「第3艦橋についての考察」

 エジプトのピラミッド、中国の万里の長城、宇宙戦艦ヤマトの第3艦橋と
世界3大無用の長物と揶揄されることの多い第3艦橋ですが、果たして
本当に無用の装備だったのかを考察してみたいとおもいますぅ。
もはや宇宙戦艦ヤマトについては論じることなど釈迦に説法となって
しまいそうですので、簡単に第3艦橋のみについて説明させて頂きますぅ。
ヤマトの艦底部に艦上に聳え立つ艦橋と対を成すように取り付けられた構造物で
ヨットのキールの先端に四角い箱をつけた形をしています。
大きさは船体と繋がる部分は平べったい板でそれほどとは思われませんが、
艦橋部分はヤマトの船体と比較してもけっこう大きなものです。
さて、こんな第3艦橋ですが、私は最初に見ましたときには、これは
ヤマトがひっくり返らないように、バランスを取るために付いている物だと
思ったことを覚えていますぅ。
まさにヨットのキールみたいなものだと思った訳でありますぅ。
実際、今ヤマトの前後図を思い出しても、左右は対象になって>いますのに、
上下は全くの非対称となっていますよね。
地球などの惑星上でしたら、重力の干渉がありますから上下の対象性は
左右の対象ほど考えなくてもいいのかも知れませんが、無重力の宇宙空間では
この上下の対象性も重要なファクターとなります。
宇宙戦艦ヤマトの推進力はほぼ船体の中央に位置していたと記憶していますが
、この状態で もし第3艦橋がなかったとしますれば、艦橋や砲塔など船体より
突出した構造物の質量のためヤマトの中心軸は船体の上方に移動して
しまいますね。 常に上へ上へ(艦橋側)と向かおうとしてしまいます。
その都度に逆方向に進路を変えれば問題ないのですが、14万8千光年を
旅しようというのですから、エネルギーはできるだけ節約したいはずです。
では、この方向がズレていくのをどうやって防げばいいでしょうか。
惑星上の引力がありましたり、気体や液体がありますのであれば、安定翼や
船体自体にかかる抵抗を利用して安定を計ることもできるのでしょうけど
なにせ宇宙は真空なうえ、無重力の世界・・・。
そんな世界でバランスを取るには、推力を与えるか質量を変えるしか
ありませんのです。
ヤジロベーを思い出して戴けますとよろしいかと。
右手の重りを重くしたヤジロベーは当然傾きますよね。
でも無重力空間では重力という引っ張る力がありませんからヤジロベーは
真っ直ぐに立ったままです。
しかし、これに推力を与えますと、左右の重さ(質量)が違うと、その重りの
質量によって与えなければならないエネルギーが変わってきますのです。
宇宙空間だけにあらず、重いものほど多くのエネルギーを加えないと推進力を
得られませんよね。
それと同じで、左右で重さ(質量)が違いますと、重いほうにより多くの
推力(エネルギー)を与えないと軽い方と同じだけ進めることができなく
なってしまうのです。
「無重力状態での推力=惑星上での引力」と考えるといいかも知れませんです。
これについての対応はいくつか考えられます。
1、重い方の腕を短くする。(軽い方の腕を長くする。)
これは中心軸と推進軸を併せるということでヤマトでしたらメインノズルの
位置を少し上の方に移動させてやることになり、それでは大きな改造が
必要となってしまい、早く出発したいのにやきもきしてしまいます。
2、メインエンジンとは別に推進力を艦橋構造物側に設ける。
 まさに補助エンジンですね。
アンドロメダがメインエンジンの前方に船体を取り巻くような形で、
補助エンジンを四基装備していましたのはそういう理由もあったのかも
知れませんねぇ:笑:。
でもヤマトの場合、メインエンジンの下に2基ですから、かえって上方への
移動が増幅されてしまいますぅ。
3、艦上構造物と同程度の質量を艦底部に取り付ける。
まさに第3艦橋ですね。
実際には、艦上構造物に比して質量的に小さいような気もしますけどぉ、
艦艇部から突出している分と、艦底部自体が、艦上部が平らなのに比べ
丸くなっていますだけ、質量的に大きいのでしょう。
 3つほど上下の質量差を補う方法を考えてみましたが、やはり3番目の案が
楽に解消できます方法だとおもいますぅ。
まさに第3艦橋そのままですぅ。
あ〜、よかったのでありますぅ。
あの第3艦橋もただの飾りではなかったということなのですぅ。
さらにぃ、そういうバランスをとるためのものだとしましたら、
、ドメル将軍の自爆攻撃に跡形も無く破壊されましたのにぃ、次の瞬間には
復活していましたのも、真っ先に修理されましたからと見て間違い
ありませんよね。
(宇宙のスケールですとぉ、僅かずつの傾き修正でも移動距離が大きな差と
なりますの。)
これで、なぜ不必要と思われる第3艦橋が存在しますのか、なぜあれほど
迅速に復活されましたのか解決いたしましたのでありますぅ。
もう夜も悩む事無くすっきりと眠れますぅ♪。

本当ですかぁ、本当にそれでいいのですかぁっ!。
もし、第3艦橋がバランサーとしての機能だけでよろしいのでしたらぁ
重りでもぶら下げておいたほうが修理も簡単ではないでしょうか。
接続部分を長くしますれば、さらに重量軽減が計れますしぃ、地上に
着陸しますときも船体内部に簡単に収納でき、完結編で歳要塞ウルクに
強行着陸しました時、第3艦橋がどうなっていましたのでせう?と皆様の
頭を悩ますこともありませんことでしたでしょう:笑:。
では、ここで、使用実績を見てみましょう。
これは簡単、冥王星での戦闘で、海の中で引っくり返ったヤマトの指揮を
ここで取っていますね。
はい、それだけですぅ。
ですが、これでハッキリしますことは、指揮装置としての機能も併せ
持っているということです。
別に艦の指揮をするだけでしたらぁ、そんなところに作るより、艦内に
作ったほうが安全でしょう。
これを言ってしまいますとぉ、第1艦橋ですら不要になってしまいますの
ですけどねぇ。
ただ、レーダーや、電子機器に影響のある空域なんかも考えられますから、
肉眼での確認方法も取り入れられていると考えますと、それなりに理由あっての
ことではないのかしらん?と思ってもしまいますぅ。
私が考えましたのは、この部分なのです。
 さて、ヤマトの当初の目的といいますと、イスカンダルへの放射能除去装置
「コスモクリーナーD」を受け取りにいくこと。
いえいえ、それは建造着手の頃にはありませんでした。
最初は、人類が地球脱出するための船として建造されていましたのです。
ここでも少し考えてみましょう。
どうも、私はこの脱出船として用意されましたのが、ヤマトだけだとずっと
思っていましたのですが、果たしてそうだったのでしょうか?
ヤマトの乗組員は僅か140名ほどだったとおもいますぅ。
そして、イスカンダルに向けて出発します時に、佐渡先生が、冷凍睡眠装置に
入り込むシーンがありますことから、冷凍睡眠は、完成されている技術と
見ることができ、乗組員以外の要人、一般人は冷凍睡眠によって運ばれる
のでしょう。
これでしたら、蚕棚のように詰め込めば一万人ぐらいの人間はヤマトだけで
運べるのではと考えられますね。
(人数については、全くの勘ですのですぅ:笑:。)
しかし、一万人程度で、人類の存続、文明文化、技術が維持できるもの
なのでしょうか。
さらに、運よく移住惑星が見つかったとしまして、ヤマト艦内のシステムだけで
冷凍睡眠から目覚めた人間を養うことができますのでしょうか。
さらにさらに、脱出船としてのヤマトは、ワープ機関はおろか波動エンジンすら
搭載しておらず、通常動力での移動となります。
現在確認されている一番近い恒星のΑケンタウリでさえ4.3光年離れて
いますのですから、移住惑星を見つける苦難はパート3の惑星探索の比では
ありませんよね。
さらにさらにさらにぃ、当時はガミラスがどこから攻めてきているのか
判ってはいませんでしたから、航海途中でガミラス艦隊との戦闘も
避けられないと考えるのは道理でしょう。
だとしますれば、リスクはできるだけ分散したいものですよね。
そこで思い出しますのは、パート3ででてきました各国の戦艦群。
「アリゾナ(米)」「プリンス・オブ・ウエールズ(英)」「ビスマルク(独)」
「ノーィック(露:ソ連:)の4隻。
どれも、それまでの宇宙艦隊とは違った独特の艦形をしていました。
そうです、これらの艦はヤマトと同じようにガミラス戦争時の地球脱出船として
建造されたものではないかと。
「じゃぁ、どうしてそれまでの戦闘に参加しなかったの?」とおっしゃるのも
無理なきことですぅ。
でもよく思い起こしてみてください、あのヤマトでさえ「さらば〜」や
「パート2」で廃艦、記念艦とされようとしていましたではありませんか。
特別注文品より、大量生産品の方が安く、早く作れるっていうのは常識ですね。
しかも、大量生産品の方が性能がよろしいとなればどちらを取るか火をみるより
明らかです。
これは想像ですけど、各国の脱出センが完成するより早く、ヤマトが
帰ってきちゃったので、建造途中で中断され、以降は地球の復興と
アンドロメダや主力戦艦などの新宇宙艦隊の整備が優先されたのでは
なかったでしょうか。
で、パート3の頃に、移住惑星探査という長期航海に堪えられる艦として、
急遽完成させられたのではありませんでしょうか。
日本のヤマトに対抗して、各国(地方組織になっているでしょうけど:笑:)が
持っていましたのかも知れませんけどねぇ。
もう一つの理由としまして、ヤマトの乗組員が全員日本人だということに
注目して戴きたいのですぅ。
もしヤマトが地球の総力を結集して完成させたのでしたらぁ、よもや
日本人だけってことはないでしょう。
冷凍睡眠で運ばれる中に、各国の人間が混ざるのは当然としましても、
やはり乗り区民もそれぞれの地域から選抜されますのが普通でありましょう。
それが行なわれていないということはぁ、脱出船を各国が自前で用意していた、
せざるを得なかったのではなかったのではないでしょうか。
きっと地下都市相互の移動はできなくなりつつあり、住民の移動もかなりの
困難を伴っていたので、それぞれの国での建造となったのでしょう。
それならあれだけ船の形が違うのも納得です。
で、先進国と言われる、まだ余裕がある国が護衛艦としての5隻の建造を
担当し、他の国は輸送船、移住船の建造をしていましたのではないでしょうか。
そうしますと、地球脱出計画は、単艦ではなく、艦隊、船団としての行動と
なりますね。
また、これもヤマト七大不思議の一つと言われていますのですけどぉ、
なぜにヤマトは上甲板側にしか兵装を装備していなかったのかということも
解決できますのです。
引力圏では大概水平方向より上からの攻撃が主になりますから、兵装が一方向に
集中しますのもわかりますが、宇宙はご存知の通り無重力空間。
敵は360度あらゆる方向から突っ込んでくることが可能となります。
ならば、受け止める側は、迅速な対応を行なうためにも、艦体を取り巻くように
武装を装備したいはず。
「だけど、無重力空間なのだから、例え真上、真下からの攻撃でも、船体を
 ちょいと傾ければ対応できるじゃない?」
たしかにそうですね、ですが、必ず一方向からの攻撃ばかりとは限りませんの
です。
思い出してください、かのデスラー総統のお言葉をっ!。
「真上と真下、もろいものよのう。
これは、彗星帝国都市への二方向からの同時攻撃を示唆したものとして
有名な言葉ですが、同じように一方向に武装が集中しています場合、
複数方向からの攻撃には対応しきれなくなってしまいますよね。
でも、それも複数の艦が行動することによって解消されますのです。
最低二隻の艦が、艦底部を向け合うように位置することで、弱い艦底部の
カバーが行なえますのです。
さらに、一石の最大火力を同一方向に指向することも可能となります。
もし、敵が一方向からの攻撃だけと確認できましたら、それこそ反対側に
いた艦を攻撃方面に移動させることで常に艦隊としての最大火力を向けることも
可能なのです。
先ほど書きましたように、船体を取り巻くように武装を配置いたしますと、
単艦で警戒中なら、どの方向から敵が現れましても即座に対応することが
可能ですが、一方向からの攻撃となりました場合、使えない武装が必ず
発生する状態となってしまいます。
以上のことから、ヤマトが上甲板に武装を集中していますことを考えますと、
もともと単艦での行動ではなく、複数の艦、艦隊として行動することを
念頭に建造されたと考えることができますのです。
さて、これらのことを踏まえて艦隊の陣形を考えてみましょう。
それぞれの艦は弱い艦底部を向け合う配置となります。
三隻なら三角形の頂点で、三角形の中心点に艦底を向ける形になり
隻数が多くなりますと円形に近くなりますので円の中心部に向けることに
なります。
さらに進行方向前方、後方にも配置したいところです。
この前後方への配置なのですが、面白いことにノーウィックという
ロシア(ソビエト)の戦艦がこの役に当たるのではないかと考えられます。
画面でみました限り、砲塔が上甲板だけではなく、側面にもついて
いますことが確認できますはず。
さらに、他の艦が水平発艦をしていますのに、垂直打ち上げされていますのを
見ると、艦底部にも武装があるのではと思わせてくれていますのです。
そうです、艦隊の前方に位置する関係上、どの方向からの攻撃にも
迅速な対応が行なえるよう武装が配置されているものと考えてよいのでは
ないでしょうか。
後ろからの攻撃に関しましては、それぞれの艦の後方武装で対応しつつ、
全力で逃げるってことになりますねぇ:笑:。
まぁ、ノーウィックの件は蛇足ですけどぉ、地球脱出計画が艦隊として
計画されていたのではないかということの裏づけにはなりますまいか:笑:。
さて、艦隊の基本体型は、艦底を向け合うという形になりますことは
ご理解して戴いたものとしまして、そうです、ここで第3艦橋が脚光を
浴びることになりますのでありますぅっ!。
艦底部を向け合うということはぁ、艦隊の通信、指揮を行なうには
最適の位置であり、もっとも攻撃を受けにくい場所でもありますのです。
単艦でありましたらぁ、それほど重要視されないでしょうけどぉ、艦隊として
考えました時には、なくてはならない装備となりますのですぅ。
 第3艦橋、それは艦隊行動を行なう時に、最も能力を発揮する装備
だったのでありますのですぅ。
地球脱出艦隊(船団)が実行されました時には、ヤマトが旗艦としての役割を
与えられる予定だったため、第3艦橋があえて取り付けられていたのかも
知れません。
惜しむらくは、ヤマトがその生涯のほとんどを単艦での行動を余儀なく
されたため、活躍の場を得ることができなかったことです。
唯一、パート2で、空母2隻を率いてバルゼー別働空母艦隊を攻撃しました
時には、その艦隊指揮能力を存分に発揮したものと思いたいものですぅ。
あっ、完結編の時はぁ、単縦陣形(一列縦隊)でしたからぁ、使われなかったので
しょうね:笑:。

 さてさて、第3艦橋についてその有効性を考察してみましたが、いかが
でしたでしょうかぁ。
デザイン的にも、第3艦橋があるのとないのとではかなりイメージが
変わってきますしぃ、やっぱりある方がいいですよねぇ。
プラモデルのディスプレイ台としましても使えますしぃ:笑:、なんかそのまま
脱出装置にもなりそうですしぃ、いろいろな使い方の可能性も広がり
ますのも第3艦橋ならではのことではありませんでしょうかぁ♪。


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