昼下がりの狂想曲

 

ある日 二人は出会った───

「あれー?兄さまどこだろ。やだなー。

はぐれちゃったよ。」

「うー。喜媚のスープーちゃんはどこなり?

全然見つからないなり」

小川に架かった橋の上で二人は出会った。

「誰?ぼくは天祥だけど兄さ・・・

じゃなくて、黄天化、見なかった?」

「こーてんかあ?喜媚は見てないなり。

それより、喜媚はスープーちゃんを探しっ★」

喜媚はもっていた四不象のぬいぐるみを

ぎゅっと抱きしめる。

それをまじまじと見つめる天祥だったが

ぽんと手をたたき喜媚のうでをつかんだ。

「太公望なら3時に向こうに見える桃の木の下

にくるよ!!そこで待っていようよ。兄さまも来るかもしれないし。」

こちらから見える桃の木は一本だけ。

絵の具で塗ったような青空の下、

若草の上に立つ桃の木。

その色のあざやかさは誰のこころであろうともつかんではなさない。

桃好きとして名高い太公望でなくとも

一度は食べてみたいと思うだろう。

「あの桃の木までいきっ!!

喜媚もスープーちゃんと一緒に

桃を食べりっ☆」

二人は自然と手をにぎりあっていた。

花が咲き乱れるなか歩く二人の姿───。

誰がどう見てもカップルに見える・・・のが

望ましいが 誰がどう見ても

子供が遊んでいるようにしか見えない。

まあ、歌を歌いながらスキップまでされれば

もはや幼児に思われても仕方ない。

 

 

「着いたなりっ!!」

両手を広げて木の周りを走りまわる喜媚を

横目に天祥はそのまま緑の海にみをなげた。

「きもちがいいなあ。 なんか楽しいや。」

喜媚も真似をして天祥の横にごろんと転がる。

「んー。快適なりっ☆★

早くスープーちゃんと会いたいなり。」

2人はただひたすら上を見ていた。───

どこまでも続いていく青空を

風と光と緑に包まれながら。

 

 

「よしスープー!!

一気に桃を食ってしまうぞ!!」

「ラジャーっす!」

「あれ? 師叔!ちょっと待つさ!」

天下はまだ宙に浮いている太公望をよんだ。

太公望は桃を一つ手に持って

おこりながら天下の元へ来た。

せっかくのスタートを

邪魔されたからであろうか?

「これみるさっ!!」

「なんとまあ妙な組み合わせだのう。

こんな所で昼寝とは・・・。

平和なやつらだのう。」

 

 

END 邑稀

打者(笑)裕緋