呉名物 蔵本通りのラーメン屋台
悲しいことに、呉の名物でメジャーなものはほとんどありません。最近、市のバックアップで肉じゃがが名物として扱われるようになってはいますが、有名ではないでしょう。まだまだ呉=海軍というイメージを抱く人が多いのも事実。しかし、実は呉にはラーメン屋台という名物があるのです。博多のような規模ではありませんが、昔から市民に愛され続けている呉の屋台は、営業しているのが8軒となった今でも、その輝きと存在感を失っていません。
呉市役所の目の前、蔵本通り沿いに屋台は設置されます。だいたい夕方4時ごろからセッティングが始まって、5時〜6時ぐらいから営業開始という店が多いです。蔵本駐車場、堺川駐車場のすぐ近くなので、車で行っても安心。もちろんJR呉駅から徒歩でも大丈夫。ちなみに定休日は各屋台でバラバラ。金曜・土曜に行けばほとんどの屋台が出ています。
それでは、屋台をちょっとだけ詳しく紹介。
富士さん(屋台美味 ☆☆☆☆)
昔から全国版のテレビなどにちょこちょこ出たりしていた名店。今は若い息子さんが1人で仕切っているようです。中華そば(500円)、チャーシューメン(700円)、餃子(500円)、おでん(100円)など定番メニューに加え、焼そば(600円)、鳥串(100円)、ホルモン炒め(700円)、豚足(500円)なども人気。日によって軟骨バター(400円)、豚トロ焼き(500円)などがあることも。
呉では珍しく、あっさりした醤油スープのラーメンで、しっかりした味わいとキレに満足できます。やわらかめの麺は好みが分かれるところですが、チャーシューは呉屋台トップクラスの美味です。広島風よりも岡山風のラーメンに近い一杯、私は好きな味です。
八起(屋台美味 ☆☆☆☆)
屋台だけでなく、屋台の近くの川を渡ったところに店も構えているという、呉ラーメン界の重鎮。ラーメン(500円)、チャーシューメン(700円)を注文するつもりなら、ワンタンメン(700円)がおすすめ。
透明度の高いスープのルーツは神戸の屋台なんだそうです。鶏ガラをベースにしたスープは少し油が多いように感じますが、薄味でなかなか美味。醤油味好きにはたまらないでしょう。細麺もスープによく合っていますが、麺がほぐれていないときがあるので注意。チャーシューは噛むと旨味がジワーっと溢れるタイプ、素敵です。ワンタンはちょっと硬めですが美味、あえてワンタンを潰してスープと混ぜてもおいしいですよ。ワカメが入っているのが小さな謎。
一二三(屋台美味 ☆☆☆)
一二三と書いて「いちにっさん」と読むそうです。「ひふみ」だと思ってました。この屋台最大のポイントは、細身のおじさんとデッカイおばさんのコンビネーション。主におじさんがラーメン作り担当です。メニューは他の屋台と変わりません。ラーメン(500円)に加えて、炒め物系のものも注文してみて、おじさんとおばさんの仕事っぷりを楽しみましょう。
ラーメンは非常にシンプルな醤油とんこつスープ。呉屋台のラーメンは薄味が多いのですが、ここも味は薄めです。麺がやわらかすぎるように思いますが、チャーシューがまあまあの味なのでオッケーです。ラーメンに関しては全く特徴なしというのが正直なところです。
龍王(屋台美味 ☆☆☆☆)
強そうな店名とは対照的に、おとなしそうなおばちゃんが1人で切り盛りしている屋台。しかも基本メニューは博多ラーメン(500円)。頭の中に「?」がいっぱい浮かんできますが、気にしないように。その他チャーシューメン(700円)、高菜ラーメン(700円)、キムチラーメン(700円)、ぎょうざラーメン(700円)、豚足・豚耳(600円)、ホルモン炒め(800円)、牛レバータレ焼(600円)などメニューは豊富なのですが、一度にたくさん注文すると時間がかかりますので、頼むときにも考えながら注文しましょう。
薄い白濁、弱い臭み、本場・博多の屋台で食べるラーメンとは少し印象が異なります。味も博多とんこつっぽくないのですが、これはこれでおいしいです。あっさりめの薄味スープと、それに絡む細麺、問題なしです。噛み応えあるチャーシューは美味、パワフルです。キクラゲとゆで玉子がデフォルトで入っているところに、おばちゃんの優しさを感じました。このおばちゃん、きっと料理が上手なんだと思います。塩と化学調味料の使い方が抜群にうまい、そんな印象を受けた一杯です。
みき(屋台美味 ☆☆)
屋台が並んだとき、一番南に出るのが「みき」。メニューはラーメン(500円)、餃子(500円)、肉炒め(700円)、豚足(600円)など。もちろんおでんもあります。
豚骨&鶏ガラスープはあっさりしています。塩気が強いのですが、どことなく薄味なのが逆に特徴的です。化学調味料が隠し切れていないような気もします。麺はごく普通の中華麺で、色が薄く、味も薄い麺です。チャーシューはパサパサ系、少し残念。全体的に何か物足りなさを感じてしまう一杯かもしれません。ラーメン以外のメニューだと、ここは豚足がなかなかナイスです。
屋台にはラーメン屋とは異なる魅力があります。味だけでなく、店の人や知らないおじさん達との会話だって魅力的です。たまには屋台にも行って、アウトドア・ラーメンを楽しんでみませんか。