ストックホルム市庁舎

田中耕一さん、ストックホルムに到着しましたね!これから市内のコンサートホールでノーベル賞の授与が行なわれた後、(1926年:イーヴァル・テングボム設計)ストックホルム市庁舎で食事会が行なわれるわけです。

今日はこのストックホルム市庁舎について少し。 設計はラグナル・エストベリ。完成は1923年。20世紀はじめに流行したナショナル・ロマンティシズムという様式を代表する建物です。ナショナル・ロマンティシズムとは、おおざっぱに言えば建物の装飾や空間構成を、古代ギリシャやローマといった(左に限定されるものではありませんが)、建築の原点と思われるものに学ぼうというものです。建築の歴史の中ではなんども過去を参照する動きがあったのですが、その動きの中でも、ポストモダニズムについで新しいものだと思われます。

この建物にはさまざまな様式が取り入れられ、それにともなうスケール、室内装飾、色づかいもバラエティーに富んでいます。だからほぼ毎日行なわれている内部見学ツアーは絶対お勧め。この市庁舎、外観が美しいのは言うまでもありませんが、内部も、外からは決してうかがえない不思議空間の連続です。

美しいメーラレン湖を望むことができるエントランスパティオから建物に入ると、まず迎えてくれるのがブルーホールです。ここが、受賞者を囲んでの食事会の舞台。いくつか不思議な点があります。

不思議1.なぜ「ブルー」ホールなのか? このホール内に、青いものはなにひとつありません。でも名前が「ブルー」ホール。エストベリが内装に青いタイルを使おうとしていたと言われています。

不思議2.ハイサイドライト イタリアのパティオを再現したかったというエストベリ。1920年代にガラスばりの天井をつくる技術は十分にありました。でもあえてハイサイドライトを用いています。「内部化された外部」を強調しているんでしょうか。この奥ゆかしい薄暗さがまた、ホールの美しさを引き出しています。

不思議3.窓が無い ホールだから、と言ってしまえばそれまでですが、メーラレン湖が見えるようにすれば良いのに。エントランスパティオからは望めるのですから。

以上、「知らない世界の謎にいどんで歴史と遊ぶ」世界不思議発見風にまとめてみました。


左上:ブルーホール  右上:黄金の間
左下:2階ホール   右下:会議室

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