2007年8月21日から10月12日に聖心の家幼稚園と小学校補習プログラムに通う子どものお母さん達を対象にお裁縫、刺繍、クロスステッチの講習会を行いました。月曜日から金曜日まで午前の部と午後の部に分けて少人数制の講習会です。その様子を写真とともにお届けします。
希望者18人のお母さん達で始まった講習会、そのなかには針と糸を手にしたのは初めてではないか!と思われるほど手元が危なっかしいお母さんもいました。そのうちの一人、EDNAさんは「私の手はごっついし、左利きだし、あぁー!もうこんなのムリムリ!」と今にも投げ出してしまいそうでした。(上の写真左側)。「そんな風に言わずに、頑張ろうよ。みんな始めは手こずるものなのよ。練習したら段々簡単になるからね。」と励ます私。しかし、その反面、心の中で”彼女はものすごく不器用なのかもしれない。。大丈夫だろうか。。”などと心配していたのも正直な私の気持ちです。
ところが、このEDNAさん、このあと、私に驚く”奇跡”を見せてくれることになりました。彼女は、とても明るい人柄で講習中はムードメーカのような役割もあってまわりのお母さん達に冗談やチスミス(噂話)をして笑わせるのですが、手元はしっかり動かし、、講習のあとには「家で練習したいので宿題をください」といって自主練習を申し出ていました。彼女は何日も何日も人の3倍ぐらい練習したでしょうか。すると驚くほど彼女の針を使う手つきが良くなってきたのです。「EDNA, とっても上手よ!」彼女の刺した綺麗な刺繍のステッチを見て私が素直にそう褒めたとき、彼女はとっても嬉しそうに微笑んで「その言葉、とても気持ち良い!嬉しいわ!」というのです。私はこのとき彼女達の持つ沢山の可能性、宝物を見たような気がしました。そのときの嬉しそうな彼女の笑顔は大きな喜びと共に私の心に焼きつきついています。

スペイン人のシスターPILIも特別講師で教えに来てくださいました。

最終的に2ヶ月近いトレーニングを終えたのは7人のお母さん達でした。(他の11人のお母さんは家で子どもの面倒を見てくれる人がいないとか、目の不調など、それぞれにやむを得ない事情があってのことでした。)10月12日のトレーニング終了式にはシスター有田からそれぞれに修了書とお祝いの言葉をいただきました。終了したお母さんから感想を聞くと、「家で刺繍をしていると、子どもが”お母さんなにを作ってるの?とても綺麗ね!”といってくれたりして嬉しかった。」とか、「忙しい生活の中で息抜きになる」、など家庭や彼女達自身にいろいろなプラスの影響があったようです。普段厳しい家計を毎日何とかしのいでいる彼女達にとって、自分のためにある一定の期間、継続して一つのことを学ぶことができたというのは大きな達成感と喜びをもたらしたのではないでしょうか。前に書いたように、彼女達には沢山の秘められた可能性があります。必要なのは”機会”なのだということを改めて感じます。
右上の写真がお母さん達が作った作品です。日本人の方からも2ヶ月のトレーニングにしてはとてもよくできていると褒めていただきました。また聖心のバザーなどで並ぶ日もくるかと思いますがよろしくお願いいたします。
![]()