格付


人間に格付をする。私が常にする嫌な行為のうちの一つだ。
血縁、知り合い、同僚、友達、連れ。

連れは今現在7人。その人達が望むことなら何でもしたいと思う。
自分でも何故彼らにここまで惹かれるのかがわからない。「男」として愛するのとは全く質の違う愛情を持っている。
彼らが心の底から望むなら、私は自らの命も投げ出すと思う。
自己犠牲は私にとっては自己満足としか思えない。自己満足の為にその後の彼らの気持ちも考えずに行動する。
狂っていると思う。明らかに歪んでいる。
頭ではわかっていても、感情はどうしようもない。
彼らは私がどんな愛し方をしているか知らない。大方「友達」ぐらいだと思う。私はそうであって欲しい。彼らに多くは望まない。ただ、私は彼らと会う機会があれば良い。
勘の良い奴らは気づいているだろう。それでもこの自分勝手に人を愛し、自己満足をする私を許してくれている。
彼らに望む事は幸せになって欲しいという事のみ。そこに私がいようがいまいが全く構わない。

友達は現在20人ぐらいだろうか。
一緒にいて楽しく過ごせる人達。私が一番正常に「友達」と言える人達。

同僚は5人ぐらいか。
仕事を一緒にした、というだけの人。それでも未だ続いている人達。
友達、と言うほど好感も持たず、仕事のための利害関係を最優先に考えて付き合っている。

知り合いは数え切れない。
会ったら話をするレベルの人達。一番厄介であり、気楽な存在。
「友達」と言われると違和感を感じる。彼らは私を「友達」だと思っているが、私は思っていない。
それはお互いにある認識の違いであるから何も言わないが、少し苦しい。
いつ切れても構わない、自ら関係を切る事に苦痛を伴わない存在だと思っている自分が心底嫌な奴だと思う。

いつからだろう、こんな格付をするようになったのは。極端すぎる、と自嘲してみてもどうしようもない。

男は連れの下、友達の上。
連れとは違い、「男」に対しては求めすぎる。
連れとは別の感情で愛しはするが、「いずれ終わる関係」だと常に思っている。

根底にある原因は血族。
どんなに裏切られても憎みきれなかった奴。
彼はとても傷ついたと思う。そんな彼を私は簡単に見捨てた。
でもやはり愛している。

そしてどうしても超えられない奴。
どんなに張り合っても、あいつには勝てない。
どれを取ってもあいつには勝てない。私が奴を思い描くとき、あいつはいつも笑いながら私をからかう。
嫉妬と憎しみ。その奥に強い憧れを持っている。

この矛盾した感情が、極端な格付けをさせている。
我ながら下らないと思うが決して消えない劣等感を持ちながら、それに気付かないふりをして生きてきた。
心底愛した人間には何も求めることが出来ない。私はこの欠点を克服しようと現在ももがいている。