<2003年11月17日ハロハロ会メイル発信分より>
<SMSF 活動報告>
11月16日(日) 9時〜15時 参加者 32人
◇内容
SMSFユースのトレーニングセミナーとして今週はARTクラスを開きました。クリスマス前の各エリアでのサービスで活用するために、各エリア(5つ)のグループに分かれて”Birth of Jesus”(イエス様のご降誕)をテーマに作成しました。主な内容は下記の3点です。
(1) 絵本作り (クレヨン、絵の具を使って製作)
→クリスマス用に Birth of
Jusus をテーマに製作
12月各エリアサービスにて子供達に話をするときに活用するため
(2) 人形作り
→トイレットペーパーの芯とストローを使って人形製作
絵本と同様、 Birth of
Juses をテーマに製作
12月各エリアサービスにて、人形劇を行うその準備
(3) クリスマスカード作り
→クレヨン、絵の具、色紙を使って各自好きなデザインで製作
◇感想
今日という日をまた迎えることができたことを心から感謝しています。一日(6時間)のセミナーであったにも関わらず、子供達は非常に集中して、積極的に作品作りに取り組んでくれました。
フィリピンでは学校の授業で図工はあまり重要視されていません。小学校高学年(5年、6年)になると、週に一度ぐらい授業があるそうですが工作などをする機械は非常に少ないそうです。また、工作は材料費(色紙、文具)が高いので、簡単に日々のお遊びに組み込まれることもありません。だからといって、彼らが工作や絵を描くことができないわけではありません。こちらが驚くような美しい色彩感覚で絵を描く子供もいますし、私の印象では、全体的に良いARTセンスを持ち合わせていると思います。ようるすに、日本のように身近にARTに触れるチャンスがないのですね。なんと残念なことでしょう。ですから、今回のセミナーもARTに触れる良いチャンスとなり、それぞれが積極的に楽しんで過ごしてもらえたのではないかと思います。
今回はセミナー前に開かれたSMSFユースのエリアサービスの検討会で上記(1)(2)の計画が上がったので、その準備を兼ねて進めることにしました。
エリア毎に5つのグループ分け、各グループに以前ARTクラスに積極的に参加していたメンバーを入れ、お手伝いをしてもらいました。はやり、以前参加していたメンバーはすでに何度か絵を描いた経験があるので筆の進みも早く、色の使い方も積極的で、戸惑っているメンバーをうまく乗せてくれたのではないかと思います。絵本についてはそれぞれのグループの代表が前に出て発表を行いました。やはりモノづくりは完成が一つの喜びの時でもあるのでこの発表で子供達も一つのモノを作り上げる満足感やその楽しさを知ってくれたのではないかと思います。
今回のセミナーで印象に残った子供が一人居ます。彼女はSMSFに参加してまだ間もなく、非常に恥ずかしがり屋なのです。 グループ毎に描く場面の担当を決め製作に取り掛かっているにもかかわらず、彼女はペンを持ったまま、全く書こうとしません。「どの場面を書くのかな?」と聞いても、うつむいたままです。「難しいかな?一度、一緒にやってみようか?」と続けて問いかけますが、うつむいたままです。英語が分からないのか、体の具合が悪いのか、分からないので、アシスタントをしてくれていたユースの子にタガログ語で彼女にどうしたのか聞いてもらいました。すると、どうやら歯が痛むらしく絵を書くことに集中できないのだということが分かりました。そして続けて泣き出してしまったのです。彼女は歯が痛いだけではなく、私という外国人の彼女にとって新しい先生に対してはやり戸惑いを感じていたのではないかと思います。「おー、そんな心配しなくても大丈夫だよ」と皆で声を掛け合い、とりあえずは、彼女をそっとしておくことにしました。しかし、しばらくすると、私が彼女の近くを通るごとに目が合うようになり、フィリピン人特有に、目&眉コンタクトをし、お互い微笑みあうようになりました。彼女も少しずつ筆が進み、絵を描き始めました。午後になり、人形を作り始めてからは特に楽しそうに色紙を選んで作品に取り組んでいました。これは私にとって最高に嬉しい瞬間でした。
私がなぜARTを教えているか?答えは簡単です。このSMSFで私が貢献できることはこれぐらいしかないからです。どう考えても芸術的センスがあるといえない私にとってこれは究極の選択に近い!でも、まあ、それなりにアイディアだけは豊富でやっているわけです。しかし、そんなことからはじめたこのARTクラスですが、私はこのARTのもつ魅力を改めて再認識しています。
まず1つに図工という一つの”モノ作り”を通して自分のなかにある感情の一部を表現し、完成させるその過程は実は子供の成長の中で非常に有意義な精神的活動になるのではないか。
2つ目に、今回のようなグループで製作を通して、計画から、製作、完成までのモノ作り、そして協調性を学ぶことができる。
3つ目はやはり、”感性”の育成。これは”情緒を育てる”ことに通じますが、彼らに美しいものを美しいと思う心、また、悲しさ、寂しさ、そういった素直に受け取り表現する感性(心)を育てる助けになるのではないか。 ということです。
SMSFでの活動に参加させてもらいながら子供の様々な可能性を感じ、少しでもそれを伸ばす教育を受けるチャンスを与えてあげたいと思っています。そして、今日の印象に残った子供のように、一人でも楽しく微笑んでくれる子供が増えることを願います。
