★PIERROT★

 PIERROT(ピエロ)である。
 初めて知ったのは1998年。まだインディーズのバンドの1つで、これからメジャーデビューを果たそうという状況。しかし、その頃にはすでに実力も知名度もあるバンドだった。
 最初に聴いた曲はメジャーデビュー曲の「クリア・スカイ」だったと思う。耳に馴染みやすいメロディーで、すぐに気に入ってしまい、今でもPIERROTの曲の中では一番好きな曲だ。カップリング曲の「蜘蛛の意図」もいい。この「蜘蛛の意図」はライブの締めで歌われることが多い。その後もリリースする曲のほとんどがオリコン初登場トップ10入りし、メジャーでも安定した実力を発揮している。
 とは言っても、メジャーデビューに合わせて曲調を変えたわけではない。自分達のやりたい事をやっての結果だ。
 とにかくPIERROTの曲は個性的なものが多い。いわゆるビジュアル系ロックというジャンルに分類される彼らだが、そんな枠に収まりきれない楽曲ばかりだ。インディーズ時代にリリースされた、現メンバーになっての初のフル・アルバム『パンドラの匣』という作品がある。その中に収められている、インディーズ時代を代表する曲の1つである「ドラキュラ」などは、その真骨頂と言えるだろう。本人達もこれをロックと言っていいのだろうか?と言っていた。
 他のインディーズ時代の曲も、インディーズとは思えない出来の曲ばかり。特にアルバム「CELLULOID」はメジャーのバンド顔負けの仕上がりだ。このアルバムの収録曲は今でもライブで重要な位置を占めている。
 インディーズでもメジャーでも独特の世界観を感じ取れるPIERROTの楽曲だが、共通しているのは人間の内面性や現実社会のゆがみ・ひずみのようなものが描かれていることが多い。他のミュージシャンもこういったテーマを曲にしていることがあるが、PIERROTのそれは一ひねりしてあり、考えさせられる内容になっている。
 PIERROTというバンドを語る上で、何より欠かせないのはボーカル・キリトの存在。PIERROTの楽曲のほとんどの作詞・作曲を手がけているが、独特の感性というか、彼のキャラクターは高く評価されていいと思う。バンドのリーダーとして、曲作りだけでなく、企画面においてもプロデューサー的な働きを見せるキリトだが、ライブやメディアでのトークも楽しませてくれる。彼ならではの発言が多いのだ。ファンにはお馴染みの、キ○ガイなどの放送コードに引っ掛かるような危険な発言もあるが、トークによって彼のファンになった人も多いはず。逆に他のメンバーはトークとなると、いっぱいいっぱいになってしまうことが多い。特にキリトの実弟・KOHTAにその傾向があるが、そこもファンにとっては魅力の1つなのだ。
 「PIERROT」というバンド名はいくつかの候補の中から決めたのだと言う。最終的に「PIERROT」の他に、「ビッグ・ホクローズ」、「えりあしビローン」が残り、3対2で「PIERROT」に決まったとのこと。どこまで本当か分からないが、PIERROTに決まって良かったと思うのは私だけだろうか?
 と、まあ、こんな楽しい一面もあるバンドなのだ。
 ビジュアル系だとか、ロックであるとか、そんな先入観を抜きにして一度聴いて欲しい。ぜひ今後も自分の道を歩み続けて行って欲しいバンドの1つだ。




●メンバー
 ボーカル・キリト
 ギター・アイジ
 ギター・潤
 ベース・KOHTA
 ドラム・TAKEO


●シングル

1998.9.10  「クリア・スカイ」
     12.2  「MAD SKY−鋼鉄の救世主(メシア)−」
1999.2.24  「ハルカ・・・/カナタへ・・・」
     4.28  「ラスト・レター」
     12.12 「CREATURES」
2000.6.7   「AGITATER」
     9.27  「神経がワレル暑い夜」
2001.5.6   「PARADOX」 (完全限定自主制作盤)
     8.29  「DRAMATIC NEO ANNIVERSARY」
     11.21 「COCOON」
2002.3.27  「壊れていくこの世界で」


●アルバム

1999.7.7   「FINALE」
2000.11.22 「PRIVATE ENEMY」
2002.4.24  「HEAVEN THE CUSTOMIZED LANDSCAPE」

●インディーズ
1994       「気狂いピエロ」(初代メンバー)
1995       「ピエロ」(限定デモ・テープ)
1994       「漆黒のシンフォニー」(オムニバスCD)
1995       「TURN OVER ”EAGLE” VERSION」(オムニバスCD)
1996       「THE END OF THE CENTURY ROCKERS」(オムニバスCD)
1996.7.21  「パンドラの匣」
1997.9.3   「CELLULOID」(ミニアルバム)
1998.4.22  「Screen」(マキシ・シングル)

●ビデオ・DVD
1998.12.9  「Prototype」(DVDは2000.12.20)
1999.9.8   「”FILM” RISING A 「MAD SKY」 at NIPPON BUDOKAN」
2000.12.20 「Dictators CircusX」(DVDはVol.1とVol.2)
           「PrototypeU」
           「THE GENOME CONTROL-1999.12.22-TOUR1999FORETELLER'S MUTATION FINAL」(DVDのみ)
2001.12.19 「PrototypeT+U」
           「PROTOTYPEV」




  2002年4月終了時点





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