壺中天

「とんこつラーメン」と「こってり」という言葉は切っても切れない関係にある、そんなイメージがあることは事実です。しかし、いい意味でそのイメージをうち破ったラーメンが大阪にありました。

心斎橋から長堀通を西に進んでいると地下鉄西大橋駅にたどり着きます。歩いても行けますが(三和銀行とJACが目印)、地下鉄がラクです。西大橋駅を出たら、なにわ筋を南下。駅から4〜5分ほど歩いていると、左側の角におしゃれカフェのような建物が目に入るはずです。そこがラーメン店「壺中天」だということに気付くのは、かなり店に近づいてからになるでしょう。JRならJR難波駅から千日前通 を西へ進み、なにわ筋を北上。川を渡ってずんずん進んでいると、右手にあります。徒歩10分ほどです。大阪の人には、アメ村の西側、四つ橋筋の吉野屋の少し南にペットショップ「わんわんクラブ」と「やまがそば」がありますので、その間の道を西側へ進みます、堀江公園の南側を通 りながら進んで、大きな通りに出たら右折します、するとそこに壺中天がある、と言えばわかりやすいかもしれませんね。

大阪のおしゃれタウン、南堀江という立地にふさわしく、外見は周辺のカフェやレストランと区別 が付きません。内装もラー屋と言うよりはカフェそのもの。それも関係あるのか、お客さんはカップルや女性グループが大多数。他のラー屋でよく目にするようなラーメン大好きラーメニストらしき姿は見当たりません。BGMもレゲエやポップスで、雰囲気もカフェみたいです。
メニューもよくあるラー屋とは少し違います。とろとろチャーシューめん(900円)、ピリ辛しろネギらーめん(800円)などラーメンメニューは充実。それ以外にも、手づくりパリパリ一口ぎょうざ(280円)、チャーシュー丼(480円)などのサイドメニューもたくさん。どこが一般 的ラー屋と異なるかというと、食前酒にワインやカクテル類もあり、食後にコーヒーやフルーツヨーグルト(280円) まであるんです。こんなところにも堀江という地域性が出ていますね。

お勧めはとろとろチャーシューめんとパリパリ一口ぎょうざ。私はラーメン界には「繰り返し言葉の法則」があると考えています。「とろとろ」とか「パリパリ」とか、同じ言葉の繰り返しを名前につけられたメニューは美味なことが多いのです。ここのページの名前、美味美味☆ラーメンアジトの「美味美味」も、この法則に基づいて付けられたということに気がついたアナタ、なかなか鋭いですね。
さて、とろとろチャーシューめんですが、言うまでもなくチャーシューは美味。1枚のチャーシュー全体がとろとろなのではなく、1枚の半分ほどがとろとろで、残りの部分はスープがよくしみてジューシーになっています。スープはトンコツ味。ここの最初にも書きましたが、この店のトンコツスープ、とてもあっさりしていて、ベトベトしていないのです。調味料無添加で後味も良いので、グイグイ飲めてしまいます。あっさりの中に奥深いコクがあるので、こってり好きにも満足できるスープになっています。トッピングされているサラダ菜も、あっさり感を強める役割をきちんと果 たしています。さらに、海苔の香ばしさも味を引き立てます。私的にラーメンの中の海苔は好きではないのですが、ここの海苔は好きです。それは、香りのために海苔を入れているという意図がはっきり分かるからです。そういえば、佐野さん究極ラーメンの中の海苔もいい香りでした。本当にいい海苔は、その香りで食欲をそそるという効果 があるのですね。あと、ごまとニンニクは各テーブルに置いてあり、入れ放題です。ごまを入れた方が香りが良くなります。
パリパリ一口ぎょうざのほうも美味。女性でも一口で食べられるような小さめサイズで、見た目はかわいいお子さまぎょうざみたいですが、味は本物。なかなかのレベルです。

ラーメニストの中には「見た目が汚い店ほど、うまいラーメンを出す店が多い」という考え方を持つ人も多いのですが、はっきり言いますと、そんな時代はもう終わりました。外見通 りのセンスあるラーメンを出してくれる店が今は増えているのです。この店がその証明になるはずです。アメ村や堀江で服を買った後、デートの途中、女性同士でも気軽に入れるカフェ系ラーメン屋。美味だけでなく、雰囲気まで楽しめるラー屋さんというのも、なかなかいいものですよ。こんなラー屋が全国的にもっと増えればいいのになぁ・・・。

この壺中天、福井にもお店があるそうです。メニューは若干違うものもあるそうですが、北陸からだとこちらの方が近くて便利ですね。

公式ホームページはこちら

 

壺中天  こちゅうてん
 11時〜26時  年中無休
  行列率・・・中

美味美味 ☆☆☆☆☆