Last tears

今頬を流れた雫は
お前の為に流す最後の涙
辛い思いは忘れてしまうから
そして前を向いて行くから

何気なく取った電話で
告げられた突然の報せ
報われないお前が手にしたのは
幸せなんかじゃなかった

悲しみに涙する 記憶に焼き付けるため
哀しくて涙する お前を失ってしまったから

今胸を締め付ける痛みは
明日になれば消えてしまうだろう
冷たい奴だと思わないでいてくれ
お前の事は忘れないから

遅過ぎたこの再会に
泣いたりはできないよ俺は
思い出すお前の笑顔はいつも
楽しそうで寂しそうで

悲しみに涙した お前を忘れないため
哀しくて涙した お前に笑われちまうかな

涙を流すのはもうやめだ
俺はまた前を向くから
俺の記憶に現れる時だけは
前向きな事言ってくれよ?

悲しみに涙した その日ももう終わった
哀しくて涙した この日も思い出に変わる
悲しみに涙する ままじゃ居られないから
受け容れるさお前の 散った魂の欠片を…


コメント
 2001年、12月26日―一人の男が誕生日を迎え、その命を失った。彼は僕の親友であった。
 高校時代の同級生であったが彼は僕達が3年生に進級する時に自ら学校と決別した。
 その後、彼と僕は札幌と室蘭に離れる事になるがそれでも変わらず、互いに親友と認め合える、
 そんな仲だった。
 彼の訃報を聞いた時、信じられなかった。そしてその事実を確かめた時、僕は声をあげて泣いた、
 みっともないのはわかっていた、それでも泣かずにはいられなかった―。
 翌日、彼の通夜に出た、友人達が涙を流し、彼の不幸を悔やむ中、一人僕は静かに佇み煙草を
 吸っていた。
 悲しくないと言えば嘘になる、だが、涙は出なかった。
 悲しみに捉われてしまうのは簡単であった、だが、生きてる人間が死んだ人間の人生を狂わせて
 しまうのでは死んだ人間も浮かばれない、彼の分まで生きる事が、今の私に唯一出来る事なのだ
 と痛感した。

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