのだ。またもや、今まで使ったことのない食材。手羽先カレーのときのいやな思い出が頭をかすめる。臭みで後々困ってしまうのではという懸念。取りあえず、熱湯に通してみることにした。凍ったままの肉をボウルに入れ、熱湯を注ぐ。1分くらいで湯を捨て、次の湯を注ぐ。それを数回繰り返す。これで、臭みは抜けただろう、多分。
次いで表面に小麦粉をはたいた後、フライパンで表面によく焼き目を付ける。また、それとは別にソフリットを作っておく。そして深い鍋の中にソフリット、肉を入れ、その中にワインを注ぎ込み強火にする。5分くらいでアルコールは飛ぶのでその後は弱火でじっくりと煮込む。その後にトマトの水煮缶を一缶、手で握りつぶして入る。そのまま30分くらい煮てみたけれど、肉がちっとも柔らかくならない。必殺、圧力鍋を使用した。
弱火で20分。冷めてからふたを開けてみると、うほー。肉が柔らかくなっている。ゼラチン質のところがフニフニといい具合に仕上がっている。ただ、まだあまり味が浸みていないので、もう30分くらい普通の弱火で煮込んだ。そして、火を止め、翌日まで味を染み込ませるために寝かせておいたのだ。
さて、どんな味になったか。ソースは肉から出たゼラチン質のために少しプリプリしたエキス状になっている。ソースを口に含む。赤ワインのもつ煙い感じのコクを強く感じる。肉から出ただしとトマトとソフリットの風味が渾然一体となって味蕾にまとわりつく。肉はどうなったかといえば、いわゆる普通の肉の部分とスジの部分が丁度いい具合に配分されていて、肉はしっとりと、スジの部分はネットリと仕上がった。これは噛み締めたときに幸せ感をもたらせてくれる。ギュッ、プニュ、フグフグ。これは食感のを楽しむものである。
ソースをフランスパンですくって食べてみる。小麦の香しいフランスパンだ。これとソースが合わさると、とたんに幸せモードに突入してしまった。最高のマリアージュ。今まで自分の作った物で一番おいしかった。評価
★★★★★ 教訓:煮込み料理に腕は要らない。時間さえあれば誰にでもおいしく作ることが出来る。2000年5月27日(土)
夕食に
野菜のエチュベを作ってみた。フレンチレストラン<コート・ドール>シェフ、斉須政雄氏が書いた「フレンチ十皿の料理」の中に出てきた料理。コート・ドールには行ったこともないし、別の料理屋でこれを食べたこともないのであるが、とにかく酸っぱい野菜の料理というものを作りたかったのである。暑くなってきたことだし。とりあえずスーパーで野菜を買うことから開始。買ってきたものはキャベツ、カブ、ニンジン、パプリカ(でっかい黄色のピーマン)、キュウリ、タマネギ、エリンギ、レモン、シャンツァイ(香菜)。
家に帰ってレシピを読む。シャンピニオンをレモン汁で煮込むと書いてある。シャンピニオンとはマッシュルームのこと。今日は買ってこなかった。代理として同じ茸のエリンギを軽くオリーブオイルでソテーし、搾ったレモン汁で数分煮込んだ。
大きな鍋に前述の野菜類を適当に切り、放り込む。EVオリーブオイルを回しかけ、先程のエリンギとレモン汁を入れる。そしてトマト水煮缶2缶を軽く潰して入れる。ガスの火を着け、強火で熱す。すると野菜から十分な水分が出てくる。このまま15分くらい煮込む。
カブが少し柔らかくなってきたところで塩をして、火を止める。
レモンの爽やかな青い酸味とそれぞれの野菜の持ち味を生かす塩。このバランスが丁度良い。斉須さんはこの料理を「漬け物」と考えている様であるが、わたしが作った今日のこれは「煮物」であり多分絶対に方向性も違うものだろう。コート・ドールで「季節の野菜のエチュベ」が食べてみたい。
評価
★★★★ 教訓:食べたこともない料理を、味を予測して作ってみるのは面白いけれど、正解が分からないので不安でもある。
2000年5月28日(日)
昨日使い切れなかったシャンツァイ(香菜)が束で残っている。これを使って何か作らなければ、ということで
鮭のチャーハンを作った。冷凍庫から塩鮭を取りだしレンジで解凍する。フライパンで鮭を焼き、同時にほぐしてしまう。火が通ったらこれは一度皿に出しておく。次に中華鍋熱し、油をひき、卵を割り入れる。さっと混ぜ、固まる前にご飯を入れる。お玉でほぐしながら炒めていく。大分いたまったら、先程の鮭フレークを放り込み、混ぜる。そしてここで微塵切りにした香菜とナムプラー(魚醤)と醤油を入れる。ナムプラー(魚醤)と醤油は香り立たせるために、中華鍋の周囲の鍋肌から少しこがしながら回し入れる。最後に胡麻油を同様に鍋肌から回しかけ、香りを立たせてできあがり。
シャンツァイの香りが何ともエスニックな感じ。少し炒めすぎたせいで、卵がしっとりを通り越して少しカピカピしている。鮭の塩味が付いているのであらためて塩をしなくてもおいしく食べられる。確かにチャーハンとしては結構良くできたけれども、最初に予想していたほど、シャンツァイと鮭の相性は良いわけではなかった。評価
★★★★ 教訓:鮭のチャーハンにはアサツキ、ネギ油が合うと思った。