青の炎

貴志祐介著 


主人公秀一と、母の友子と、妹の遥香の三人で築いてきた、ささやかではあるが、幸せな家庭――毎晩の夕食は必ず三人でとることを、ごく自然なこととして受けとめることのできる三人の平和な生活は、離婚したはずの父親、曾根隆司が家に転がりこんできたためにメチャメチャにされてしまった。怠け者で酒乱、ギャンブル中毒で女癖も悪いという、最悪の男を絵に描いたような曾根隆司は、家のものを勝手に私有化し、友子からあたり前のように金や酒をせびり、弱い者に暴力を振るうことに何の呵責もいだかない、櫛森家にとっての疫病神、寄生虫のような存在と化していた。警察も弁護士もあてにはならない、頼れるのは自分の力だけであると悟った秀一は、母と妹を理不尽な不幸から守るため、そしてそれまでの平和だった家庭を取り戻すために、曾根隆司の命を「強制終了」させることを決意する。弱冠十七歳の秀一が、その知恵をしぼって編み出した殺人計画「ブリッツ」――それは、かつてないほど奇想天外でありながら、完全犯罪を成立させるための要素をすべて満たした、まさに「電撃作戦」であった…。
秀一が心のうちに燃やした憎悪の炎は、激昂に駆られて燃えさかるような紅蓮の炎ではなく、意志のもっとも深いところで静かに、しかしより高熱を発して燃える青い炎だった。だが、一度青い炎を宿してしまうと、高熱であるがゆえにそう簡単に消火することができないばかりか、ちょっとした気のゆるみでも容易に延焼し、あっという間にすべてを焼き尽くしてしまう。青い炎の激情に徐々に支配されていく秀一が、そのラストにおいて選んだ道がどういうものだったのか――


★この本と私★
この本は夏に日本に帰ったときに、友達のYOSHIMIちゃんよりもらったものです。私が何かオススメの本はないかと、聞いたところこの本を紹介してくれました。アメリカに帰ってくる飛行機の中で読み始めました。1度読むと止まらなくて、結局2日で読み上げました。大学の友達、Sueに貸したところ、彼女は徹夜で読み上げたらしいです。Sueもとてもおもしろかったと言っていました。ココ最近では一押しです★