はじめまして
「小茶のおばちゃん」こと、わたしの母さんはどんな人?
やっぱり大きな人。豪快ってかんじかな?
6才で母親を亡くし、まま母にいやとゆう程いじめられた少女期が、泣く子もだまる小茶のルーツかもしれない。
あとから生まれた兄弟とはうらはらに、よっぽど食べさせてもらえなかったのだろう。小茶の料理には小皿というのがなかった。何でも山盛り一杯を、
「食べろ、食べろ」
初めて来たお客は何もしらず、お品書きを見て、
「おにぎり3個に、まぐろと煮〆」
なんて注文しようものなら、どんぶり三杯の米と大盛り料理を夜中の3時に食べさせられるハメになる。
「もったいないよ!」
この一言で残すこともできない。
「食べられないから包んで」
なんて言える様になるには、一年もかかるのだ。
だからお客も知恵を働かせ、おばちゃんが一服して横を向いた瞬間に、こっそりカウンターの下のハンカチにおにぎりを包んだりして。
三番街の小茶は、2.25坪の裸電球しかない小さな店に、男と女の滑稽で活気むんむんの青春があった――。
都の行政、都のつごうで追い出された私達親子は、現在の小茶に転居しました。
古い風通しの良い住まいから、広い冷たいビルの中に商いを強いられた老主人の悔しさは、口に出さぬ程、私の心に伝わってきました――。
月日がたつのは早いもので、あれからもう13年もたちました。
1年前に店を改装し、ゆったりした空間の中で時が静かに流れています。
今まで母さんを大事にしてくれたお客さん、ありがとうございました。時にはおばちゃんを思いだし、飲みに来てください。
それから母さんのことを知らない人、たまたまこのページを見た人も、小茶に興味を持ったら、気軽に遊びに来てください。きっと気に入ると思いますよ。
それでは小茶で会える日を楽しみにしています。
美緒
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