黒亭

電車に乗って熊本を訪れる人がまず降り立つのが熊本駅。綺麗で充実した駅ビルもあれば、路面電車が通っていたりするという、新しさとレトロがうまく融合した駅です。そんな熊本駅から歩いて行けるラーメンの名店が「黒亭」です。

熊本駅を出たら右方向、南に進みます。しばらく路面電車沿いに進んで、路面電車の二本木口駅のある信号のところを左折して細い道に入っていきます。すぐ小さい橋を渡って、ホテル白金の前を通ってそのまま直進していれば、小さな交差点の角にある黒亭が見えるはずです。駅から7分ほど歩けば到着です。

メニューはラーメン(560円)、チャーシューメン(820円)、もやしラーメン(590円)、玉子入りラーメン(820円)、おにぎり(230円)、ゆで玉子(50円)という昔ながらの品揃え。さすが老舗、創業は1957年なんだそうですよ。

昔ながらなのはメニューだけではありません。ラーメンの作り方、そして味も創業当時から変わっていません。まずは遠慮なく投入されたニンニクチップの香ばしさが「ようこそ火の国、熊本へ」とお出迎え。豚さんの頭だけを使うという豚骨スープは、あっさりまではいかないものの、イヤなくどさがない、誰にでも食べやすいスープです。クリーミーでコクがあり、旨味が凝縮しているような深い味わいまで楽しめるスープは脱帽の美味。麺を食らう前に、私は店内であるモノを見ちゃいました。「ローソン指定食材ローソンハーフスパ」と書かれたダンボール箱が台の上に載っかっているのです。麺を食べてみると、確かにパスタっぽい感じでした。パスタ用の麺とスープの相性が良いということは、既に常識となっています(パスタに使う小麦粉でラーメンの麺を作る職人さんは多い、例えば佐野実さんとか)。ただ、ローソンから仕入れているということに驚きました。問題ない美味のローソンパスタ、黒亭は助っ人獲得に成功しています。チャーシューはあっさりしていて、スープとのバランスがとれているのは良いのですが、私的にはもう少し存在感を出して欲しいと思いました。ただそれは非常に贅沢な希望であって、今のままでも十分すぎる美味チャーシューなのです。

昔ながらのおいしい熊本ラーメンの基本ともなっている一杯は、決して色あせることなく、時代をリードし続けています。歴史を感じさせず、ハイカラな仕上がりになっているというのも事実、しかし深い味わいの中に老舗の風格が漂っているのもまた事実。熊本ラーメンといえば一杯の重さも特徴の一つなのですが、黒亭はそれほど重くないので家族連れでも大丈夫でしょう。様々な面に輝く魅力を放つ黒亭は、これからも熊本ラーメン史を作り続けていくことでしょう。

 

黒亭  こくてい
 10時30分〜20時30分  木曜定休
  行列率・・・中高  (2002.1)

美味美味 ☆☆☆☆☆