「世界民族音楽の旅」第二夜です。今日は中米、カリブ海に浮かぶ島々の音楽を聞きます。
パンフレットにカリブの島々の簡単な地図が書いてありますが、島により、国により、使っている
言語も音楽スタイルも違うそうです。(知らなかったな〜)
今日は、開演前にプレトーク、そのあとライブステージという構成でした。
プレトーク 講師 海沼正利
カリブの島々には、コロンブスが「いわゆる発見」する前には、先住民族が住んでいました。
(発見というのも、先住民族には失礼な言い方ですよね?)
コロンブスに発見されたあと、カリブ諸島はスペイン人の占領下に置かれ、
金の採掘やさとうきび栽培を先住民族を労働力に行ってきました。
しかし過酷な労働と疫病などが原因で、15世紀頃 先住民族が絶滅の危機にさらされ、
今度はアフリカから労働力として、
黒人奴隷が連れてこられることになりました。
その後ヨーロッパ諸国による植民地化が進み、19世紀の奴隷解放後は、契約労働者と言われる
人々が、インドや中国、ジャワなどから渡ってくるようになりました。日本人の移民もいました。
植民地下では、占領している国の宗教が強制されることが多かったのですが、
強制された宗教を信じると見せかけて、自分の信じるものを貫く人々がいました。
多種多様な民族の混血がすすみ、「自分は一体誰なのか」というアイデンティティを求めるために
「音楽」を使う人が多くいました。
カリブ音楽は、このような民族の交わりの中から生まれ、今も変化しつづけています。
楽器やリズムなど、アフリカに原点を置くものが、カリブで育ち、北アメリカを経由して
また、アフリカの音楽に影響を与えていたりします。
音楽表現も多様で、ミュージシャンが10人いれば、十通りの「マンボ」が存在します。
おおらかで陽気な国民性が、全てを受け入れて育ててきた音楽です。
おおむねこんな内容でした。
本日出演の「トゥンバ・クレオール」は、オリジナルのカリビアンを演奏する
集団です。ボーカル(男女)・パーカッション・ドラム・ベース・ギター・バイオリン
・アコーディオン・クラリネットという構成です。
Nossa Terra(我らの大地)
ビリンバム(だと思う…ビビンバによく似た名前)という、アフリカにルーツのある
楽器のソロで始まります。弓に、ひょうたんでできた共鳴胴をつけた楽器で、弓弦を棒で
はじいて音を出します。左手で持った小石で弓弦を押さえ、音程を出します。
なんとなく津軽三味線を思わせるその響きに、ジャングルの鳥の声、獣の声のような
声が入って…リズムが入り、メロディが入り、コーラスが入り…
なんとなく、カリブの海というよりも、「アフリカの大地」のような曲でした。
Tanbu dan tche nou(わが心の太鼓よ)
フランス領マルチニークの「シュヴァル ブワ」という、メリーゴーランドのBGM
に使われている音楽のアレンジだそうです。
「わが心の太鼓」というタイトル通り、手打ちの太鼓が大活躍する曲です。
パーカッションが賑やかな、ノリのよい曲。
La Guadeloupeenne(グアドループの女)〜VLOPPETZ Moin Doubou(私の可愛い人)
2曲メドレー。アルゼンチンタンゴを思い出す、甘くせつなげなアコーディオンソロの曲。
(他の楽器も入るけど)タイトルから想像するに、男の恋でしょうか。
あんまり気持ちのよい音楽だったので、少し居眠りしちゃいました。
Crie(叫び)
アコーディオンやギターなど、メロディ楽器担当の人もすべて、パーカッションに切り替えます。
ドラムを叩いていた人が、竹でできているのかな、そんな民族打楽器を打ちまくり、
太鼓やマラカスなどのリズムが錯綜する中、ボーカル2名が不思議なハーモニーで歌います。
Praia Bonita(美しい浜辺)
今までの、パーカッションの利いた曲とは対照的な、メロディ中心の曲です。
ギターの控えめな伴奏に合わせて、クラリネットとバイオリンの美しい旋律が掛け合います。
浜辺のイメージですが、日差しの強い昼の浜ではありませんね。
夕暮れか、夜の浜です。隣には恋人がいます。というシチュエーションを想像し…浸ってしまった。
Day‐O(ディオ)
日本でも有名?な「バナナボート」です。
なじみの深い女性ボーカル。「野茂がな〜げれば大丈夫」と聞えるのは私だけ?
演出なのかアドリブなのか、途中ボーカルの女性が「あんみつ食べたし 金はなし♪」
と歌いだし、バックコーラスをしていた(バイオリンの男性が)
「え〜、バナナ。バナナ一山300円。バナナいかがっすか〜」と小声でバナナの叩き売り
をやりだし…。盛りあがりました。
Costa del sol(太陽の海岸)
トリニタード トバゴの楽器なんだそうですが、もとはドラム缶のふたの部分を叩いて鍋のように
へこませ、さらに打ち出して、叩く場所によって音階を出せるようにした打楽器があります。
(楽器の名前忘れちゃった…)打楽器で、金属音なんだけど、マリンバみたいに音階がつけられる。
鉄琴のような音でもなく、不思議にキレイな音の出る楽器です。
それがメインの曲。タイトル通り、ギラギラの太陽と海のイメージの、明るーい曲です。
My Band(私のバンド)
同じくトリニタード トバゴに、その音階の出る金属打楽器ばかりのバンドがあって、
そのバンドのレパートリーの一曲だそうです。
メインはその楽器なんだけど、ほかの楽器のソロの聞かせ所も、ちゃんと用意してある曲でした。
Madagascar na raiz(ルーツはマダガスカル)
フィナーレの曲。
多分、ライブハウスかなんかでこの曲を演奏したら、観客総立ちで踊っちゃうんだろうな〜。
カーニバルのリズムでノリノリ♪の曲なんだけど…この「世界民族音楽」って企画はなぜか
シニア世代の人気が高いみたいでさ…。最前列の初老のカップルが、ポッカーンと口あけてた。
人目がなければ踊っていたわ。人前でも恥ずかしくないステップ踏めれば…ね。
今日の評価
ここのところ、重めの舞台を見ることが続いていたので、今日の明るいステージは
うきうき楽しくなりました。カリブの島って、たくさんあったのね。