On a rainy day

 長い夜が今また明ける 僕の目の前の
 窓に映るもう一人の僕が静かに微笑む

 今も外で降り続く悲しい雨は あの時と同じ…

 僕の胸に残る悲しい記憶が
 刹那さを呼び起こす
 雨に打たれ一人呟く君の
『さよなら』が辛くて…

 夢を求めてたあの日の僕は 周りが見えなくて
 すぐ側に居た君の事さえも知らずに傷つけた

 音を立てて降りしきる激しい雨が 記憶を消してゆく…

 雨の中で向かい合う君と僕
 君の瞳黙って見てた
 濡れた唇から出た君の声を
 雨がかき消して…

 稲妻が暗闇を切り裂いて
 君の顔を照らす
 頬を伝って落ちてゆく雫は
 雨なのか それとも…?

 互いの夢を小さな部屋で
 いつまでも語り合った
 輝いていたあの時が今
 滲んで消えて
 
 僕の中の君が静かに
 その姿を消してゆく
 やがて雨は上がって行くだろう
 君を一緒に連れて

 それでも雨の上がった空には
 虹が微笑むのだろう…


 コメント
  作品で言うと10番目ちょっとぐらいの作品、時期にして約三年前くらいかな。
 悲しい思い出が心に傷痕を残したとしても、そこで立ち止まっている事は出来な
 い、例え深く傷ついても自分を動かそうとするものがひたすら背中を押してくる。
 そんな残酷性と上を見上げ、再び進むしかない、という想いを最後の一文に込め
 ました。個人的には好きな作品です。

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