新横浜ラーメン博物館
聖地、キリスト教ではパレスチナ、イスラム教ではメッカ。聖地、一生に一度は巡礼すべき場所。聖地、ラーメニストの聖地は横浜にあります。言わずと知れた『新横浜ラーメン博物館』、そこはラーメンのテーマパークであるとともに、ラーメンを愛する人なら必ず訪れなければならない聖地だと私は認識しています。
新横浜ラーメン博物館について詳しいことは、私の尊敬する武内伸氏(ラ博広報担当)の著作を読みまくるか、ラ博のホームページを見て勉強してください。ちなみに現在(2002年6月)の出店は旭川「蜂屋」、札幌「すみれ」、東京「勝丸」、横浜「六角家」、藤沢「支那そばや」、京都「新福菜館」、久留米「魁龍」、熊本「こむらさき」の8店と、2003年2月までの期間限定出店の「八戸麺道 大陸」の合計9店。かつては和歌山「井出商店」、徳島「いのたに」、喜多方「大安食堂」、飛騨高山「やよいそば」、函館「マメさん」など全国の名店が出店していた時期もあり、まさにラーメン界の聖地と呼ぶに相応しいラインナップです。
最寄り駅はJR新横浜駅。駅の北口を出たら左前方の歩道橋を渡ります。2つ目の信号を右折して、すぐに左折すれば、モスバーガーの隣にそびえるビルが「聖地」です。土日などには入口に行列ができていることも多いので、すぐにわかります。もし道に迷ったら、近くのお店に入って「ラーメン博物館はどこ?」と訪ねれば詳しく教えてもらえるはず。
とりあえず人気爆発の「支那そばや」と「大陸」を攻めました。支那そばやの店主は「ラーメンの鬼」としてすっかり有名になられた佐野実氏、そして大陸のプロデューサーも同じく佐野実氏。つまりどちらも佐野さんが絡んでいるのです。
まずは支那そばやから。ラ博店と藤沢店はメニューが若干違います。ラ博内の製麺コーナーで作られる自家製麺が食べられるのはラ博店だけ。パスタに使われる高級小麦のデュラムセモリナ粉と国産小麦をブレンドして作られた、絹腰和伊麺
醤油(850円、ミニ550円)、絹腰和伊麺醤油チャーシュー(1200円)がラ博店では看板メニュー。この麺、普通に食すのはもったいないです。まずは1本だけを箸でつかみ、飲み込んでみてください。次にまた1本だけを噛んでみてください。何かが違うことに気付くはずです。その他、黒豚桃園特上チャーシュー(1350円)、名古屋コーチン叉焼鶏麺(1350円)、金華豚チャーシューメン(1500円)といった超一流食材を使ったメニューも揃っています。
今回食したのは石臼挽き麺(1200円)。1日100食限定の人気メニューです。日曜の開館15分後の時点ですでに30分待ちの状態でしたが、なんとか売り切れは避けることができました(しかし店を出るときには売り切れてました)。石臼挽き麺、あえて多くは語りません、いえ、私には語れません。黄金色に輝くスープは味も香りも高級感が溢れ、格の違いを感じます。素材がすごいことは分かっているのですが、それよりも丁寧に作られたスープだなぁということのほうが伝わってきます。一口飲めば止まらない美味スープです。具はチャーシュー、メンマ、白髪ネギ、針生姜、わかめ。特に大きく分厚いチャーシューは軟らかさだけでも極上ですが、噛むと旨味がジワーっと溢れるという、虜になりそうなチャーシューです。そして石臼挽き麺のメイン素材でもある麺は、コシ、絡み、喉ごし、すべてにおいて「スゴイ」と感じてしまいます。あまりにも喉ごしがよいため、噛むのがもったいなく思ってしまうのも仕方ないでしょう。食べればわかる、これこそ本物のラーメンなのだと思います。開館前から並んででも食べるべき一杯です。
続いては八戸麺道 大陸。ラ博の「新ご当地ラーメン創生計画」として佐野さんプロデュースで作られたお店で、2003年2月までの期間限定出店です(その後は八戸で営業)。オープンまでの様子をテレビ特番で放送するなど、ラ博も佐野さんも店主の箭内さんも、相当気合い入ってます。メニューは八戸支那そば(850円、ミニ550円)、豚バラチャーシュー麺(1200円)、豚ロースチャーシュー麺(1350円)、大陸チャーシュー麺(1450円)。
とりあえず基本の八戸支那そばを注文。八戸とその周辺から厳選された高級食材をフルに使った一杯は、予想を超えたおいしさが楽しめました。もろみ熟成醤油の香りが食欲をそそるスープは、見た目は八戸の海のように透き通っていて美しく、飲むとほのかな甘みに驚きます。この甘み、モクズガニなど魚介系食材から取れる天然の甘みなんだそうです。それでいて味は鶏や魚の味は目立たず、とにかく醤油の味が印象的。あっさりの中にコクがある美味、シャモロックという高級鶏がこのコクを生み出しているらしいです。麺は自家製手揉み太麺、八戸の郷土料理「ひっつみ」をヒントに、「南部小麦」と「ねばりごし」という2種類の小麦を使ってモチモチした食感をあえて出したという、とても手の込んだ麺なのです。食べる前に麺を鼻に近づければ、ほのかに香りがする気がします。モチモチ感がたまらない美味麺。同じ美味麺でも、支那そばやの細麺とは違う路線ですが、こっちの麺も感動できます。チャーシューはデフォルトで肩ロースとモモ肉が1枚ずつ入っていますが、どちらも甲乙付けがたい美味。メンマ、小松菜もいい感じ、バランスもよく、抜け目がありません。全体として、素朴で繊細な香りと味の中に、溢れんばかりの旨味が凝縮された一杯だといえます。正直、こんなラーメンを食べられる八戸がうらやましく思えます。
結論、やはり佐野さんはスゴイです。
新横浜ラーメン博物館 しんよこはまらーめんはくぶつかん
11時〜23時(日祝は10時30分〜23時) 年末年始以外無休 ※入場は22時まで
行列率・・・高 (2002.6)
支那そばや 美味美味 ☆☆☆☆☆
八戸麺道 大陸 美味美味 ☆☆☆☆☆