冬はこたつに入って蜜柑。
グレープフルーツもおいしいけれど、やっぱり日本人は蜜柑ですね。
でも、こんなに私達に愛されている割には、蜜柑のことってあまり
知られていないみたいです。
そこで、ちょっと蜜柑の豆知識をご紹介しましょう。
蜜柑類の原産地は約3000万年前のインド、タイ、ミャンマーあたりと
されていますが、最初に栽培を始めたのは中国のようです。
なんと紀元前22世紀の文献にその記述が残っています。
日本では、大和国の垂仁天皇の不老長寿を願って、田道間守が中国から
持ち帰ったのが始めとされています。
それが「たちばな」です。
その橘が日本で最初に植えられたのが和歌山県の橘本(きつもと)神社で、
お菓子の神様として親しまれています。
昔は果物を水菓子といって、今のお菓子の代わりでした。
その頃の蜜柑はとても珍重されていたのでしょうね。
文学の世界でも蜜柑は冬の風物詩としてよく登場します。
万葉集には、橘の歌が69種あります。
俳句では蜜柑は冬の季語、蜜柑の花は夏の季語です。
また、芥川龍之介の「蜜柑」という小説をご存知でしょうか。
その中に次のような一節があります。
「窓から半身を乗り出していた例の娘が、あの霜焼けの手をつとのばして
勢いよく左右に振ったと思うと、忽ち心を躍らすばかり暖かな日の色に
染まっている蜜柑が凡そ五つ、六つ、汽車を見送った子供たちの上へ
ばらばらと空から降って来た。
私は思わず息を呑んだ。」
ガタガタ揺れる汽車の音と、素朴な娘のほころんだ表情が目に浮かぶような
場面です。
蜜柑のあの鮮やかで温かい色は、冬のモノトーンの風景に安らぎを与えて
くれます。
子供の頃、遠足で持っていった蜜柑は、ちいさくてちょっと酸っぱかった。
それでも、母が作ってくれたお弁当とともに、リュックサックに詰めるときの
うれしさは格別のものでした。
さて、いつの世も人気者の蜜柑は、おいしいだけでなく大変体にいいよう
です。
蜜柑にたっぷり含まれているびたみんCは風邪を予防します。
ガンの予防にも効くそうです。
温州ミカンに含まれるβ・クリプトキサンチンが発がん抑制に大きな効果が
あるということです。
白い綿状の甘皮は、血管中のコレステロールを取り除く成分や、食物繊維が
多いので、それを剥いてしまわないようにしましょう。
また、蜜柑の皮は陳皮といって、漢方の生薬で、健胃剤に用いられます。
皮を食べるのは難しいので、日陰干しにして入浴剤として利用します。
木綿の袋に蜜柑の皮20個分を入れて湯舟に浮かべれば、保温効果、
美肌効果に加え、さわやかな香りも楽しめます。
蜜柑は橘といわれたころから現在まで、どんどんおいしくなってきました。
まだまだ未完成の蜜柑の私は、もりもり蜜柑を食べて成長していきたい
ですね。
やっぱり冬はこたつに蜜柑!
参考HP