宇ち多゛(うちだ) (立石・もつ焼)
いろんな意味で、ここにしかないであろう存在
   
  
  
    
訪れたときの様子
とにかく「ごつい」店だ。薄暗くうらぶれた店内。だんなさんに連れられてきたらしき30代女性が「サイダー」(170円)の瓶を並べているが、場になじめずにつらそうだ。(ご主人は「レバタレ若焼きで」などとご満悦) 雰囲気だけでなく、例えば「ガツ」は3×2×厚さ1.5cm、一口だとでかいなあというのが4つも串に貫かれ、それが2本で1人前(170円)なのだ。「ナマ」で頼むと歯ごたえがコリコリではすまなくてゴリゴリ。
「アブラ」なぞもっとえぐくて、鉄板のうえに落とすような脂身そのまんまが更に厚めになって4つ×2串。(なぎら健壱氏の本にあったかと思うが、これを「ナマ」で食べる人がいるというのはすさまじい) 飲み物は皿までこぼれる焼酎にあやしげな梅シロップ(「梅割り」)が基本だが、これでも「アブラ」は洗い流せない。

名物と聞いた「煮こみ」(170円)は、汁がこげ茶色で垂れ下がりそうなほど濃い。ただひたすらにもつを煮詰めたのであろう、甘さや塩気がほとんどなく、言うなればもつのエキス。具はもつだけ、薬味すら入っていない。やわらかくなるまで煮込まれてはいるが汁が腹に効く。そんなに大きくない平皿が食べきれないのだ。ここまでくると、梅割りの焼酎が一番体にやさしいのではないかに思えてくる。ましてや、さっきの女性(わりと上品な雰囲気)には頼めるものがなかったろうと同情したくなる。

いろいろ頼みたかったが、焼き3種と煮こみで寝るまで腹に残りそう。常連さんを見ると「煮こみ」「だいこん」(お新香、170円)だけで何杯も飲む人から10皿ほど重ねる人までさまざまだった。というわけで、次に行くならなにかの「ナマ」と「だいこん」「レバ」あたりのさっぱりめのものから攻めたい。

p.s.
後日訪れた酒仲間によると、非常に好印象だったとのこと。煮込みは汁がたっぷりあって、「フワ」が混じっていたりしてうまかったとか。今にして思えば、私が訪れた時は「今日はまだ煮込み残っているよ〜」なんて店の人が言ってたくらいだから、残りわずかで煮詰まっていたのだろう。
早くから開いているので難しいが、開店時刻を狙っていくのが一番おいしく飲めるようだ。
この日注文したもの
煮こみ(170円)、ガツ・塩、ガツ・ナマ、アブラ・タレ、(各2串で170円)、各1皿
焼酎(梅割り、170円)2、
1人で1020円(30分ほど滞在)
勝手なコメント
いろんな意味でここにしかないであろう存在。明らかに男性向き。
★★★★(5つ星が最高)
公認ページ 詳しい紹介

立石仲見世の中 紫紺の暖簾が目印
葛飾区立石1-18
14時から営業(土曜は12時から)、売り切れ終い
日曜定休
http://www.ca.sakura.ne.jp/~yellow/cyonkeis/index.html
(「Motsuyaki Cyonkei's」お店公認ページらしい、注文の仕方など恰好の案内になるので初めて行く際には必見)

京成押上線 京成立石駅 から徒歩1分
駅改札(1つだけ)を出て右側の階段を下りる。下りたら180度後ろ側へ歩く。すぐ左手に「仲見世」の入り口(写真左)があるので入ると、右側の数軒目が「宇ち多゛」。

5〜6人掛けのカウンターテーブル数個のみ(椅子付き)、相席当たり前なので1人か2人で行ったほうが座りやすそう。(常連さんに1人客が多いようで、その単位で席が空く)
 
30才位くらいのお兄さんが取り仕切っていた。
人数を言うと席を示してくれ、酒の注文を取りにきてくれた。酒をもってきてくれたときにつまみの注文を伝え、あとは食べ終わり、飲み終わるころにうまく声をかける。腹にたまるので注文は1皿ずつが無難。「ナマ」で頼むとすぐ出てくるし、焼いてもらっても数分もかからない。

昔の三田ラーメン「二郎」のように、品書きには書かれない注文の仕方が必要。上記公認ページ参照。
あくまで食べた中での話だが、「ガツ・ナマ」がうまかった。「ナマ」と言いつつ歯ごたえが残る程度にゆでてあり、薄めの酢と醤油がかけられる。(多分先にゆでて用意してあるのだろう)冷たいこともあいまって口の中がさっぱりし、ほっとさせられる。

ちなみに土曜の16時半頃行ったが、シロ・レバ・ガツ・アブラ・ハツと煮込みが残っていた。並んでいる人はいなかったので空いている日だったのかもしれない。

⇒「下町酒場巡礼」 大川渉・平岡海人・宮前栄  四谷ラウンド 又は ちくま文庫
⇒「東京酒場漂流記」 なぎら健壱  筑摩書房(ちくま文庫)
http://member.nifty.ne.jp/hamada/shop.htm
   (個人作成「居酒屋礼賛」2001年4月27日)
⇒「散歩の達人」 2001年2月号  交通新聞社(当時は弘済出版社)
(もつの代表的な部分が生・カラー写真付きで紹介されている。「東京4大煮込み」の紹介もあるので、図書館か古本屋でぜひ)


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