おばちゃん写真館

新宿馬鹿物語

 故渡辺祐介監督は小茶の常連でした。
 監督の茶目っ気でしょう、小茶で撮影したいという話があり、「やさぐれ刑事(でか)」のワンシーンにおばちゃんが登場します。主演の原田芳雄が小茶の戸をがらっと開け、「○○は来ているか」そこでおばちゃんが、「今日はまだ来ないね」それだけの短いシーンですが、撮影はなかなかたいへんだったようです。
 ところが、新宿TUTAYAでそのビデオを借りて見たのですが、肝心のシーンがカットされている。その直前、「○○が新宿の小茶に出入りしているらしい」という台詞があるのに、小茶だけが飛んで、もう○○と原田芳雄が対面している。数年前にテレビ放映された際にはカットされていなかったので、ビデオ化の際(それはもっと前の話ですが)にカットされたらしい。
 これで再放映か再ビデオ化されない限り、そのシーンは見られないと諦め、ビデオ店に行っても渡辺監督のコーナーはあまり気にしなくなったのですが、先日ふと気にかかり、『新宿馬鹿物語』というビデオを手にしました。愛川欽也主演で喜劇っぽい。ちょっとなと思ったけど、半村良原作、神代辰巳脚本というのに惹かれ、借りてびっくり。おばちゃんが映っている!
 キャストが流れるバックに3番街の夜の映像があり、それだけで拾い物。もしかしたら、もっと出て来るんじゃないかと思ってみていたが、スト−リーが進みだすと3番街はまったく関係なくなった。松本ちえこが出てたりして、ああ、この子いたなあと見ていると、1時間ばかりした頃、風景描写として突然3番街が映り、そこにおばちゃんがいる! 何度も見直したが、確かにおばちゃんでした。

 テレビ画面を写真に撮ったので、画像が悪いですがご容赦を。
 ネッカチーフ姿で座っているのがおばちゃん。隣でビニール傘をさして立っているのが、渡辺監督。ほんの3秒ばかり。ちょっとよそ見をすれば、見落としてしまいそうな一瞬。
 これを発見したのが4月1日。この日はおばちゃんの誕生日で、きっとおばちゃんが見せてくれたのだろうと思い、ここに公開する次第です。
 ちなみに、ビデオの返却日が私の誕生日だったのは・・・こちらは偶然でしょう。