1945年中国。ある村の民家に、麻袋に入った日本兵と通訳の中国人が置いていかれてさあ大変。
2000年、中国映画。モノクロ。チアン・ウェン監督・脚本・主演。香川照之。
見終わった後、しばらく無言になってしまった。これは痛い。痛い映画だなあ。
どかんどかん爆弾が落ちたりはしないけれど、痛い戦争映画だ。
突然あらわれた2人組を逃がすか、日本軍に届けるか、殺して埋めてしまうか、
村民達は困って迷って、そうしてるうちに半年も過ぎちゃって……。
日本兵が隊に戻るまでの前半部分は、笑えてしょうがない。
中国人を人とも思ってないようなバリバリの日本兵・花屋が
「ちきしょーっ! 殺せ、俺を殺せっこの○×△!」なんて口汚く言うのを、
いっしょに殺されちゃたまらんと、通訳は
「新年おめでとうございます、私はあなたの息子ですっ!」
なんて訳しちゃうわけですよ。このやりとりが絶妙。
隊に戻ってからは、一転。狂気の世界。
前半部分が笑えただけに、つらい。なんでそうなるんじゃーっ!の連続。
日本人が、単なる悪人として描かれていないので、かえってきつい。
立場が違っただけで、中国人だって、単なる被害者じゃない。
悪人とか、善人とか、そんなふうに分けられるものではなく、
誰にでも欲望はあり、生きたいという本能もあり、
損得勘定でつきあったっていつか多少の情は湧くものであり、だからこそ憎しみも湧く。
何言いたいのかよくわからんくなってきたけど、今の中国は、こういう映画をつくっていいんだと驚きました。
必見。