love letter 15
5月
俺が塾長になって一ヶ月
…Mikiと抱き合うようになって一ヶ月
その間も二人は
抱き合い…
求め合い…
…唇を重ねた。
求めれば求めるほどに募る不安。
俺たちは…俺たちにはどんな未来が待っている…?
求めれば求めるほどに突きつけられる事実。
Mikiには彼氏がいる。
俺には婚約者がいる。
Mikiは生徒。
俺は塾講師。
…俺は夢を見ていた。
これは…夢なんだと…思った。
…どんなに求めていても…
…どんなに抱き合っても…
…いつか、醒める…夢…
心のどこかでその想いは消えなかった。
…それは5月だった。
そうなるなんて思っていなかった。
…いや、違う。
欠片は…見えていたんだ。
「疲れていたから癒してもらおうと思って…
…いつも逢いたいのは、貴方だけじゃないって事です。」
「いつ読むかなんてわからないけど言いたい。
…今、貴方に触れたくて仕方ない。」
…交錯する、二人の想い。
…一方通行だと思ってた俺に
1つの事実がもたらされた。
「……」
「……?どうしたの…Miki?」
二人求め合い、抱き合っていたあの日。
Mikiはうつむいたまま、何も言わなかった。
「…Miki?…!?…泣いて…るの…?」
「………」
「…どうしたの?…何が…あったの?」
「……どうしよう……」
「…え…?」
「…好きになっちゃったよ…
…絶対…好きにならないって…思ってたのに…
…好きになっちゃ…いけないのに…」
「…Miki…」
「…好きになっちゃったよ…止められないんだよ…
彼氏がいるのに…彼女がいるのに…」
「…」
「…どうしよう…好きだよ…好きだぁ…
…好き…止まらないよ…
…どうしよう、私、告白しちゃったよ…」
俺にはその「告白」を
涙の「告白」を聞いてあげることしか出来なかった。