雨と右翼と楽器街
あなたたちは!
どうせ死ぬのなら!
植物人間になって死にたくはないか!
植物なのに肌色で!
何にも出来やしないけど!
お国のために!
植物人間になりたくはないか!
どうせ死ぬなら!
家族に囲まれて!
やさしい流れの中で満足して死ぬより!
お国のために植物人間になって死にたくはないか!
そして突然の雨。
彼らの叫びは御茶ノ水の雨にかき消され、残ったのはあせってスピーカーを片付ける30過ぎのおっさん。
平和とはこういうものかもしれない。
みじめでなさけなくてかき消されてしまうものなのだろう。
ただボクらはげらげらと笑ってそれを見ていて。
おじさんは一生懸命かたづけて。
電車は走って。
雨はやんで。
きみは植物人間になって。