「グジュルルルルルルルル、おろかな日本人どもよ、私の名は怪人
ハナミダクシュンっ!
俺様の花粉煙で日本人を花粉症にしてやるのだぁ!
グジュルルルルルルルルルルルッ。」
世界征服を企む悪の組織BP団、ついに彼らの魔の手が日本にも伸ばされて
きたのであった。
大幹部ねこねこデスゥとともに送り込まれた改造人間ハナミダクシュンの
吐き出す煙は、次々と日本人を花粉症にしていく。。
平和に毎日を過ごしていた人々は、突如として猛烈な涙、鼻水、クシャミに
襲われ、仕事はおろか日常の生活さえままならない状態となり、今や日本は
国としての機能を失おうとしていた。
「きゃっはっはっはっはっ、今こそ我らがBP団が日本はおろか世界を
手中に収める時がきたのですぅっ。
さぁ、怪人ハナミダクシュンさん、お前の力を存分に見せて差し上げるの
ですぅ♪。
BP団の大幹部ネコネコデスゥの高笑いとともに、悪魔の煙が
町を村を覆っていったのであった。
まさに日本の命運も突き書けようとしていた時、彼等の元にどこからか
ギターの悲しげな音色が響いてきた。
いや、ギターだけではない、トランペット、横笛、カスタネット、
ピアノの音色までが奇妙な不協和音を奏で響いてきたのであった。
「なんなのですかぁ この音は。」
「デスゥッ」
「デスゥッ」
「デスゥッ」
「デスゥッ」
デスゥの周囲にいた黒い全身タイツの戦闘員達が、キョロキョロと
辺りを見回すが、その音源は空から響いてくるようであり、誰もその発生源を
見つけることはできなかった。
「あそこだっ。」
一人の戦闘員が指さした方向、高層ビルの屋上、花粉煙に煙る中五人の人影が
浮かび上がっていた。
全員がビルを見上げると、演奏を止めた人影がゆっくりと
立ち並んでいく。
「誰なのですかぁっ!」
ネコネコデスゥの恫喝が響くと、沈黙を保っていた五人の中央にいる
人影から声が発せられた。
「悪の組織BP団よ、俺達がいる限り、悪の栄えることはないっ!」
それと同時に五人がジャンプし、地上に降り立ったのである。
「キャッハッハッハッハッ、何をほざくかと思えば、私に刃向かって
ただで済むと思っていますのですかぁ。
名の名のれなのですぅっ。」
黄色い煙が渦巻く中、影としか見えなかった人影から一人がずいと
前に出た。。
「フッフッフッフッ、天が呼んだか地が叫んだか。」
続いてその右側の影が、
「悪を倒せと人が呼ぶ。」
更に残りの3人が進み出て、ポーズを決めながら、
「盲人戦隊、ミエンノジャー、見参!!」
「ミエレッド!」
「ミエブルー」
「ミエイエロー」
「ミエグリーン」
「ミエピンク」
「ただいま参上!」
ビシッと決まったポーズに、一堂が思わず拍手を送ってしまった。
「お前達が、あのミエンノジャーとか言う正義の味方ですかぁ。
しかぁし、しかぁ〜しぃ、お前達の弱点は既に調査済みなのですぅ♪。
ほら、そこのミドリさん、ミド色なんて色は・・・、あれっ・・・。」
ネコネコデスゥが首を傾げた時、ミエンノジャー達から笑い声が響いた。
「我々がいつまでもそんな弱点をそのままにしておくとでも思って
いるのか。」
「なっなんとぉ狡猾なっ、えぇいですぅ、皆さん やっつけてしまうのですぅ。」
号令一過戦闘員達が奇声を発しミエンノジャーに襲いかかっていき、
五人の勇者も各自が持っている武器を手に戦闘員の集団に向かって突き進んで
いく。
スティックバスターッ!」
ミエレッドが手にした白い棒を一線させ戦闘員の間を擦り抜けると
一瞬の静寂の後、次々と黒い人影が倒れ伏していく。
「点ブロショットッ!」
ミエブルーの投げた黄色く凹凸の付いた板が弧を描いて飛び回り、触れた者達を
打ち倒す。
「ファイアーポイントッ!」
ミエイエローは、戦闘員を捕まえ、背中になにやら小さい三角錐状のものを
並べ、炎を点火すると辺り一帯に香ばしい匂いが立ちこめ、途端に
その戦闘員が何かに耐えるような表情を浮かべ始めた。
「ボイスシグナルッ!」
ミエグリーンが小型の拡声器状のものを口らしき場所に当てると
それまで突進していた者達が耳を押さえ苦しみ始めだした。
「いいわね、いくわよっ!」
ミエピンクが相手の返事も待たずに点筆型爆弾を投げつけ、集団をまとめて
爆殺する。
5分と経たずに、辺りは戦闘員の累々たる屍で埋め尽くされていた。
「えぇいっ、不甲斐ないのですぅっ。
ハナミダクシュンさん、やってしまうのですぅっ。」
足を踏みならして悔しがるネコネコですぅの前に怪人ハナミダクシュンが
現れミエンノジャーの五人と対峙した。
お互いに相手の実力を推し量っているのか微動だにしない状況が数瞬
あったが、ハナミダクシュンが先に動いた。
「グジュルルルルルルルルル、俺様の花粉煙攻撃を受けてみろぉっ。
杉花粉煙っ。」
突き出された右手の甲から黄色い粉が吹きだし、ミエンノジャーを包み
隠していく。」
「グジュルルルルルル、お次は稲花粉煙っ。」
今度は左手の甲から白っぽい粉が噴出したではないか。
「グジュルルルルルルル、とどめは、豚草花粉煙だっ。」
筒状に伸びた口からも白い粉が噴出していった。
両手、口から吐き出される粉は見る見る濃度を増し、ミエンノジャーを、
いや伸ばした手の先すらも見えないほどに辺り一面を包み込んで
いくのだった。
「グジュグジュグジュグジュ、これで貴様達は、冬以外の季節は常に
花粉症に苦しむのだぁっ!」
勝ち誇った笑いが、濃密な花粉の霧の中に響き渡った。
やがて、あれほどの濃さを誇っていた花粉も、風に浚われ、辺りにボンヤリと
視界が戻ってくると、その中から、徐々に五つの人影が現れ始めたのである。
ミエンノジャーに間違いはない、その苦しみもがいている様子を見ようと
踏み出したハナミダクシュンの足が止まり、驚きの感情が伝わってきたでは
ないか。
確かにそこには、ミエンノジャーの五人がいた。
だが、彼等は地面に蹲るでもなく、必死に涙・鼻水を拭い取っているでも
なく、悠然とそこに立っていたのだ。
「まさか、俺様の花粉攻撃が効かなかったとでもいうのかっ!」
狼狽するハナミダクシュンの叫びを打ち消す笑い声と、余裕に満ちた声が
響く。
「残念だな、俺達にお前の花粉攻撃は効かないぞ。」
遮るものの無くなった空間には、新たな装備を装着したミエンノジャーが
威風堂々と並んでいたのである。
それぞれの色のヘルメットの上には、メガネとマスクが装着されて
いたのだ。
「秘密兵器、対花粉装備、メガネ&マスクっ。」
「まさか、いつの間にっ。
いやっ、ちっ違う、貴様ら本当にそれでいいのか、そんなんでいいのかっ!。」
動揺を顕わにしたハナミダクシュンに向かって、ミエンノジャーが
言い放った。
「花粉対策に、メガネとマスクはいまや常識だ。」
ぐっと下唇を噛み締めながらも、ハナミダクシュンは言わずにおれなかったの
だろう。
「ヘルメットの上から着けて意味があるのかっ!。」
「そういうものだ。」
彼の最後の抵抗も、ミエンノジャーに軽く一蹴されてしまったのである。
そして、満を持してミエンノジャーが動いた。
「次は俺達の番だ。」
ミエレッドのかけ声と同時に、四人がハナミダクシュンを取り囲むように
フォーメーションを組、ピンクからグリーン、イエロー、ブルーへと
板状の物が回されていく。
「テン・ジ・エンドォっ!」
最後に上空高く舞い上がったそれは、ミエレッドのキックとともに
ハナミダクシュンに打ち込まれ、その巨体を軽々と吹き飛ばしたのである。
断末魔の叫び声とともに、身体が大爆発を起こし、その体内に蓄積されていた
中和剤が空に舞い上がっていったのだった。
「くぅぅぅなのですぅっ。
いいかミエンノジャーよ、今回は退散いたしますのですけどぉ、次は必ずや
お前達を倒し、世界を征服してやりますのですぅっ。」
捨て台詞を残し、ネコネコデスゥはマントを翻すと、その場から消え
去ったのだった。
「俺達がいる限り、世界を悪の手に渡すことはない。
BP団を倒すまで、俺達は闘い続ける。」
赤く輝く夕日に向かって、五人の勇者の乗るバイクが疾走していく。
君達の闘いは始まったばかりなのだ。
BP団の野望を打ち砕き、世界に平和を取り戻すまで
ガンバレミエンノジャー。
負けるなミエンノジャー。
闘え僕らの、ミエンノジャーーーーっ!
「ミエンノジャー エンディングテーマ」
コツコツカッツッツン
コツコツカッツッツン
誰が(オッオー) 付けたか 俺達は、
盲人戦隊 ミエンノジャー、ミエンノジャー(コツコツカッツンツン)
とっくに無くしたこの視力、視力、
緑の地球を護るため、護るため、
点字に手引きと声かけを
それが合図だ、ヘイヘヘイ オーッ
盲人戦隊 ミエンノジャー 第1話し「ミエンノジャー見参」 完
特別企画、ミエンノジャー予告編集
次回予告
度重なるネコネコデスゥの失敗に、BP団カツキー首領は新たに南極支部から
氷の魔人の異名を持つ大幹部「ペタペタペンギー」を呼び寄せた。
ペンギーの送り込んだ怪人フラフラクラゲの「日本グラグラ大作戦」によって
地震に見舞われる日本列島。
最終目的「東南海大地震」をミエンノジャーは防ぐことができるのか。
次回 盲人戦隊ミエンノジャー第10話 「氷の魔人、危うし日本が揺れてます!」
乞うご期待。
次回予告
秘密吉の崩壊という多大なる犠牲のもとに、辛くもペタペタペンギーを倒した
ミエンノジャーの前に、新たな敵大幹部スイカヤローンが立ちふさがった。
そのトボケタシグサとは裏腹に、怪人バナナンツルーンを使い、日本の交通網を
大混乱に陥れたスイカヤローンの作戦に、ミエンノジャーに勝機はあるのか。
今、新たな戦いの火蓋が切って落とされる。
次回 盲人戦隊ミエンノジャー
第23話 「バナナの皮で滑った人を見たことありますか?」
乞うご期待。
次回予告
BP団の基地での最後の闘いに傷つきながらも中枢部に辿り着いた
ミエンノジャー。
だがそこには、それまで謎とされていたカツキー首領と、復活を果たした
ネコネコデスゥDXが待ち受けていたのである。
カツキー首領の繰り出すドクショーン攻撃の前に、ピンクがグリーンが
イエローが倒れ、ブルーさえもがネコネコデスゥDXと刺し違え倒れ伏した。
満身創痍のレッドに最強の敵が襲いかかる。
次回 盲人戦隊ミエンノジャー最終回 「ああ、ミエンノジャーよ、永遠なれ!」
乞うご期待。
ミエンノジャーの弱点が気になる方は、こちらです↓。
「Re 世界を統べる者(第3話 )|freeml」