一 心 (仙臺、居酒屋)
10000hit記念。仙台まで行った甲斐があった
  
訪れたときの様子
お通しの刺身が日本酒を呼んでいる、そんな気がする。生ビールもなかなかにうまいのだが、はじめに来た煮物もやっぱりどっしりした酒を呼んでいる。もったいないがあわててグラスを飲み干す。

わざわざ日本酒までとっておいたお通し(刺身)は、本まぐろ特有の程よい酸味、えびの甘味とほっこり感、ほたて(特にひも)の歯ごたえと、もうたまらん。「墨廼江」の中汲みがいいなあ。
「〜さんの」と名前が付いた油揚げは分厚くて「栃尾」? しかしこの旨みとさくさく感は栃尾を越えた! しまった、こちらでビールだったか。
わざわざ「澤乃泉 純米」を残しておいた煮物もタコが見事に柔らかい。(「こなから」のたこのやわらか煮より上) 味がしっかり染みていて、地酒地酒した酒にぴったりの相性だ。

「橘屋」がうまい。山廃を思わせる酸味とどっしり感で、蔵の華(酒米)は要注目だなあ。品書きには吟醸・大吟醸クラスがほとんどで、燗も特には無いようだったが、これだけ地の酒で迷えればとりあえず文句は無い。
メニューの中でもひときわ目立ち、頼んどかなきゃね、の「活穴子白焼」が来た。押しかえしてくる身を噛みしめると旨みが広がる。(「味泉」の煮穴子より上) う〜ん、白焼きもばかにできんぞ。すでにこのあたりで「来てよかったあ」モードにおちいってしまう。

今シーズン食べ損ねていた白子。こちらでは「たらきく」と呼ぶようで、「酢」「揚げ」「しゃぶしゃぶ」と並ぶ中、ここは二重赤丸が付いた「たらきく焼」だ。
淡い焦げ目が麗しい真っ白な肌。軽い歯ごたえをつき破ると、生暖かい身がどろっと、口中を膜で覆うように濃い旨みが広がり・・ 甘美な、恍惚感とでも言おうか。
「ちょっと飲んじゃっていいかなあ?」と、「同行者」が「私今日壊れます」宣言を発する。実に珍しいことだが、その気持ちよくわかるぞ。

「活北海タラバガニ焼」(2000円)も食べたい、「柔らかあわび揚」も食べたいが値段が書いてないぞ、酒肴珍味盛り合わせもいいし、おっと「莫久来」を忘れちゃいけない。「技が光る!林くんのだしまき卵」(1500円)もひかれるなあ。
この店のつまみたちはあの「和」をも越えた。今回まさかのジャンキー10000hitを記念して、「いっちょいいとこ行ったろか」とふらふら出かけたのだが、この店は5つ★では足りない。6つにするか、いや7つでもいいと盛り上がる。

やや照明を落とし気味の店内は不思議と周りが気にならず、ゆったり飲めるのがなんともうれしい。まさに「東の横綱」(太田和彦氏の表現だったと思う)の名に恥じない店だ。
わざわざ仙台までのみに来た甲斐があったなあと、大満足で会計を済ませる。

その後は国分町をあてもなくさまよった。。。
この日注文したもの
日本酒はすべて120mlグラスでの注文

「〜さんの油揚げ」を焼いたもの(600円くらい?)、タコと大根?の煮物(600円くらい?)、活穴子白焼(1800円)、たらきく焼(値段表記無し)、各1、他1?、
生ビール(「ビール職人」?、中グラス・550円?)2、
「墨廼江」(純米中汲み・生、700円)、「澤乃泉」(純米、700円)、「吟清花」(吟醸、「勝山」の蔵、700円)、「橘屋」(純米吟醸、「黄金澤」の蔵、酒米は蔵の華、900円)、「夢幻」(純米、800円)、「日輪田」(吟醸?、「萩の鶴」の蔵、900円)、、「天賞」(大吟醸、1200円)、「白露垂珠」(大吟醸)、「伯楽星」?、各1、
刺身盛り合わせのお通し(ぼたんえび?・本まぐろ赤身・帆立貝ひも付き)2、
2人で15000円くらい(1時間半ほど滞在)
勝手なコメント
すばらしいつまみはあの「和」を越えた。
日本酒も値ははるが、地の酒が堪能できるので、仙台まで飲みに行く価値あり。

★★★★★★(5つ星が最高だが、史上最高ということで6つ星)
詳しい紹介

県民会館の脇、ダイハツの入る建物の地下1F。一番にぎやかな夜の街、国分町通りを抜けて定禅寺通りを渡った先の建物
仙台市青葉区国分町3-3
17時から24時の営業
日曜定休

仙台市営地下鉄 匂当台(こうとうだい) から徒歩2〜3分
JR東北新幹線 仙台駅 からは徒歩20〜25分

@市営地下鉄仙台駅から2駅の匂当台駅下車。地上に出て、グリーンベルトのある定禅寺通りの右側を進む。2つ目の筋のダイハツが入る建物の地下に入ると「一心」。
A仙台駅から歩くと20〜25分。西口に出て右、「VIVRE」の先に行きアーケードの商店街に入る。またアーケードの商店街にぶつかるので右。アーケードが終わった先のグリーンベルトのある通りが定禅寺通り。横断歩道を渡り左へ行き、ダイハツの入る建物の地下に入ると「一心」。

日本酒のグラス売りは120mlが基本で、吟醸クラス以上で900円というのが目に付いた。大吟醸クラスも多く1200円(120ml)、季節ものを含めてわずかに純米クラス700円(120ml)といった感じ。宮城県の酒を20種以上揃えてあり、他県の酒も「鷹勇」「羽前白梅」「早瀬浦」「東一」など。赤の二重丸がお勧めのようだった。60ml(値段は半額)、1合徳利(+100円)という頼み方もできる。
つまみの品書きは、春夏秋冬別にお勧めがあり(たとえば本まぐろも産地違いで四季を通じて出される)、定番も絵や赤字が駆使され、いろいろ頼みたくなる。

なお、仙台駅ビルのみやげ物売り場は恐ろしいほどの店の数で充実している。

⇒「日本の居酒屋を行く 望郷篇」 太田和彦 新潮社
     「仙台」の部分
  「ニッポン居酒屋放浪記 望郷篇」(上記の文庫版) 新潮文庫 
http://www.tabi-ch.net/regular/izakaya/shop01/shop01-11.html
 (「全国居酒屋紀行」内「お店情報」)
⇒「自遊人」 2003年1月号  (株)カラット
 (尾瀬あきらさんが実際に店を訪れ、タラづくし。燗酒が出されている。)


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