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サンタクロースのルーツは、4世紀の頃民衆に親しまれたミュラの司教聖ニコラスにさかのぼるという。
聖ニコラスは様々な奇跡を起こし、船乗りや金融業者、小児、学生など様々な人たちの守護聖人とされてい
る。サンタクロースという名前はニコラスのオランダ語の呼び名シンター・クラウスのなまりで、アメリカに移
民したオランダ人が彼をそのようによんでいたのがいつしかサンタクロースに変わっていったのだという。クリ
スマスのサンタクロースを世界に広めたのはアメリカなのである。
本来は12月6日が聖ニコラスの日とされ、子供たちに贈り物をさずけられてきた。オランダ、ベルギー、
スイス、オーストラリア、ドイツの1部などでは、この日の前夜にニコラス聖人が良い子には贈り物を、悪い
子には小枝を持ってくると子供たちに伝えられている。
聖ニコラスが贈り物をもたらす人となった由来![]()
聖ニコラスには様々な伝説がある。その中で、贈り物をもたらす人となったきっかけになる伝説を紹介したい。
この話は聖ニコラスがまだ若かった頃の話です。彼は裕福な家に生まれましたが10代で両親を疫病でなく
してしまいました。修道院に入ることになった彼は両親からの財産を全て処分しなければなりませんでした。
ある日彼は近所に住むある家族が、お金がないために娘を売りに出そうとしているという話を耳にしました。
その家族には3人の娘がおり、どの娘も結婚適齢期に達していたものの、結婚するための持参金を持たせる
ことができず、1番上の娘が身売りをし、そのお金で妹たちが結婚できるようにしようというのです。ニコラスは、
真夜中に皆が寝静まるのを待ち、小さな袋にいくつかの金貨をしのばせ、頭巾のついたマント姿でそっと彼女
たちの家にむかいました。朝になって目を覚ました娘たちは、窓から投げ入れられた金貨の袋を「靴」の中に発
見しました。このことがもととなって聖ニコラスの日に贈り物が靴や靴下の中に入れられるようになったといいます。
クリスマス前夜にサンタクロースが贈り物を届けてくれるという話は、先にも述べたが12月6日に贈り物を交わす
慣習に伝説が混じって8頭のトナカイにひかれたそりに、おもちゃをのせて北極から訪れることになり、
ニューヨークのオランダ系清教徒を通じてアメリカに伝わり、クリスマスの風習と結合して、現在のように贈り物を
入れた袋を背負って赤い服に赤い頭巾で長靴履きの老人として表現されるようになったのだ。

「SANTA CLAUS サンタクロースとその仲間たち」 フェリシモクリスマス文化研究所編集所
「世界大百科事典」 平凡社