love letter 14
あの日から、
二人はいつも寄り添っていた。
授業が終わると抱き合った。
抱き寄せた。触れ合った。
…もう気付いていた。
俺は、Mikiのことが好きなんだ。
彼女ではなく、Mikiのことが。
3年前のあの日、二人が初めて逢った時から
時は動き続けていた。
離れたときもあった。
喧嘩したときもあった。
お互いが別の道を歩いていた。
…でも、求め合っていた。
Mikiには彼氏がいるのに
俺には婚約者がいるのに
…止まらない
…止めたくない。
…Mikiが…ほしい…
その想いは
自分の心から解き放たれ
飛び立っていた。
…もう、俺にはどうすることも出来ない。
…もう、俺には何も考えられない。
何が正しいのか
何が間違っているのか
世間の反応も…
常識も…世間体も…
自分の過去も…
自分の未来さえも…
…もう…
…どうでもよかった。
…俺にはもう1つの真実しか残されていない。
…愛している。誰よりも。心から。
ふと気付くと目の前にMikiがいた。
…そうだ、Mikiに頼まれた。
「自習したいから校舎をあけて欲しんだ」
「…わかった。校舎に着く頃連絡するよ」
…そうだ。だからMikiがいる。
…目の前に…Mikiがいる…
…俺の腕の中に…Mikiがいる…
自分の感情さえもすべてない世界。
ただ存在するのはMikiとMikiへの想い。
…イトオシイ…
…アイシテル…
まるで何かの呪文のように
まるで何かに誘われるかのように
俺の口は言葉を紡いだ。
「…欲しい。」
「…え…?」
「…唇が…Mikiの唇がほしい…」
「……先生?」
「………」
「………」
「…奪って……いい…?」
「…………」
数秒の沈黙…
それさえも俺をとめることは出来なかった。
自分自身でさえも…止められない。
Mikiを求めることを止められない。
…止まらなかった…
…そして…
…二人の唇は重なった…
それは始まりを告げる合図。
…運命が…動こうとしていた。