旅先で出合ったお蕎麦屋
秩父 こいけ     ★★★ 
      


素朴な味わいがうれしい。蕎麦味噌は甘めの白味噌でそばの実が
しっかり感じられ、焼き目の香ばしさが、つまみみというより
一品料理の域である。

 「もう一杯お酒を」奥さんが「同じもので?」
「旦那さんにお任せで」 しばらくすると調理場から
旦那さん自らは込んでくれた「きのいずみです。」
寡黙そうな旦那さんである。一口飲むと、さわやかさの中に
かすかに吟醸香の香る今日の気持ちと、
この暑いの暑気払いにぴったりのお酒である。
 感想を聞きたそうに「夏にぴったりの、ちょっと酸味の強いおさけです。」
「夏だけじゃなくても、ほんとにおいしいおさけですね。」
「私も一番好きなお酒なんですよ。」

 ちなみに本によれば、旦那さんは
全国利き酒大会で優勝したこともあるとか。。。
 駐車場の看板がなければ通りすぎてしまいそおうな、たたずまいなお店である。11時30分開店と同時に暖簾をくぐったが、すでに2組のお客さんが席についていた。入り口近くの4人掛けで、目の前に電動石臼とガラス越しに打ち場のみえる席に落ち着いた。
 座敷には囲炉裏を囲んだような席もあり、雰囲気をかもし出している。


 おしながきはいたってシンプル。余計なものが一切ないという,背筋がつんとと伸びるような品揃えである。

 お酒は「お酒」としか書いていない。「お酒と蕎麦味噌を」肴は、お品書きには、これにてんぷらがあるだけだ。
奥さんが、手に丁度収まりのいい片口を運んできてくれた。まず口に含んで喉へ流れるお酒を味わう。
「どこのお酒ですか?」奥さんが奥の旦那さんへ聞きに「島根の豊の秋です。」やはり。。。付け出しに「しいたけの茎を軽く醤油」でからめ煮したものが出してくれた。




   


      
照り返し
            こいけに急ぐ
                  足軽く  蕎芯




● 住所 秩父市野坂町2−12−34
● TEL 0494−22−1610
● 営業時間 11:30〜16:00
● 定休日 水曜、第2,4火曜
● 返し
   濃口醤油、味醂
  出汁
   本節、亀節、昆布、粉椎茸
● 亭主 小池 重雄
● 修行 一茶庵 片倉 康夫



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 お蕎麦は「三色もり」を頼む。
「せいろ」「田舎」「芥子切り」である。この時期であるから、
香りはいまひとつであるが、
特に田舎は香りは立つが喉越しがいまいち、と感じることが多いが、こいけの田舎は喉ごしは申し分ない。
平打ちで幅広のこのうち方も独特である。
この打ち方が関係しているのかも。。。
そばつゆは辛口ではあるが、
角のたった塩みが勝ちすぎてない、いい塩梅である。

 透明感のある申し分のない「蕎麦湯」を頂戴して店を後にした。

 こういうお店がわたしのそばたびを最高のものにしてくれる。




お品書き
 せいろ
 田舎
 変わり蕎麦
 天せいろ
 三色もり
 かけ
つまみ
 蕎麦味噌
お酒
 お酒としか書かれていないお任せしたら
 (菊姫)
 (豊の秋