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3月に入ると、少し夜が暖かくなり、星を見るにも少し楽な季節となります。
こんな春の宵、北東の空を眺めるとおなじみの「北斗七星」が見えます。 この「北斗七星」はあまりに
も有名ですが、星座の名前ではありません。 実は、「北斗七星」は「おおぐま座」の一部なのです。
「おおぐま座」は、「北斗七星」の部分がお尻からしっぽにあたり、たいへん大きな星座です。 しかし、
「北斗七星」以外には明るい星が少なく、街の中では全体の姿は少し想像しにくいかもしれません。
ギリシャ神話で、「おおぐま座」には次のような話が伝わっています。
昔、ギリシャの国に、「カリスト」という美しい森と泉の妖精がいました。 ある日、彼女に出会った天の
神ゼウスは、美しさに引かれ、愛してしまったのです。これを知ったゼウスの妻、ヘラはたいへん怒り
魔法で「カリスト」を熊の姿に変えてしまったのです。熊になった「カリスト」は、その後「アルカス」という
男の子を生みました。しかし、自分が熊の姿をしいてることを恥じて、「アルカス」を置いたまま森の中
に去っていきました。
それから、長い年月がたち、「アルカス」は、立派な狩人に成長しました。そんなある日、「アルカス」が
狩りをしていると、大きな熊に出会いました。実はこの熊こそ、母「カリスト」だったのです。 「カリスト」
は、嬉しさのあまり我が子「アルカス」に駆け寄りました。しかし、「アルカス」はその熊が母「カリスト」だ
とわかりません。そして、熊に襲われそうになったと思い、矢を放とうとしました。
この様子を見ていたゼウスは、子供に母親を殺させてはいけないと思い、その場で、「アルカス」も熊
の姿にかえ、天に上げ星座としました。天に上がった二匹の熊は、「おおぐま座」(カリスト)と「こぐま座
」(アルカス)となりました。「こぐま座」のしっぽには北極星があり、北の空にずっと見えています。そし
て、その周りを「おおぐま座」がまわり、まるで我が子を見守るように、いつまでも仲良く見えています。
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