車のタイヤのすり減った部分はどこに行った?

 「車は便利だが、カネ食い虫だ」とは、全オーナードライバーのなげき節。ガソリン代の他、車検などの整備費用も要るし、故障をすれば修理代だってかかる。また、消耗品の値段もバカにはならない。その中でも高いのがタイヤの交換費用。安いものでも四本で五万円ぐらいはするから、一部のカネ持ち以外には大きな出費である。
 ところで、車が走ればタイヤは減る、そんなことは当たり前だが、では一体、減った部分はどこに行ったのか、考えてみたことはあるだろうか?
 この答えはサーキットに行けば、一目瞭然だ。レース用のタイヤは、比較的柔らかくできており、コース上で激しい抵抗がかかる場所、スタート地点やコーナー手前のグリッピング・ポイント(ブレーキをかける地点)には、タイヤから削り取られたゴムがびっしりとへばりついているのだ。
 程度の違いこそあれ、一般道、一般車でも同じこと。走っていた車のタイヤは、路面との摩擦で削り取られ、路面にへばりついているのだ。
 黄色いランプを点灯させた清掃車が、巨大なブラシを回しながらゆっくり走っているのを見たことがあるだろうが、これは路面のゴムをはぎ取っているのである。ゴムの付着が多くなりすぎると、雨の時にスリップを起こしやすくなるからだ。
 タイヤの減りが摩擦による路面への付着だとわかったら、減りにくい走り方も思いつくだろう。急発進、急加速、急ブレーキ、これがタイヤを磨耗させる「三急」である。






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