自家製粉の杜



更新 1・26 ・石臼 目立て講座

更新 1・26 ・高速皮剥き機の作り方



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目立て講座

1年〜5年位 製粉をしていれば、必ずやらなければならないメンテナンスが「目立て」業者に頼むのもいいけど、自分でも意外と簡単に出来てしまいます。感に頼る難しい部分も有りますが、私の体験をふまえた上で細かく説明したいと思います。なんて偉そうに書いていますが、過去に12時間もけた目立てが上手く行かず、店を1日休業した経験が有るのです。この事を機に、行く所まで行った者の自信と言うものでしょうか、たいていの困難な目立てでも上手く出来る自信が付いてしまいました。高度な目立ては、経験を積まないと出来ないと思いますが、基本的な目立ては、これからの説明でも十分に出来ますので挑戦してみて下さい。



目立てに必要な道具

ジスクグラインダー・レンチ・スパナ・保護メガネ・金ブラシ・たたき・安全靴


@ 分 解
・原料を取り除き、分解していきます。部品は少ないですが、復元に自信の無い方は、写真でも撮っておくと後々困りません。
アクリルカバーを付けている方は、丁寧に扱って下さい。意外と丈夫ですが、傷つきやすいので。






A 上臼をはずす
・臼の囲いがキズ付かない様に、タオルや麻袋でカバーをします。上臼を垂直に少し上げて、下臼の軸心から外します。後 は両手で抱えて下に降します。上臼は80キロ近い重さが有るので、私のように一人で行うのは危険です。出来れば二人で行って下さい。





B 目立ての下準備
・ふくみに有った原料を取り除き、掃除機と金ブラシを使って固い部分を取除き、きれいにします。場合によっては、黒っぽくて金ブラシでも中々取れない物がへばり付いている場合が有ります。原因は、冷蔵庫に入れてあった原料をすぐに製粉してしまう事に有ります。冷たい原料は結露を起こし、臼の部分にも結露がおよんでしまいます。その繰り返しによって、鉄の部分が錆びたりして、臼のつまりが起るのです。その他にも、石臼の設置場所の問題で気温差が激しい場所でも、結露を生じる事があります。



C 目立て
・「たたき」 (超硬合金付き) を使って目立てをして行くのですが、臼が蟻巣石と御影石の目立ての仕方では、チョット違います。
ここでは、蟻巣石の効果的な目立ての仕方を紹介します。蟻巣石は叩けば柔らかく擦れ難いのが特長なので、素人でも目立てがし易い石です。効果的な目立てとは、擦り合わせで干渉しあった部分 (テカテカに成った部分)だけ目立てをする考えです。今までの擦り合わせ具合にも寄りますが、2回の目合わせで上手く出来ると思います。そうすれば、全面的な目立てをしなくていいし、重たい石臼を何回も上げ下ろしをして、擦り合わせをせずに済みます。但し長年使っていると片減り現象が起こり始まりますが、原料の投下タイミングをずらしたり、上臼を下し切らない限り起こりにくくなるはずです。この事は10年20年使ってみて生じて来る事であり、余り気に掛ける事では無いように思います。たたく程度は、たたきの重さにも因りますがそれほど力は要りません。上に5センチ位上げて落とす程度で十分目立てが出来ます。ただし蟻巣石はもろい部分も有りますので、石によってはかなり軽くたたいた方が良いかもしれません。テカテカ部分がザラザラになればいい訳ですから簡単です。削る部分は最小なので、この方法でしたら毎年目立てしても、貴重な蟻巣石を長持ちさせる事が出来るのではないでしょうか。また、何回も目立てをしていると、「たたき」の刃先も丸まってきます。いくらタングステン鋼と言え ども金属は金属、刃先のメンテナンスも御忘れなく。


D 溝掘り
※ この行程は毎回する必要は有りません。溝が浅くなった時のみ行います。
何回か目立てをすると、溝が浅くなって来ます。あまり浅いとふくみの部分で丁度良い滞留が起こらず、上手く製粉できなくなってしまいます。それを超えた状態になると溝から粉が出難くなり、ふくみの部分で重複が起こってしまい、余分な製粉をしてしまいます。重複は、粉が出たり出なかったりを繰り返し正常な製粉が出来なくなります。歩留りは良くなるものの、粉の変質につながるのでこんな状態ですと早急に溝を掘り直さなくては成りません。掘るには、ジスクグラインダーにダイヤモンドカッターを付けて削ります。カッターは、厚みが有る物を選んで下さい。その厚みが溝の幅と成ります。削っていると、回りが削りかすで真っ白になるので、前もって辺りの粉が掛からない様にした方が良いかもしれません。初めの頃は、何も知らずに溝堀をして、気が付いてみると店内中が真っ白に成っていた経験があります。一番良い方法は、掃除機で吸い取りながら行うと後が楽です。それと石が顔にも飛び散るので保護メガネの着用が必須です。


E 擦り合わせ
1、目立てが終わり、きれいに掃除をしてから上臼を重ねます。
2、ハンドルで1センチ位のすき間を空け、回転させながら原料を500g位入れます。
3、ハンドルで少しずつ下げていきます。
4、擦り合わせが始まり、ゴーと言う音が聞こえはじめ、ゆっくりと回して行きます。インバーター使用であれば10ヘルツ位の低速が好ましいです。
5、ハンドルが抵抗無く回り始めたら、直ぐに抵当が始まる部分まで持って行きます。この時の臼の擦り合わせの音は、軽くこすれ合う程度に成っているはずです。
6、しばらくは少しずつ原料を入れながら、粉の出方を見ます。原料の投下量は、いつも製粉している量と同じにして下さい。運転中は、衣服などを巻き込まれない様に最善の注意して下さい。
7、粉の出る量が以前と同じで、落ちた粉が以前より多めの固まりで落ちてくれば、目立ては成功です。後は、組み立ててから調整していきます。


F組立て
組立てて、もう一度チャント製粉されているか確認します。画像の様に、にぎって固まりが出来ればOK。
但し、当店ではこんなに微細粒では製粉していません。ここまで来ると物理的な組織破壊も激しいと思うのであくまでも実験的な画像です。もし固まりにくい様でしたら、もう少し上臼を下げてみて様子を見ます。目立てして直ぐは、少し荒目気味に成る事もありますが心配ありません。使っているうちに溝がうまい具合に詰まり始め、正常な製粉をし始めますので変に上げ下げしない方がいいと思います。しかし、これも重複の始まりですが、正常な重複作用と理解して下さい。安定してから自分好みの粉質が出る様に再調整する事をお勧めします。微調整は、ある程度の経験も必要ですが、うちの場合では粉質よりも磨り合わせの時の音を重視しています。最後は、粉の出方と粉質、擦り合わせ音のトータル的な判断をして下さい。ついでだから組立てる前に、塗装なんかもすると新品の様に生まれ変わります。塗料は、プロが使うシンナーが入っている塗料が一番塗りやすく乾きも10分で乾いてしまうのでお勧めです。

注意 目立ては、個人の自己責任の上 行って下さい。
最近の日高製と一部メーカーの石臼に関しては、上記の紹介の目立てには該当していませんので、注意して下さい。
判断の出来ない方は、メーカーへ相談下さい。


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