「アダムの林檎」


 アダムとイブが蛇に唆されて禁断の木の実を食べたために神の国を
追放されたお話しです。

 アダムとイブの物語は旧約聖書に書かれている物語で、誰でもいろいろな
形で耳にした事があると思いますが、今回はこの物語を検証してみました。
毎度の事ですが、勝手な解釈ですので、あまり信用しないで下さい。


 さてさて、粗筋ですが、
神様が自分の姿に似せてアダムを作られ、そして、アダムが一人である事を
憂い、アダムの肋骨からイブを作られました。
そして神との約束として
「エデンの園にある木の実はどれを食べてもいいが、1種類だけは食べてはいけない。」
と命じられました。
しかし、悪戯者の蛇が
「どうしてこの木の実を食べないの?これは知恵の実と言って食べるととても
美味しいんだよ。」
とイブを唆したため、イブはアダムにも知恵の実を持って行き一緒に食べて
しまったのです。
すると、二人は自分達が裸である事が急に恥ずかしくなり、腰に無花果
(イチジク)の葉を着けるようになってしまいました。
その姿を見た神様はアダムとイブが禁断の木の実を食べてしまった事を知り、
嘆き悲しみながらも、二人をエデンの園から追放したのでした。
蛇は二人を唆したために、邪悪なものとされ、イブはアダムに木の実を
食べるように薦めた事で蛇に次いで悪胃ものとされてしまいました。
余談ですが、二人が食べた木の実は、アダムの喉に詰まり喉仏となり、
またイブの乳房になったと言われています。
一般に、知恵の実はリンゴ(青リンゴ)と言われていますが、林檎とされたのは
後世の解釈によって言われるようになったそうです。
今回私が、この解釈を考えたのはこの喉仏と乳房の話を聞いた事からなのです。

 先にも述べましたように、アダムの食べた木の実は喉に詰まり喉仏になり、
イブの食べた木の実は乳房になりました。
喉仏の事を西洋では「アダムのリンゴ」と言うそうです。
エデンの園には数多くの果実が育っていて、アダムもイブも数限りない果物を
食べていたはず。
なぜ知恵の実が喉仏と乳房になったのでしょうか?
この辺りが臭いませんか。 クンクン
さて、一般にこの喉仏と乳房が現われる時期とはいつ頃でしょう。
第二次成長期と言われている時期で、大体中学性辺りで発達します。
この時期に、男子は声変り、筋肉、男性としての機能が著しく発達し、
また女性も、乳房の発達など体形が丸みを帯びるようになり、女性としての
機能が著しく発達します。
そうです、この時期から男性、女性としての外見や能力としての差がハッキリと
現れてくる時期なのです。
誰しも幼い頃は、男性、女性として意識せずに遊んだり、裸になっていても
それほど気にはしなかったのではないですか?
それを意識し始めるのは、小学性高額念から中学生にかけての時期だと
思います。(最近はもっと小さい頃になっているのかも知れませんが、
これは情報の溢れ始めた最近の事でしょう。)
だとすると、アダムとイブがお互いに恥ずかしさを感じ始ねたのも、この年齢に
なった為だと考えても良いでしょう。
更にこう考えると、二人が食べた木の実と言うのは、実は「第二次成長期」を
迎える象徴としての表現に他ならないのでは。
つまりは、第2次成長期を迎えたアダムとイブは、お互いの身体の変化、
意識の変化から裸でいる事が恥ずかしくなり、無花果の葉で身体(性器)を
隠す事にしたのです。
この意識は性欲とも考えられます。
これについては後で述べさせていただきますね。


さてさて、じゃぁ蛇はなんなの?と言う疑問が浮かんできます。
確かに蛇は昔から忌み嫌われる存在ではありますね。
地域によっては神として崇めている所もありますが、多くはその姿や
行動様式から好まれてていないのは事実です。
そのため忌み嫌われるものの代表:笑:としてリンゴをイブに食べさせると言う
役割を与えられてしまったのでしょう。(蛇にとってはいい迷惑ですね。)
しかし、なぜ蛇なのでしょう?
嫌われている動物としては、蜘蛛や百足、同じ爬虫類なんかでも一杯
いそうですのにねぇ。
これにも心当たりはあります。
人間の身体にも、蛇に酷似した器官があります。
まぁ、男性生殖器ですけど・・・/\()キャッ。
特に第二次成長期を迎え生殖行動が可能となったものは、その形態は非常に
よく似ています。
更に付け加えるなら、外見的に性欲の発露を最も示すものでもあります。
形態が似ている、性欲を現すもの、嫌われているものとして蛇なのでしょう。

でもここでも疑問があります。
蛇がアダムの男性期を意味しているなら、蛇に唆されるのはアダムと言う事に
なりませんか。
当時、実際にはどうだったかは判りませんが、当然男性優位の社会環境に
あった事は疑いようがないでしょう。
そのためどうしてもイブを悪者(すいません表現が思い浮かばないもので。:笑:)
にする必要があったのではないでしょうか。
女性を男性より下のものと考えている事は、アダムからイブが作り出される
事からも判りますよね。
付け加えるなら、動物学的に雄と雌が同じ年齢なら雌の方が成熟は早いものです。
これは、もし雄の成熟が早かった場合、生殖行動自体が無だになる時期が
起こってしまうので、そのような無だを避ける為と考えられます。
色々な年齢層が多く存在している社会ならそれほど重要ではないのでしょうが、
自然形態のなかでは、少しでもリスクを低くする必要があるのです。
早くに成熟していると言う事は、性欲の発露も早いでしょう。
それらの事から、早くに成熟している事や、アダムより下位の存在に
しておきたいがためにイブがアダムにリンゴを食べさせた事になったの
でしょう。
(これまたイブにとってはいい迷惑ですね。:笑:)


 まぁ、ここまでを一つとしてまとめるなら、それまでお互いを意識する事なく
暮らしていたアダムとイブは第二次成長期を迎え、身体的、精神的にも
お互いを男性、女性として意識し、神以外に愛情を向け、性欲を持って
しまったと言った所ですね。

 お話しの続きですが、木の実を食べたアダムとイブはエデンの園を
追放されてしまいます。
先の理由で考えるのなら、第二次成長期を向かえ、お互いに男性、女性としての
意識(愛情とも考えられます)が芽生えたために追放されたのです。
こう考えると、神はアダム(決してイブではありません。)が神以外のものに
意識(愛情)を向けるのを許さなかったと言う事ですか。
なぜアダムであり、イブではないかと言うと、イブはアダムのために
作られた為です。
なぜ?アダムがイブを意識(愛)したぐらいで・・・。

そう言う話しってありませんか?
身分の違う男女の愛の物語、貴族の子息と召使との愛の物語:笑:などなど、
こんな話しが昔からゴロゴロと転がっていませんか。
どれにしても、二人が結ばれなかったり、身分を捨てて愛を実らせるなぁんて
結果になっていますね。(それ以外にもありますけど)

 神様の城で、その愛情を一身に受けて育っていたアダム様は彼の召使である
イブさんと恋に落ちました。
それを知った神様は、そんな二人の恋を許すはずもなく、どうしても
別れようとしない二人をその城から追放しました。

神様の愛って全ての者に平等に注がれるんじゃないの?
と言われそうですが、私の知っている限り(まぁ大した事は知りませんが)、
平等性を説かれたのは、イエス・キリストだったと思います。
それまでって結構、・・・。:笑:
これについては、神父さんや、尼さんが結婚されない事から推測できるの
では?
なぜ結婚されないのかは、詳しくは判りませんが、神様の愛を受けるためにと、
欲望、その中でも性欲を最も罪深いものと考えられているのではないので
しょうか。


 こんな事をつらつらと考えてみましたが、実際には、蛇と言うのは
主に土着の神の事らしく、古代宗教では天より土地そのものに対しての
信仰が強く、これはギリシャ神話のガイア(大地母神)が有名です。
それらの土着の神の中では蛇と言うのは、豊穣を司っており、その土着の神
(古い神)を天の神々(新しい神)が平伏させた事を現すために忌み嫌うものと
して使ったと言うのが本当らしいです。
日本でも、高天原の神が大黒神を平伏させる話しや、素戔嗚命
(スサノウノミコト)が八岐大蛇を討ち取る話しがありますね。

 女性は生命を生み出す大地を表し、蛇はその形状から男性を表し、大地から
生命を生み出させるものを示しているのです。
かつての信仰は、大地、山、河など自然の実りを生み出すものを崇めるもの
であり、それらは人民の生活に根付いたものであったはず。
新しい信仰をそれらの人々に根付かせようとすれば今までの信仰を否定する
ところから始めるのではないでしょうか。
日本のように多神教の国なら共存も可能なのでしょうが、もしその
新しい信仰が唯一絶対神としているなら多くの信仰があることは許されず、
古い信仰を否定していく結果になる事は明白ですね。
つまりは、蛇と女性と言う生命を生み出すものを、大地と言う今までの対象物を
悪とみなし、アダムと言う人類が苦しみを背負った原因とする事で
新しい神を信仰させようとする意図があったのでしょう。
今まで信仰していた神が貴方達の苦しみの原因であり、私達(新しい神)からの愛を受けなければ
エデンの園、苦しみのない世界に居続ける事はできないのだよ。
そのためには、神の愛を受け続ける事が必要であり、受け続けるためには
言いつけを守らなければ(信仰しなければ)ならないのです。
と言ったところでしょうか。

このアダムとイブの物語、新しい神が土着の神(古い神)を貶め信仰を
広めるための物語であり、また無償で神の愛を受ける事ができなくなる時期を
示しているのではないでしょうか。
先にも書きました「第二次成長期」は男女の区別が明確になるだけではなく
自己の確立が進む時期でもありますね。
それまで考えなしに信じてきたものに対して、戒律に対して疑問を抱く
そんな時期にそれらを破れば苦しみのある世界に送られますよ、そんな意味も含んでいるのでしょう。


 このアダムとイブの物語、つまる所三つの要素から成り立っているのです。
土着の神(古い神)は新しい神より低い位にあり、それらは人の苦しみの原因
であると言った、信仰を広めるための物語。
女性は男性から作られたもので、また現世の苦しみの原因となった
もので、当時の男性優位の社会を肯定するための物語。
そして、喉仏や乳房が目立ち始める時期には、信仰心が薄らぐ者が
出やすい時期なので、信仰心を失わないようにしなさいと言う物語。

 神話にはいろいろな解釈や意味があり、一つの見方で語る事はできませんが、
こんな解釈も面白いのではと思い書いてみました。
どうですか?ダメですか。
あぁ、そんな所でダメ出ししないでくださぁーーーーーい。:涙:




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