診ん太とお勉強?しましょ!
第二回「治療内服薬等の妊娠及び奇形への影響について」
Chapter:3
関節症性乾癬・尋常性乾癬・膿疱性乾癬・等に対し現在使用されている内服薬について多くの女性が不安に思う中に「妊娠・出産」が、あるかと考えます
各薬が当然好ましからざる人体への影響がある程度は覚悟した上で使われるということになります
こうした薬を、妊娠時の患者に対して投与する事は否応なく慎重になる医師の考えは、責任上理解できることと思います
ばたん♪Ю―∬・ゝ・∬ こんにちは、診ん太先生
(-^〇^-)どーも かなこさん
(-^〇^-) その後、お変りございませんか?
∬・ゝ・∬ 診ん太先生、関節が痛くって夜も眠れないの・・・
皮疹も2週間前より酷くって・・・。・゜゜・(≧д≦)・゜゜・。
(-^〇^-) う-ん、じゃーこの前、お話した内服薬を試してみますか・・
∬・ゝ・∬ トランポリンですね
(-^〇^-) よく似てますが「シクロスポリン」です。ヾ(@°д°@)ノあはは
∬・ゝ・∬ あら、やだわ〜、わたしとしたことが・・・(^。^/)オホホホホ
∬・ゝ・∬ でも、診ん太先生、先日のお話でシクロスポリンやチガソンの説明は
お聞きいたしましたが、
やはり「妊娠・出産」については気になりますわ・・
(-^〇^-) ( ゜ ゜ ; )エエッ かなこさん、まだがんばるおつもりですか?
∬・ゝ・∬ あたりまえですわ!まだまだ現役ですわよ(○`ε´○)
産めるものなら産みますわよ(^。^/)オホホホホ
(-^〇^-) それはそれは失敬!お元気なことで・・旦那さんも大変だ(-。-)ぼそぼそ・・・
∬・ゝ・∬ w(^_^)ん-なにかおっしゃいまして・・
(-^〇^-) いえいえ、いつもおきれいで・・・(^^;;;
まず「シクロスポリン」が催奇形性を有することを、信頼できる方法で証明した報告はないとの見解があります。これを聞くと一見楽観的になってしまいがちですが、この報告の背景には、シクロスポリンが催奇形性を「有しない」ことを、「信頼できる方法で証明した報告もない」と考えるべきかと思います。
★ここでいう「信頼できる方法」というのは、催奇の原因がシクロスポリンでしかありえない形で証明することが必要なのです
ところが、シクロスポリンを投与されている場合には、非ステロイド性坑炎症剤など他の薬が併用されているケースが圧倒的に多く、その影響も無視できないのです
∬・ゝ・∬ 診ん太先生、お話の途中ですが少しよろしいかしら・・
(-^〇^-) (^.^)/ どーぞ
∬・ゝ・∬ さきほどの説明では、シクロスポリン単独での催奇形性を評価するのは難しい
ことになってしまうんじゃないかしら???
(-^〇^-) そうですね^^
じゃー少し踏み込んでお話しますと、報告によってまちまちであるものの、シクロスポリンを妊娠期間中通して服用した場合に、出生時体重が小さい傾向にあるというのは、複数の報告でみられています。これが、原疾患によるものか、あるいはシクロスポリンによるものかは確定できていません
★シクロスポリン継続服用での妊娠期間中に、流産がかなり多い傾向はあるようですがこれも原疾患(圧倒的に臓器移植後の免疫抑制目的の投与が多い)が原因なのか、シクロスポリンが原因なのかは、確定できていません。催奇形性は7%みられたとする報告もあり、これは通常の出産でのリスクより明らかに高いそうです。流産のケースも合わせればかなり高いリスクとみていいでしょう
∬・ゝ・∬ みん太先生、薬によるリスクは理解しているつもりでしたがあらためてお話をお伺いしますと
シクロスポリンやネオーラルの服用に関して なんだか不安ですわ・・
(-^〇^-) かなこさん、そんなに不安になることはないですよ^^シクロスポリンを服用して妊娠出産したケースの報告もいくつかありましたので、一概には答えの出ない話ではあります
★ただ、妊娠した、あるいは妊娠を希望されたからといって、おいそれと中止できる薬でもありませんので、服用に関しては充分な話合いが必要かと考えます。シクロスポリンの胎児への催奇形性は確立されたものでない事も事実ですから・・・。
∬・ゝ・∬ シクロスポリンやネオーラルの免疫抑制剤以外の服薬にはどのようなものがあるのでしょうか?
(-^〇^-) じゃー次に「プレドニゾロン(プレドニン)」についてお話します。妊娠中にプレドニゾロンを服用して出産した場合に、奇形児の発生率が高まったとする報告があるものの、シクロスポリンほどではないそうです。妊婦には、むしろ副腎皮質ホルモン剤の方が安全であるとも言われ、妊娠中の疼痛対策に使われることもあるそうです。
★英国医薬品安全性委員会(MCA)の報告でも「全身性ステロイド剤のヒトにおける奇形の増加の根拠はない!」としています
∬・ゝ・∬ \{^o^`}/ヤッタ〜。じゃー安心して服用できるってわけですね?
(-^〇^-) いえいえ
そうは言っても妊娠中は薬を余計に飲まないに越したことはなく、また、強い痛みは妊婦の心身に良い影響を与えるはずがないわけですから、できるだけ病状が安定した時期に出産計画を立てることが望ましいと言えます。プレドニゾロン自体も、妊娠したからといって中止できない薬の1つといっていいと思いますが(疾患による)、正常出産が圧倒的に多いのは確かだそうです
★たしかに、種々の副腎皮質ホルモン剤の中でも、プレドニゾロンは胎盤の通過が最も低いことが知られており、このことも安全性の高さを裏付ける根拠と考えられています
勿論、プレドニゾロンを中止できれば、それに越したことはありませんが、どうしても薬による免疫抑制が必要な患者では、現在のところはプレドニゾロンの方が推奨されるとみる報告書もあるそうです
∬・ゝ・∬ 診ん太先生、チガソンはどうでしょうか?
(-^〇^-) 「メトトレキサート(MTX)」や「エトレチナート(チガソン)」ですが、処方時の誓約書や日本母性保護産婦人科医会の統計での報告でもわかる ように、催奇形性の危険度の高い薬剤として報告されています
★現在、世界中で一番多く使われており、日本リウマチ学会でもリウマチの治療に一番効果の高い薬とされている「メトトレキサート(メソトレキセート、リウマトレックス) 」は、妊娠可能もしくは妊娠中の女性は服用を避けることが望ましく、授乳中は禁止、さらには男性側も服用中、そして中止後3ヶ月間は避妊すべきとされていますので、注意が必要です
アメリカでは人工流産に使用することもあり、妊娠を希望される女性には使用できないことになっています。ただし、実際には副作用の頻度や恐さは他の抗リウマチ剤とあまり変わりません
しかも効果切れも少なく、長期に効果が期待できるよい抗リウマチ剤との評価は高いので、妊娠等を考えなければ関節症には第一選択と考えます
(-^〇^-) また、エトレチナート(チガソン)も、妊娠可能性もしくは妊娠中、授乳中の女性は勿論、精子の奇形を生じる可能性があるため、男性でも服用中、そして中止後6ヶ月は避妊すべきとされています
また、胎児への安全性が確立されていません
★他に薬物療法の主体となる非ステロイド性坑炎症剤の中にも、胎児になんらかの影響を及ぼす可能性があると言われているものがあります
オパイリン、ドロビット、ケタゾン、ランツジール、インドメタシン、インフリ−、ミリダシン、フェナゾックス、ペントイル、アルボ、クリノリルなどは、薬剤説明書に「妊婦には投与しないこと」とあります
<診ん太のまとめ>
他の非ステロイド性坑炎症剤も絶対影響はないとは断言できず、上記の他にも妊娠末期に投与すると動脈管早期閉鎖という血管系の奇形が生じる可能性のある物もあるそうです
いずれの薬品説明書にも「妊娠中の投与に関する安全性は確立されていないので、妊婦または妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にだけ投与する 薬剤が授乳中、乳汁に移行することが知られているので、妊娠末期、授乳中には投与を控える」とあります
しかし、上記以外のものについては、使ってはいけないということでは決してなく、あまり神経質になる必要はありません
痛みが酷くて、精神的・肉体的ストレスが強いというのは妊娠・分娩経過にとってはマイナスとなる可能性がありますので、担当医
とよく相談しながら、控えめに効率良く使うことが望ましいと言えます
女性患者の多いリウマチ専門医なら、相談に乗ってくれるはずですので、遠慮なく相談してみることも大切かと考えます