【以下 わたしの青春自叙伝 特別番外編「無歯科医離島飲んだくれ?奮戦記」】
(超短期連載 第1回)

 今から約10数年前。徹は歯科医師国家試験をパスして間もなく。。
大学病院から鹿児島県のある離島の無歯科医村の診療所に派遣(左遷(笑))された
時のことである。

 その村の診療所には 看護婦が2名いた。そのうちの1名のおぱちゃんと徹は
なぜか仲良しになった。
「うちのおとうさんと飲んでくれる?」
「。。はぁ。。まぁ。。」
すると、その夜、歯科医師宿舎に電話がなった。
「先生。今からお迎えに参ります。」
なぜかわたしは このおとうさんと意気投合し、頻繁に酒盛りをするようになった。
奥様の看護婦さんは、夜勤のことが多く、お父さんとわたしだけの夜。。(笑)

 で、ある夜のことである。
「先生、下の階に この村に一件の銀行の次長がすんでて
 けっこう面白そうな感じでね。。
 カラオケの音がいつも聞こえてきてね。。
 ほら。。鳴り出した!
 いっちょ。一緒におしかけてみませんか?」
 村営住宅と言うか団地みたいなところで、わたしは誘われるままに下の階の
銀行の次長とやら?の部屋にはいった。

 カラオケの音は 荻の○○子の曲のようだ。
中から出てきた男は、気さくそうな感じで、どうぞどうぞと私たちを中に招き入れた。
焼酎を酌み交わして酒盛りが継続。
「わたし、料理もいけるんですよ。」
と、男は何やら 台所でカタカタやりだした。
でてきたものは、たまご入りの野菜いため。。というか 野菜の卵とじ。。というか
野菜入りのいり卵。。と言うか?
得体のしれないものだった(笑)。
(やっぱり男の料理だな。。)
と、思った 徹の判断は 正しかったのか??

 やがて、男は 3DKくらい?の間取りの各部屋を
私たちに 紹介し始めて
この部屋には何があると。。
すると 一つの部屋には 何処からもってきたのか?
大小の石ころがごろごろ。。
もう一つの部屋には、スケッチブックが散乱。。
男が言うには。。
自分は本土から単身赴任で 寂しさをまぎらすために
この島の海岸に行っては クレヨンでスケッチし
行くたびに 海岸の石を拾って ここにもってくると。。
そして そのスケッチの何枚かを見たとき
徹は そのクレヨンの少女チックなタッチに ある種 異様な雰囲気を感じたのだが
(まあ これも芸術ということか?)
ということにして、感心したそうな顔をして 男の話を聞いていた。

 さて、この後 何が起こるのか???
次回をお楽しみに!!!!!

そして その男は 得意そうにカラオケのスイッチを入れ 荻の○○子の曲を楽しそうに
マイクを持って歌いだした。そして。。
立ち上がって 振りまでついているのだ。
その振りが 腰をめたらやったら使う という。。原曲の振りにはない オリジナルなものだった。

「先生。○田さん。一緒に行きましょう!!」

(看護婦さんのお父さんの姓は ○田)
わたしたちは 2人顔を見合わせて
一種異様な光景を見るかのように 目を細めあって

「次長さん。すごいねぇ〜 あなたの腰つきに圧倒されて
私たちはついていけないよ。
まあまあ 座って ゆっくり飲みましょう。」

○田さんが言った。
男は そうか!しゃあない といった感じで カラオケの音を止め、座った。
「先生、まだ独身なんでしょう?」

いきなりの質問である。
その当時、わたしはもう T子と付き合ってはいたが、まだ独身だった。
しかし、T子を夏休みに わたしがこの島に派遣されているのを利用して
連れてきたりして、○田さんにもお世話になっていたりしたので

「次長さん。もう先生には 約束した人がいるんですよ。」

と、○田さんが口を挟む。
しかし男はおかまいなしに次を続けて

「わたしはね。生まれ変わって今度結婚するなら 荻の○○子のようなタイプかな。
先生の彼女って どんな感じ?」

「。。。別に美人でもなんでもないんだけど
そうねぇ、どんな感じって言われても。。」

っと そこで ○田さんは 眠くなったらしく
「次長さん。先生の彼女がどんなタイプだって
あんたには関係無いんじゃ?
そろそろ わしは引き上げる。
先生も 一緒に帰ろう。」

わたしと○田さんは いっしょにこの男の部屋を出た。
「じゃあ 先生。気をつけて!」
○田さんは 上の階へ上がる階段を上っていった。
わたしも 歯科医師宿舎へ 夜道をとぼとぼと歩きはじめた。
っと その時だった。後ろから呼び止められた。

「先生。ちょっと待って!
わたしは単身不眠でさびしいんです。
もうちょっとだけ付き合ってくれませんか?」

振り返ると そこに 男が立っていた。

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