love letter 5
もう自分のことなんてどうでも良かった。
Mikiに笑っていてほしい。
それしか考えていなかった。
そんな中パソコンでメールをするようになった。
覚えたてのPC。Mikiの為に覚えたメール。
近づいていく二人の距離。
そんな中二人の仲にルールが出来た。
Mikiからのワンコール。俺を求めるワンコール。
さらに近づく二人の距離。
例えそれが常識に反する行為だとしても、
例えそれが自分の彼女に対する裏切りだとしても、
俺は、Mikiを、求めていた。
けんかもした。口もきかない時もあった。
それでも、また二人は近づいていた。
…二人が近づいたこと
それに理由なんてない。
もしあるとすれば
「お互いが求めていたから」
「お互いを求めていたから」
いつか…Mikiがこう言った。
「抱きしめてほしい」と。
ぎこちなく抱き寄せる。わずかに触れあう二人。
いつか…俺から抱きしめた。
「少しの間このままでいてほしい」と。
やさしく、力強く、しっかりと、抱きしめる。
時が止まった二人。
この刹那に酔いしれる。
永遠を求める刹那の中で。
刹那でしかない永遠の中で。
俺はMikiを求めていた。
彼女よりもMikiを。
付き合ってしまおうと思った。
もうMiki以外見えなかった。
しかし、Mikiには彼氏を忘れることは出来なかった。
わかっていた。それでよかった。
それでも俺はMikiを守りたかった。
Mikiを苦しめるすべてから。
…それだけでよかった。
そうして時は過ぎ、
向かえた受験。
Mikiは第一志望の高校に合格した。
…俺の役目は終わった。
…終わったはずだった。