ちょっと怖い体験談
第十五話:「桜の木」
春、桜の木が満開になり人々がシートを広げてお花見をしだす頃、いつも思い出す話しがあります。
ハラハラと舞う花吹雪
―――満開の桜の木の下には死体が埋まってるとか。
花見は無意識の墓参りだそうです。
でも乾杯に差し出された手が、参加人数より多かったら気をつけて。家まで連れて帰らないようにね。
さて、私の実家の近所に公園があるんですけど、その公園は結構広いグランドのように四角い形をしていて、
取り囲むように、周りにたくさんの桜が植えられています。
いつも春のお花見の時期はそれは見事な花を咲かせ、昼も夜もシートを広げて宴会をする人でいっぱいです。
そして毎年、この時期は桜の木にぼんぼり提灯がつけられ、夜にはそれがピンクに灯って妖しくも美しく桜の花を照らすんです。
三月の二十日過ぎ頃から提灯が取り付けられるのですが、ふと、変な噂を耳にしました。
四角い公園の一つの角には手洗いの水道があるんですけど、その後ろの桜の木に付けた提灯だけ、灯が点かないんだそうです。
いえ、いったんは点くんだけど、気が付けば消えてるんだそうです。
「ああ、あそこですか。あそこはねえ。うん。仕方ないねえ。」
「やっぱり、はずしときますか。」
と自治会の会長さん達は相談し、はずす事にしました。
水道があるから、ほんとはあった方が明るくていいはずなんですけど。
実はその水道の後ろの桜の木でね、何年か前、首吊り自殺があったんですよ。
近所の若い人で、ノイローゼだったんですって。
―――――という話を友達にしました。エイプリルフールの日に。
えっ?今の話しですか?
ウソに決まってるじゃないですか。エイプリルフールなんですから。。。。。
友達はすごい怖がって
「もうあの公園行くのやめる〜〜〜。」
って言ってました。ひひひ。。。大成功ってやつですかあ?(悦に入る私)
で、その晩夕飯の時に私の母親が言うんです。
「そうそう、あの公園の首吊りあった木ねえ、あそこの提灯って、点けても点けても灯が消えるんだって。
気味が悪いから会長さん、はずすって言ってたわ。」
え? え? それって・・・・・ほんとだったの?・・・!!!ぇえええええーーーーーーっ!!!!(ガク然とする私)
そしてあくる朝(二日)、眠れなかった私は母親に聞きました。
「お母さん〜〜、昨日の話しって〜〜、ほんと?」
すると母親
「ぎゃははははははは!!!!信じた?信じた? ブヮハハハハハハハハハッ!!!!」
と大笑いするではありませんか。(ボー然とする私)
そう、親子してエイプリルフールに同じネタを考えたってわけです。
でも偶然とはいえ、まったく同じというのも・・^^;;
後で人から、エイプリルフールのウソは、その日のうちにバラさなきゃいけないと聞き、私も友達に謝りました。
以上、私のン十年位前のエイプリルフールの話しでした。
あ、でもね、首吊りがあったというのは本当なんですよ。
若い男性がノイローゼで。
たまに誰か立ってるように見えたりそばを通るとゾクゾクするのは私だけ?(霊感のある私)
ではまた〜〜。。。
え?これは怖い話しかって?
う〜〜ん、その木のそばを通る時、本当に私、そっちの方見れないんですよ。。。。
分かります?
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