希望軒 夙川店&三宮店

日本で1世帯当たりのラーメンに対する年間消費額が最も少ない政令指定都市、県庁所在地をご存知ですか?なんと、神戸市なのです。その額は1916円。つまり4人家族だと年に1回しかラーメンを食べに行かないということです。ちなみにベスト3は山形市(10822円)、福島市(10137円)、秋田市(9280円)と、東北地方が独占です。詳しいことは河田剛著『ラーメンの経済学』という本をご覧下さい(世の中にはそんな本もあるんですよ)。
まぁ、難しい話はやめときましょう。とりあえず、神戸、大きく捉えて兵庫県に住む人はラーメンをあまり食べていないようです。しかし、そのことと美味なラーメン屋さんがあるかどうかは別の話。兵庫県からも美味なラー屋は生まれているのです。兵庫発のラーメン屋さんで今、最もパワーがあると思われるのが「希望軒」なのです。きぼうけんじゃなくて「ホープ軒」ですので注意してください。
「希望軒」は元々兵庫県の姫路で生まれたラーメン屋さんなんだそうですが、現在は兵庫県内にも支店を出しています。その中で国道2号線戦争の勝ち組として君臨し続ける夙川店、そして神戸市の中心地にオープンした三宮店のアクセス方法を紹介しておきましょう。夙川店(上の写真)は2号線下り車線沿い、西宮市内の芦屋市との境界近くにある夙川橋交差点の西に位置しています。木の陰に隠れて見えにくい時があるので、目印としてアイフルの看板が見えればその真下です。電車の場合は阪神香枦園駅で下車、川沿いを北に歩いて国道2号線まで来たら左へ少し歩いたところ。徒歩4分ほどです。そして三宮店(下の写真)はセンタープラザ西館の北側面、センタープラザ駐車場の西に入店しています。言葉では説明しにくいのですが、位置的には北にJRの高架、南に三宮センター街、東にいくたロード、西にトアロード、その中心付近です。ジュンク堂(本屋)三宮センター街店から希望軒に行くには、まずジュンク堂のすぐ西側のいくたロードを北に上がり、信号を渡らずに左に進みます。すると看板が見えるはず。徒歩2分もかかりません。

メニューは希望軒ラーメン(600円)とピリカラーメン(750円)がこの店では中心のフォワード役。そのほかにもしょうゆ中華そば(600円)や角煮ラーメン(950円)なども攻撃的ミッドフィールダーとして機能し、スジ旨丼(500円、ミニもあり)とパリ旨餃子(350円)などデフェンシブなメニューも揃っています。さらに、ひねポン(ひねどりのポン酢合え、300円)という珍しいメニューもあります。希望軒ではラーメンのベースとなっているのはとんこつスープ。ただし九州風のそれとは全く別のモノと考えておいた方がいいでしょう。ニンニクとニラ辛子が入れ放題というところでも、新しいとんこつということがわかるでしょう。

まずは希望軒ラーメンから。薫り高き珠玉のスープは新しい感覚のとんこつスープです。茶色く濁った色からはとんこつっぽさが感じられないのですが、いざ飲んでみると確かにとんこつです。それも奥深い味わいとまろやかさが突出しています。ここまでまろやかに仕上がったスープは珍しいかも。しかも飲んだ後の口には、うまさの余韻が残っているはず。口当たり、喉ごし、後味、どれをとっても美味と言えるレベルです。細麺はそれ自体もおいしく思えます。スープとの絡みと硬さが絶妙で、細麺なのに食べ応えがあります。スープや麺と比べると、チャーシューが若干弱く感じるかも知れません。味付けも薄いというのも事実です。しかしスープとのバランスを考えれば、これでいいのかも。多めのネギも私には嬉しい限りです。ここまでは普通の食べ方なのですが、私はいつも牛スジのトッピング(200円)も注文しています。この牛スジが希望軒の美味さを裏付ける秘密兵器なのです。甘辛く味付けされた牛スジは大変軟らかく、麺と一緒に食べると噛み心地が最高です。さらに牛スジと一緒に投入されているタレによって、スープのコクと旨味が増しているのです。チャーシューの弱さをカバーするという意味からも、おすすめのトッピングです。ちなみに、この牛スジを使ったスジ旨丼も衝撃的な美味。
そしてピリカラーメン。名前からも想像できるように辛いラーメンです。辛さ的にはキムチを単独で食える人ならば耐えられるレベルでしょう。最初は普通に美味を感じることができるのですが、だんだんと辛さが効いてきます。スープの絡みがいい麺なので、辛さもたっぷり麺に絡んできます。どうしても辛さからは逃げられません。スープは辛いけど美味なのでがんばって飲んでみましょう。ここで薄味のチャーシューが一瞬だけ辛さから救ってくれます。後半になると辛さにも慣れてくるのでラストスパートをかけることも可能。ちなみに、辛さ弱めのおさえ味や、逆に強烈激辛のウルトラ味なんかもあります。ウルトラを20分以内で完食すれば写真を撮って店内に飾ってくれるというサービスがあるので、辛い物好きの人、もしくは辛さを感じる前に完食する自信がある人はチャレンジしてみては?
しょうゆ中華そばも美味。ほのかに海の幸系の香りがする優しいスープは、希望軒ラーメンのスープとは全く異なるもの。それに細麺、チャーシュー、もやし、多めのネギが入っているという、昔ながらの一杯です。非常に完成度が高い醤油ラーメンなのですが、こってり好きの私には、希望軒ラーメンのほうに強い魅力を感じます。

「希望軒」には何回も行っているのですが、いつも思うのは「やっぱり美味だ」ということ。私の味覚は完全に狙い打ちされています。さすが兵庫県が生んだ播州の雄、今のところ死角なしです。神戸市民にもっとラーメンを食べさせるためには「希望軒」の力が欠かせません。頼んだぞ、希望軒!

 

希望軒  ほーぷけん
 11時〜27時  月曜定休 (夙川店)
 11時〜27時(金・土は〜28時)  月曜定休 (三宮店)
  行列率・・・中高

美味美味 ☆☆☆☆☆