「世界民族音楽の旅」第四夜です。今日は中国語による漢詩の朗読と、中国の古典音楽を聞きます。
今日は、開演前にプレトーク、そのあとライブステージという構成でした。
プレトーク 講師 亀岡紀子 安藤園美
…正直に申告しますと、今回のプレトーク、聞いてはいたのですが、内容がよく分かりませんでした。
私馬鹿よね〜♪。の気分です。
分かった事といえばおよそ
☆「漢詩」というのは、日本語で「中国古典詩あるいはその形式の漢字からなる詩」という意味に
とられているけれど、中国で「漢詩」というと「漢代(前漢後漢)に書かれた詩」の意味になる。
本国では年代により「詩経」「楚辞」「唐詩」「宋詩」etc.など色々に分類される。
☆日本では、万葉集と同年代に初めて邦人による漢詩形式の詩が詠まれた。平安時代には
貴族を中心に、中国の詩が愛好され、日本のかな文学の中にも漢詩の影響が多く見られる。
☆中国古典詩は、まず、歌に乗せ、口ずさんで楽しむためのものであり、後にそれを書きとめて
「詩」という作品になった。中国語の「声調」という音のアクセントを生かした耳で聞いて
美しい響きになるように作ったものが多い。「律詩」「絶句」など、作詩上のルールが厳しく
なったのは、唐代に入ってからのことで、中国文学史を学ぶ者にとっては唐代は比較的「最近」
のこととして認識されている。
おおむねこんな内容…しか覚えていません。失礼致します。
張 若虚「春江花月夜」 古曲「春江花月夜」
笛子・二胡・琵琶・中弦・揚琴の合奏曲です。「中国古典音楽」といって、私のような
ど素人の頭に浮かぶのは、まずこんな曲だろうなと思うような曲でした。
春の川辺の花を月が照らすという情景を描いた、伸びやか穏やかで明るい曲です。
王維 「送元二使安西」 古曲「陽関三畳」
「古琴」という、中国楽器でも最も古い部類の楽器が主になった曲です。
もともと古琴は、今日の会場のようなホールで大勢に聞かせるための楽器ではなく、
自室で唄を口ずさみながら、独り楽しむような性格の楽器なのだそうで、今日は基本的に
マイクロフォンは使わない演出なのだそうですが、古琴に限ってマイクを使って演奏しました。
「君に勧むる更に尽くせよ一献の酒 陽関の西を出づれば故人無からん」という、私でも知ってる
送別の詩です。雨の朝、親友と2人で酌み交わす別れの酒にふさわしい、静かで穏やかな曲です。
古琴奏者が琴歌(弾き語り)もします。「無からん無からん 故人無からん」と繰り返すのは、
詩吟でも琴歌でも同じみたいです。(もっとも、こちらは全部中国語ですが…)
李白 「月下独酌」 阮籍「酒狂」
酒好きの李白が、花の下、独り手酌で酒を飲みながら、「月光と自分の影と、3人で飲んで
いるから飽きないんだ」と詠った詩。それをモチーフにして、男が独り酩酊していくさまを
古琴の独奏で表現した曲です。古琴の音はどちらかというと低めです。
なんだか、ジャズの、ベースのソロを聞いているような感じでした。
李白「関山月」 古曲「関山月」
辺境の関所を守る兵士が月を眺めて故郷を懐かしむ様子を描いた詩に合わせた曲です。
古琴に横笛のアンサンブルです。古琴の低めの音に、笛のもの悲しいメロディが合わさり、
寂しい月の夜の雰囲気を醸します。
項羽「垓下歌」 古曲「覇王卸甲」
覇王=項羽が、自分の敗北を認め武具を下ろす、という場面。
「虞や虞や若を奈何せん」のフレーズだけは覚えていた…。
琵琶の独奏曲です。中国琵琶は日本の琵琶より一回り小さく、スチールの四弦です。
日本の琵琶は撥を使って演奏しますが、中国琵琶は右手に爪を貼り付けて演奏します。
爪弾く、掻き鳴らすなど、細やかな表現ができるのが特徴です。
この曲では、武運尽きた項羽の絶望を表現して、少し音程の低い琵琶を使います。
白居易「琵琶行」抜粋 呉厚元「訴」
白居易の、琵琶を弾く女性を詠った詩にモチーフを得た創作曲。
不遇の女性の身の上と、白居易自身の身の上を重ね合わせた詩に合わせ、「訴え」
という題名そのままの、激しい曲です。普通の音程の琵琶を使います。
王維「鹿柴」「竹里館」 劉天華「空山鳥語」
「鹿柴」も「竹里館」もたしか高校の古典の授業で習ったのだけど、すっかり忘れています、
タイトル以外。山深い土地の情景を描いた絶句に合わせた、二胡の独奏による曲。
二胡は、日本では「胡弓」と呼ばれる弓でひく二弦の楽器です。伸びやかでのどやかな旋律
に、鳥の声を模したものか、甲高い音が入ります。墨絵に描かれた深山の情景を思います。
杜甫「新婚別」 張暁峰・朱暁谷「新婚別」
「結婚したばかりなのに、あなたは兵役に出てしまう。心配だけれど私のことは忘れて
軍務に励んで。やっと作った薄物ももう着ません。化粧も紅も落とします。
人間にはままならないことばかり、別れ別れになっても、いつまでも思い合いましょうね。」
この曲だけは中国語の詩ではなく、日本語で朗読が入りました。
新妻の悲痛な思いがそのまんま、の曲です。揚琴と二胡の合奏です。揚琴は、135本の弦を
竹製のマレットで叩いて演奏する楽器です。中国楽器の中では比較的新しめ(といっても600年
前にアラビア方面から伝わったもの)だそうです。
白居易「長恨歌」 江南絲竹「霓裳曲」
フィナーレの曲。
唐の玄宗皇帝と楊貴妃のロマンスを詠った詩。「絲竹」の絲は弦楽器、竹は管楽器
の意味です。各楽器のハーモニーというより、色々な楽器で同じ旋律を奏でるのが特徴です。
笛子・二胡・琵琶・中弦・揚琴の合奏曲です。
今日の評価
楽器の解説が親切で、とても楽しかったです。奏者一人一人に司会者が「好きな詩は?」
と聞くと、全員が何かしらの作品を暗誦していました。私も、漢詩じゃなくても、
愛誦する詩歌のひとつもあったらいいなと思いました。