山桜桃
ラーメンって不思議なもので、本当にうまいお店はなぜか街の中心地から少し離れた場所にあることが多いですよね。あまり人がいそうにないところであっても、美味な店には行列ができることも多々あります。そんなお店に札幌で行ってきました。その名は「山桜桃」。
地下鉄琴似駅から琴似栄町通を南西方向に進みます。JR琴似駅方面の反対方向、西区役所がある方向です。ぐいぐい進んでいると、左側に琴似神社が登場します。その神社のもうちょっと先、神社と同じ側に白い看板が見えるはず。時間帯によっては行列も目印になります。徒歩6分程度でした。
外見はごく普通のラー屋っぽい造りです。いえ、内装だって普通なんです。ついでに、メニューも普通です。らーめん(とんこつ・みそ・しょうゆ各700円)が基本で、その他いろいろ。塩ラーメンでなくとんこつ味があるというのが、札幌ではちょっと珍しいかも。ついでに、従業員のみなさまの姿、ラーメンをこしらえる様子、どれをとっても「普通」っぽい、まさしく「普通」のラーメン屋さんという感じでした。食べるまでは・・・。
札幌に着いてから、しょうゆ味とみそ味のラーメンばかり食らいまくっていた私は、あえてとんこつ味を注文。周りのお客さんたちの注文の様子は、しょうゆ・みそ・とんこつ、どれも同じくらいの割合でした。ここでみんなが「みそ」とか言ってたら、ちょっぴり悲しくなりますもんね。「とんこつより、みそが美味か?」って思っちゃいますもん。ホッとしました。
出てくるラーメンも「普通」を貫き通しているのかなぁと考えている間に、ラーメンが出来上がり。しかし、私の「普通」予想は見事に外れていたのです。ほんのり薄い豚骨臭の残ったスープは、見た目以上にあっさりしています。喉ごしがよく、スーッと胃に流れていくのがよくわかります。麺は中細、コシが強く、これまた喉ごしがいい美味麺でした。そしてチャーシューにビックリしました。でっかくて分厚いトロトロチャーシューは、他の店では「角煮」として出しているものに非常に近いチャーシューでした。味もしっかり染みこんでいて、これはかなりの美味に感じました。なるとのトッピングもうれしかったですね。ここのラーメンが普通でない最大の理由、それは食べている最中にわかりました。スープを飲めば飲むほど、そのうまさが高まっていくのです。普通のラーメンでは、一口目のスープの方が食べ終わり頃のスープより美味に感じるものです。美味なラーメンであっても、スープに慣れたり、お腹がふくれてしまうので、普通はそんなもんです。しかし、ここは違いました。だんだん美味感が強まっていくのが自分でも不思議でした。さらに、備え付けのブラックペッパーを入れてみると、風味が格段に増し、さらにおいしさをレベルアップしてくれます。気がつくとスープを飲み干していた、こんな経験は年に1回あるかないかです。完全にトリコになってしまったようです。
九州のものとは全く異なる札幌風、というか山桜桃独自のとんこつらーめん、美味すぎです。不利な立地でも行列ができているそのわけは、食べればわかるというところでしょう。みそ味もしょうゆ味も、きっと美味なのだと思います。隣に座ったカップルがとてもうまそうに食らいついてましたから。1度行くとハマりますよ。心をがっちり掴んで離さない、本当に美しいラーメンは、例えるなら「楊貴妃」のようです。見る者全てを虜にしてしまう、魔力とも思えるような魅力を備えているのです。北の国が誇る魔法のスープ、あぁ、もう1度だけでも味わいたいなぁ・・・。
山桜桃 ゆすら
11時〜20時 月曜定休(祝日なら営業)
行列率・・・高
美味美味 ☆☆☆☆☆