ワールドカップもあっという間に終わってしまいましたね。
日本中を熱くした1ヶ月。 早いものです。本当にあっっっという間でした。
そんなワールドカップでしたがワタクシが直接にお手伝いをさせてもらうことができたのは
本当に幸福なことでした。
いろんなことがありましたが、思い出すままにぽちぽちと綴っていこうと思います。
サウディアラビアという国についてほとんど知識のなかった私たち。
イスラム教の国で、お酒が飲めなくて、豚肉も食べられなくて、えっと、あとは石油産出国で、それからそれから・・・砂漠の国で・・・などとそんなイメージしかなかったのです。(けっこう皆さんそうじゃないですか?)
サウディのキャンプ地に決まってからは、本を読んだり、インターネットで調べたり、講習会を開いたり・・・etcしてきたのですが、少しずつわかってくるにつれ、同じアジアの国とはいえ、生活が全然違うんだぁ!とびっくりしたことがたくさん。
たとえば、(これがやっぱり一番違う)サウディでは奥さんを4人までもつことができるんですね。
実際、どのくらいの人が奥さんを複数もっているのかわからないですけど、やっぱりこの点はいちばんびっくり。でも、男女間の道徳に関してはかなりきびしい決まりがあり、それを破ると(砂漠のマラドーナと言われたオワイランもそのことで一時期大変なことになっていたらしい)投獄されちゃうみたいです。
もうすでに何度も書いてきましたが、調布市は東京都で唯一ワールドカップのキャンプ地に立候補した自治体です。
そして、幸運にも、サウディアラビアチームがキャンプ地として選んでくれました。
日韓共催の今回のワールドカップ、32チームが出場するわけですから、単純計算すると、日韓それぞれ16チームが両国でキャンプを行うという計算になります。
そんな中、日本でキャンプ地に立候補し、JAWOCから公認された自治体は80数箇所もありました。
日本だけでそれですから、キャンプ地として選ばれるということは、それはもう、大変なことなわけです。
実際、メディアを騒がせていたように、キャンプ地として選んでもらうために、かなりお金を要求される、ということがしばしばあったようです。
村おこし・町おこし的な目的でキャンプ地に立候補した自治体の中では(そういうところがかなり多いとは思いますが)、なんとしてでも誘致を成功させたい、という強い希望があり、とにかく誘致するためだったら、ある程度のお金を積むことも辞さない、という雰囲気がありましたよね。
昨年春先から(まだ昨年のことというのが信じられませんが)出場チームによるキャンプ地の視察ツアーが何回も組まれました。もちろん、単独で来るチームもありましたが、代理人が間に入って、5,6カ国のチームを連れてきて視察をさせる、というツアーもかなりありました。
実際、調布市もイングランド・スペインを始め、アフリカ数カ国など、数回にわたりツアーによる視察を受けましたが(あああ〜〜イングランド・スペインが来てたらどんなことになっていたか!!)、その代理人というのが、だいたい”成功報酬”ってことで、○千万円という額を提示してくるわけです。
当時我々は(もちろん、そんなお金ないし)おことわりしたわけですが、今になって考えてみると、やはり代理人が入るということは、その”キャンプ地誘致”という目的だけではなく、実際にキャンプが始まってからチームが帰るまでの対チームの交渉ごとを間に入って全てやってくれるわけですから、トータルの意味で考えると、まああり得ない額とは言い切れないケースもあったかもしれない(回りくどい言い方だな(笑))と考えなくもありません。もちろん、当時はそんなこと全く考えてもいませんでしたし、わかりもしませんでしたけど(笑)。
結局、そういったツアーを受け入れ、代理人に報酬を払ってキャンプ地誘致に成功した自治体はあったようです(敢えて名前はあげませんが)。
また、チームから直接お金を要求されるケースというのもかなりあったようです。
キャンプ地というのは、JAWOC(FIFA)のルールにより、経費負担が決まってます。
たとえば、プレキャンプ中(大会前に行うキャンプ)に関しては、基本的にチームが全ての経費を負担することになってます。そして、大会が始まってからのHQ(いわゆる本キャンプ、と呼ばれているもの)は、宿泊費についてはFIFAより各チームに相応の額が支払われることになっています。
∴プレキャンプに関しては、なるべくチームは自腹を切りたくないわけですから、なんとか自治体に経費負担を要求するわけです。
(余談ですが、このプレキャンプ・本キャンプというくくりについて、JAWOCのからしっかりとしたガイドラインが出されたのは、なんと昨年の暮ちかくでした。
それまで、”キャンプ”といえば、本キャンプのことをさしていて、”プレ・キャンプ”はいわば、各自治体とチームが”勝手”にやる、というようなイメージが流れていたのです。
今さらですが、JAWOCの仕切りの悪さたるや、すごいものでしたよ(笑)。)
それはさておき、まあ、日本はとにかく物価が高いですから、たしかにホテルの滞在費なんてバカにならないですよね。大体チームは少なくとも50名くらい来ますから、その人たちがたとえば15日くらい、ホテルに宿泊すると考えると・・・・1泊1万円として、1日で50万円、15日となると750万円?
1泊1万円なんてとこに普通代表チームは泊まらないでしょうから、2万円とすると1500万円。
たいへんですよね〜。
ホテル代だけでそうですから、そこに食費・輸送費etc・・・がかかった日には・・・。
やっぱりなんとか値切りたくなるんでしょうねぇ。
かといって、自治体がそれを出すってのも、よっぽど見合った効果がなければ認められないでしょうし・・。
難しいところです(中にいくつかあった、企業(ホテルなど)主導のキャンプ地はかなりそういった点で楽に誘致を決めていたようですが)。
だいたい、某市(村だったかな?)では、昨年始めのうちから、某国チームに”プレキャンプ内定”をもらったはいいものの、その交渉のためにすでに数百万使ってしまっていて、いざ蓋を開けてみたらキャンセルされてしまい、村に戻るに戻れなくなってしまった村長さんとかいたようです。 あ〜あ。
そんなこんなですから、日本でのキャンプ誘致合戦というのは、本当にちょっとすごい・・というか、やりすぎ、っていう感じがありましたよね。 練習場の整備のために、すでに数千万円〜億というお金をつかってしまっている自治体もあったわけですから、なんとしてでも誘致しなければ示しがつかない・・・っていうこともあったんでしょうけど。
そんな中(ようやくこちらの話になりますが・・(笑))、はっきり言って、もう調布はあきらめムードでした(笑)。
いえ、「やっぱ東京だから、どこかのチームは来るに違いない」なんていう、楽観的な希望はあったのですが、チームは思いのほか(っていうか、まあよーく考えれば当たり前なんですけど)、都会より田舎でのキャンプを望んでいたようです。 実際、視察に来たチームの全てが、練習場(東京スタジアム)の素晴らしさは絶賛していたのですが、宿泊施設について今ひとつ、いい回答をよこしてくれませんでした。
「練習に専念でき、なおかつのんびりとリフレッシュできる場所」を求める意見がかなり多かったようです。
そもそも、調布市がキャンプ地に立候補したのは、もちろん町おこし的な経済効果を狙ったものではありませんでした。他のいわゆる首都圏で立候補している自治体はだいたいそうなのではないかと思いますけど。
もともと、東京スタジアムが作られることが決まったとき、すでにワールドカップの試合会場としては立候補できる時期を過ぎていたため、せめてキャンプで使ってもらいたい、という市民とスタジアム側からの要望があり、それに応えるという形で調布市が立候補を決めたそうなのです。
だから、なんとしてでもなりふりかまわず誘致を成功させたい、というよりは、”できる範囲の中でやって、それで調布を選んでくれるところがあれば、どこでもいらしてください”というスタンスで、つねに誘致活動は進んでました。
まさに手作りというんでしょうか。
誘致の為に作ったキットは、紹介CD−ROM。ほとんどボランティアによってつくられています。
調布市紹介パンフレット。これなんて、ワタクシがそれも”ワード”でつくってカラーコピーして各国協会に送りました(笑)。
そんなPR作戦も(これが作戦といえるのかどうか??!?!)相手からの反応といえば、「他に決めたから・・。ゴメンなさいネ〜」みたいなお返事が来たくらい。 (泣)
そんなわけで、かなり風前の灯状態で迎えた12月1日。
毎日、インターネットや新聞からの情報で、キャンプ地が内定しているチームの消しこみ(笑)をやっていたので、残るターゲットは
限りなく少なくなってきていました。
そして、我々はもうすでに、ターゲットを決めていました。(そこ以外、選んでくれそうにない、と思ったのです)
事務所の人間が勝手ターゲットと決めただけでしたが・・・(笑)。
というのも、すでに過去の経過から、プレキャンプでリゾートを望むチームが多いことから、うちの”売り”は全く別のところに見出さなければならない・・・ということがわかっていたので、苦肉の策で考えたのが、
”E2”ターゲット作戦。
試合日程表をじっくりと検討した結果(もう、やることないから検討する時間は山のようにあったのです(笑))、”Eグループの2”に入るチームは、札幌→埼玉→横浜と試合があり、東京をヘッド・クォーター(本キャンプ地)とすると、移動等に時間をとられず、べニュー(試合会場)のホテルや練習場を使わずとも試合に臨めるため、チームへの負担が少ない!という、唯一の”枠”を発見したのです。もう、この線で押すしかない!!
そして運命の12月1日・・・・・。
Eの2をひいたのは サウディアラビア だったのです!
それから数週間後、そのサウディアラビアからチーム関係者が調布に訪れたのでした!
そして、サウディアラビアチームは本当に我が調布を選んでくれたのでした!!!
我々の分析能力は素晴らしいと思いませんか!