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10月3日 疲れた。

ここのところ仕事ばかりしている。今日も休日出勤だったので、休めない分疲労はどんどん蓄積されていく。蓄積された疲労はやがて、激疲労となる。激疲労はその後超疲労と変わり、爆裂疲労、超爆裂疲労、悶絶爆裂疲労、鬼爆裂疲労爆弾、炸裂!激烈火疲労爆弾fromヘル、恐怖!爆烈火疲労サテライトキャノンよ永遠に、呪怨!恐怖の爆烈火疲労サテライトキャノン物語〜王の帰還〜、〜王は胃下垂〜、〜王の趣味と呼べるかは解りませんが海釣りを少々、みたいな感じになればいいや。もうどうでも良いのさ。さあ世界よ滅びてしまえ。さあ僕の目の前で!ホラ!世界よ、滅びたまえい!

等と投げやりな態度を取りたくもなってくる。仕事の愚痴をここに書き連ねるのもどうかと思うが今日は言わせてもらう。僕はもう一生懸命になるのはやめて、投げやることにした。仕事を投げやる。投げやってそれに砂をかける。そう、僕こそ最後の砂かけババア、ババア砂かけだったのだ!
早起きババアの一日は心地の良いクラシック音楽で始まる。懸賞で当たった中国の一流メーカーCDラジカセからタイマーで流れるワーグナー。地獄の黙示録でかかっていたあの曲だ。タイトルは失念したが午前四時のフルボリュームワーグナーは隣近所とのトラブルの種となっている。ババアとしてもちょっとうるさいとは思っているが、引くに引けないのが女のプライドってモンよ、等と彼女は粋がる。そんな強気とも不器用な彼女に心惹かれる青年と、彼女の奇妙なラブストーリー。年の差を遙かに超えて、大宮あたりまで行ってしまったまま帰らない。そう、あの娘は帰らない。彼女の決意は固いの。ダイヤモンドよりも鬼爆裂固いの。その様な炸裂!激烈物語を、私は、書きたい。

10月11日 自由への道。

「……!」
再び姿を現したG(グレイト)を目の当たりにして僕は軽いめまいを覚えた。恐怖。僕はGの存在に怯えきっている。この家の中で圧倒的な力を誇る僕をこれまで追いつめられる存在はヤツ以外にはいない。ヤツは僕の作った全ての秩序を無視する上、法律、さらには地球上のルールである重力にすら従わない。ヤツは壁、そして天井を自由自在に這いずり回っていた。
……羨ましい。
突然、僕の中にそんな感情がわき上がった。ルールに縛られ、がんじがらめの社会に生きる僕にとって、彼の自由奔放な生き方がとても魅力的に感じたのだ。
気分次第で姿を現しては人を驚かせて姿を消す。もちろん捕まれば叩きつぶされてしまう。まさに死と隣り合わせのスリリングな毎日。
なんて素晴らしい!
たとえ害虫と呼ばれ、皆に気味悪がられてもいい!俺は害虫となる。俺はG(グレイト)となる。俺はGとなり、この世のルールを破りそして自由を手に入れる。生かされている人生などまっぴらだ。これから俺は己のみの力でこの社会を生き抜いてみせる!さあ、今この扉を自力で開いて外に飛び出せ!自由はお前の目の前だ!!

連続露出魔ついに逮捕。男は連日深夜、帰宅途中の女性の前に下半身丸裸で現れては「フリーダム」と叫びながら追い回していたと言う。男は調べに対し、俺は害虫だ、迷惑かけてすいませんと繰り返しているという。

10月19日 だめだなあ。

ちょっとね、無理なんじゃないだろうか。
僕は自分に問いかけた。仕事で多忙を極める生活が始まってからしばらく経っている。先々週など僕の平均睡眠時間は日に4時間ほどだ。それ以外はほとんど仕事。最近など天気がバカみたいに悪かったせいで着るモノはほとんど生乾きで腐臭を放っており、僕も寝不足と疲れのせいで酷い顔になっている。
大体、腐臭を放つ衣服を身にまとい、ゾンビの様な面構えで仕事をしていてもそりゃあはかどる訳もない。その上心も病み始めており、ちょっとしたことでブチギレて仏様が見えたり見えなかったりしているそんな日々を健康的に過ごせと言う方が無理なのだ。
せめてお天道様でも拝めたらと空を仰ぐが、生憎のどんより天気で雨も降りまくる始末。ますます着るモノは生乾きとなり、バイクの手袋はカビが生えかける。ふすまは部屋干しの湿気でふにゃふにゃとなり、布団からはキノコが生える始末。
生えたキノコは僕が責任を持って食べます。僕は大きくなりたいんです。強くなりたいんです。なんておいしそう、なんておいしそう!絶対大事にします。絶対に悲しませません。幸せにする自信が自分にはあります!お父さん、キノコをクボにサダイーク!(僕にください)
と、布団に横になったまま自分のキノコを握りしめ、一人悲しみに明け暮れた夜明け頃。ようやくお天道様が顔を出し、僕はようやく布団が干せた。
リフレッシュ。やはり僕たちの生活には気分転換が必要なんだ。少し、ぼんやりしたいと思います。(キノコを握ったまま寝室へ)
10月30日 喜びの歌。

久しぶりに激しく熱を出して寝込んでいた。
熱を出している時など世の中を恨むこと以外にすることがなかった。こんなにも辛い思いをさせる何者かが僕は憎かった。しかし熱が下がってから見える世の中がこんなにも違って見えるなんて!こんなにも清々しくそして美しい世の中だっただろうか!嗚呼僕はこの喜びを歌にしよう、そして皆で肩ならべ歌おう!喜びの歌を!

ご覧よこんなにも空は青くそしてどこまでも澄んでいる。
鳥たちは秋空に歌う生きている喜びをぼくらに思い出してくれと。
おはよう おはよう 鳥さんおはよう
おはよう おはよう おじさんおはよう
工事現場のヤンキー地べたに座り熱い視線をぼくらに贈ってくれる。
ヤンキー まだぼくを見ている。
180°までぼくの目は見えてるぜ。
お前が俺を見てたこと 俺はぜったい忘れないぜ。
ヤンキー オイコラ こっちを見るな。
まずいぞこっちに向かってきたぞ。
「さっきからテメ何見てんだ」ってそりゃこっちのセリフだよなー、なんちゃって…
いえ冗談ですすいません。
いえ ですから見てませんて。
はい すいません はい すいません。
いえ お金は持ってないです。
あわわ そうですね千円だけなら。
いえもう 小銭だなんてそんな。
跳ねてみろとかそれもう ベタベタやん!自分!みたいな。
いてて 何も殴ることないじゃないですか。
すいません
はい
ごめんなさい
あしたまでに
2万つくって持ってきます。

ご覧よこんなにも空は青くそしてどこまでも澄んでいる。
鳥たちは秋空に歌う生きている喜びをぼくらに思い出してくれと。

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