| ふ く 郎 | (陸奥青森、居酒屋) |
「ほたての王国」の魚貝はなんでも安くてうまい
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| 訪れたときの様子 |
| 突然だが、青森市では6月21日は「ほたての日」だそうで、この時期は何処に行ってもほたてが中心だ。駅前のAUGA(アウガ)地下に移った市場も貝殻の海の中「湾内」(青森湾でとれたもの)の文字が躍る。店の兄さんが「生きてるよお」と声をあげるまでも無く、水をかけられた貝の口がパカパカ開く。 昨晩は間違えて本町のスナック「ふくろう」に行ってしまって間に合わず、翌日の開店時間だけ聞いて出た店。ようやっと訪れると楽しみにしていた「小泊 イカ刺し」(480円)の品書きが消えている・・ 昨晩から天気悪くなったせいか? だが、これは逆に期待できる。 カウンターに座り、改めて品定め。カウンターの保冷庫でも目立つのは「ほたて」だが、先ほど市場で買ったのを我慢できずに海際の遊歩道で開いて食すという荒業に出たばかり。(もちろん市場の食堂でも海鮮丼?なる盛り合わせ2500円を食っている。) しまった、「天然 岩がき」(2個680円)もさっきその場で開いてもらって食っちゃった。あとは・・やっぱり市場のあちこちで見たほやもあるなあ。旬なのかな?刺しをください。 殻を器にしたオレンジ色の身とともに、ガラスの小鉢が出された。水の中に小さな黒い内臓っぽいものが浮いている。 「それは(ほやの)心臓、ちょっと苦いかもしれないけれど、他で食うほど苦くはないはず」 無骨そうな主人がはじめてしゃべった。水を舐めてみると若干塩辛い。海水かな? 「それは切るときにほやの中から出た水よ」 カウンター内の女性の言葉に主人がつなぐ。「ほやの中で浄化されているからきたなくない。ちょっとつけて食べるのもいいし、そのまま飲んでもいい。」 この主人、かなり語りそうだ。 心臓の苦味で酒が欲しくなった。噂に聞いていた「ん」は、ちょっと薄いかな。(普通酒で1升1700円ちょっとと考えれば立派なもんだが) もう少し話を聞こう。「このほやが臭みが無いのは天然だからだ。三陸あたりが有名だが、あちらはほとんどが養殖。天然ものは青森湾くらいでしかとれないよ。もちろん真ほやだよ。」 ほやに養殖があるとは知らなかった。塩辛にはよく赤ほやが使われるが、真ほやのほうが味は上らしい。同じ店で食べる「ほや」にもおいしいのと臭いのがあって不思議だったが、これで謎が一つ解けた。 ということは、「湾内」とあっても養殖ということもあるわけか。(さっき買った「湾内」ほたてはどっちだったんだ?) ここのほたては「天然」と銘打ってある。生は飽きるほど食ったので、焼き(480円)でいくと、うまい、うまい。遊歩道なんかで無理して食わなくてもここで食えば十分だった・・ ここですでに教訓。ほたてを食うなら飲食店で。市場はお土産を買う所、開いて食ってはいけない。ましてや、「海にかえす」などと言って食べ終わった殻を投げこんではいけない。(青森湾さん、ごめんなさい) さて、酒もなくなり壁の品書きをにらんでいたら、主人が「だいたい左(本醸造)から順に辛口(吟醸)になっていくなあ」 「十酔会オリジナル」にひかれて「十(とお)」をいってみると、あっさりきれいな吟醸だった。 このつまみだと個人的にはもっとうまみが強いのが欲しいなあ。 「田酒(純米)、ぬる燗にできますか?」 「やれと言われればやるよ」(主人) 常連さんが来て「ちょっと盛り」(980円)で「ん」(熱燗)だ。主人の口もなめらかになる。「阪神が勝っているのは、赤星がイチローのようになったからだ。」「バーリチュードは日本の資本が入ってからだめになった(過激さが無くなった)ねえ。でも最初に日本に紹介したのはなんとNHKなんだよ。」「フェデレーションズカップにはフランスなんかはメンバー落として・・」(やけにスポーツに詳しい) 主人はちょっと言い過ぎの感もあるが、確かにここの魚貝は実にうまくて量も多く、安い。 (後に触れるが、「〜のは少量生産で出回らないが、津軽のより味がいい」とりんごですら譲らない八戸の人も、ほたてだけは青森(湾内)がうまいと認めていた) 北の果て「みちのく」まで来たことを肌で感じさせる青森の街は、「ほたての王国」であり、魚貝の宝庫だった。 |
| この日注文したもの |
ほたて焼き(天然、480円)、天然ほや刺(580円)、津軽貝みそ(ほたて・いか・シメジを貝殻で白味噌?で煮て卵とじ・あさつきと削り節を散らす、680円)、自家製〆さば刺(580円?)、各1、 |
| 勝手なコメント |
| 生・調理とも、つまみは文句無し。個人的に酒はもう1種ほしい。 ★★★★★(5つ星が最高) |
| 詳しい紹介 |
| 青森市安方1-10 17時から22時半ころの営業 休み不明 奥羽本線、東北本線他 青森駅 から徒歩5分ほど |