其の七
七月の雲ひとつないすがすがしい朝、私は、今日はいい日になるだろう・・・そう思ってやまなかった。学校へ行く途中、鳥の糞が空から落ちてきた。間一髪よけて、‘ラッキー’なんて思った。道を黒猫の宅急便が通った。黒猫が一歩前に出てるから・・・なんていってまあいっかって感じでいた。しかし・・・
1限、国語の授業だった。先生から「漢字の練習はドリルじゃなくノートにやりましょう!」と怒られた。2限も国語、先生が優秀者の作文を読んでいた。「匿名でもいいけど、その下に名前を書いていて!」って言ったので、名前の下に‘匿名希望’って書いたら、読み終わった後、「え〜っと、にせととろ君(本名が入る)・・・じゃなかった、匿名希望さんの作品でした」と言った。思いっきりばれていた。3限、音楽の授業で先生から「リコーダーは トゥー・トゥー・トゥーって吹くの!がむしゃらに吹くんじゃないの!」そういって怒られた。なんだい・・・そう思って給食の時間となった。集中力の切れていた私は、牛乳瓶を床に落として割ってしまった。「ほら!給食の時間は座って待っとけっていつもいっているでしょう!」・・・また怒られた。その日の献立はカレー。隣の人がカレーに御飯を入れていたのでちょっとつっかかったらクラス中で大論争となった。先生は「また君か!まったく・・・」と言い、今度はあきれられた。給食を49/89くらい食べ終わったところで、警報が鳴り響いた。先生は「火災訓練です、すぐ運動場へ出て!」そういって、給食そっちのけでみんな出て行った。何で給食時間に・・・そう思って外に出た。教頭は「今回は四分三十秒かかりました。次は四分を切れるように頑張りましょう!」そういった。そんな記録を更新してどうなるんだろう・・・そう思った。その後、教頭は「では校長先生の話・・・座れ!」そういって全校生徒いっせいに座った。そのとき、私のズボンのお尻のところが‘びりっ’そういう音を立てた。後ろに並んだ奴は、笑った。教頭は後ろの奴に「そこ、おしゃべりは止めてください!」そう注意した。ざまーみろ、おまえもみちづれだ・・・そう思った。私は校長の話を聞かず、人生について考えていた。人は土から生まれ、土に還る。そう、神田川が隅田川に吸収されるように、人間も朱に交われば赤くなる。富山の薬売りさんは何に交わったんだろう。時計って長針(長身)と短針(単身)と秒針(病身)がある(いる)。いろんな人が時計に隠れてたんだ。長身の人・単身の人・病身の人・・・そう考えつつ、冷えた給食が残る教室に帰っていった。次の日、私がこぼした牛乳を拭いた雑巾が、凄い事になっていたのはいうまでもない。
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