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新宿から特急に乗って2時間程で松本駅に到着。目指すは美ヶ原温泉の旅館「すぎもと」。食雑誌に載っていた「蕎麦」が食いたかったが為にここまでやってきた。宿に到着して少々面
食らった。なぜなら数々のホテル系雑誌、食雑誌で紹介されている旅館にしてはこじんまりとした言葉は悪いが、地味な建物だったからだ。とりあえず、中に入ってみた。確かに中もこじんまりとしていたが黒光りした磨き抜かれた床。天井の梁。どれもが素朴だが風情があった。部屋に案内され、ツレと喜んだ。確か、我々は15000円という一番安い値段設定でこちらを予約したのだが、一番安い部屋とは思えない広さ、センスのよさ。居心地の良さに感動する。松本の民芸家具だろうか。置かれた椅子、テーブルなど素朴ながらも統一されたインテリア。決して華美ではないが、落ち着く。一風呂あびて、夕食は別
館の食事処で。夕食までのアプローチがまたシャレている。ワインは・・・と選んでいると係りの人に「本日はフランスはブルゴーニュ産の「エルミタージュ」だけのご用意となります」と告げられ、ブルゴーニュ産に偏見のあった私はガッカリした。ワインが運ばれて「栓を開けたばかりですので、少々時間を置いてからお召し上がりになった方が美味しいです」と言われ、しばしグラスに注ぐのを待つことに。次から次へと運ばれてくる山菜料理の数々。「暖かい内にお召し上がり下さい」とか「冷たい内にお召し上がりに」とか必ず一声かけられるのでかなり慌ただしい食事をするハメに。しかし言いたい事は分かる。ずらーーーーーと冷め切った料理をテーブルいっぱいに並べる旅館もあるが、あれにはゲンナリする。暖かいものを暖かいうちに。。。有り難い事ではないか・・・。「もういいかな?」と置いておいたワインを口に含むと・・・「うわ〜〜〜。うまい〜〜〜〜」感激。そこへ「ワインと合わせて召し上がっていただきますとうまさもひとしおです」と運ばれてきたのが「鹿肉の刺身」。鹿の刺身とは・・・・とおそるおそる食べてみるとこれが旨い!!そこへワインを含むと・・ああ!!最高!!15000円という安価な上に食事がこんなに素晴らしい宿なんて他にそうそうあるもんじゃない。お腹がはちきれそうに苦しくなってきた頃に、お目当ての蕎麦が運ばれてきた。主人自らが打ったこだわりの蕎麦である。「5分でお召し上がり下さい」と言われキョトンとなる。ただでさえ満腹で苦しい中にあって、5分で蕎麦を食い切れとは・・・。早く食べきらないと蕎麦から水が出て風味が台無しになるというのだ。言われるがままに無言で蕎麦をかっこんだ。「旨い!!!」ずーと「旨い」ばかり言ってるが、それ以外に形容する言葉が思いつかない。ただ、純粋に一言「旨い!!」本当に旨い時って余計な講釈なんて出てこない。
翌朝、宿を立つときに主人自ら出口で待ち、送ってくれた。「蕎麦、おいしかったです」と声をかけると嬉しそうに松本駅周辺の美味しい蕎麦のお店など丁寧に教えてくれた。「ここは全部見る価値あるし、この●で囲ったお店は是非食べてみて」と言われたが、●の店全部食べ歩いたら腹はちきれるだろう。。。と突っ込みたい衝動にかられたが、お礼をいい、渡された地図を持ち、宿を後にした。素晴らしい宿でした。
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