魔女物語

小学3年生の時の作品なので表現が下手なのですけども
そこのところは勘弁してくださいませ♪





それは、古くから伝わる物語。この国に住まう者なら知っている、伝説。
何代も前から、親から子に、子から孫にと伝えられてきた、英雄達の物語・・・。

――――昔々、とっても昔。この国にはね、とっても強いパーティがいたんだ。
      放浪の剣士、魔法剣士、光の魔女と、女忍者、精霊様。その人達がこの国を、
                           いや、この世界自体を救ったんだよ――――――



〜第壱章〜

セィリア歴、1426年。
“魔女が治める大国”、ランドゥールは魔物にあふれていた。
これも全て、現在国王の魔力の無さのせいである。
この国は代々国王が自らの魔力を用いて“魔獣消滅”の術を施して、平和を保っていた。
だが、第13代国王のアンリ・パーベルは異常なまでに魔力に欠けている存在だった。
そのせいで魔獣達はこの国の人達を襲い始め、平和は崩れた。
人々は剣を常時肌身離さず持ち歩き、できるだけ外出などしない。 そうでもしなければ、自分の身が危ないからであった。

そんな国の南の端にある、荒れた砂漠で一つのパーティが戦闘をしていた。
魔獣たちは牙を剥いて、いつでも攻撃体制に入れるようになっている。
その様子を見ていたパーティのリーダーらしき赤髪の青年が呟いた。
「こいつら、超絶雑魚じゃん・・・ちっ、つまんねーの!」
「そだね、クラウス。でもォ質より量ってカンジかも♪リア、一人で殺れる?」
肯いて言葉を発したのは長い茶髪をポニーテールにしている少女。華奢な外見に合わず、己の背丈ほどの大剣を背負ってにこにこと笑っている。
今度はリアと呼ばれた銀髪の少女が肯き、指をスッと上に上げ、呪文を唱え始めた。
「リア・ヴォルトの名において命ずる。雷よ、我の元に集いて我が敵を切り裂け!サンダァブレ――――――ッド!!!!」
カッと閃光が走り、少女の手から放たれた雷は剣状の形になって辺りの魔獣達を切り裂いた。
辺りには切り裂かれた魔獣たちの断末魔の叫びと大量の血が飛び散った。
「・・・さっすが雷の大精霊サマ、ですわね。お見事♪」
ぱちぱち、と今度は金髪の美しい女性がリアに拍手と微笑みを送る。
「エリス!!」
リアは人差し指を金髪の女性、エリスの方へ向け、くるりと振りかえる。
「そゆことあんま大声で言わないでよねっ」
「あら、こんな所に来る命知らずな庶民なんていませんわよ?」
エリスはからかうようにくすくすと笑う。
すると、見ていられなくなったのか、今まで黙って見ていた黒髪の忍者のような装束をまとっている少女が
はぁ、と呆れたように溜息をついた。
「・・・お二人とも、いい加減にしてはどうですか?」
「・・・しょーがないなぁ・・・明都が言うなら・・・」
不承不承という感じでリアは頬を膨らます。代わりにエリスがにっこりと微笑んだ。
「ようやく解ってくださいました?わたくしは誉めただけですわ♪」
「・・・っるさいなッ!!」
苛立ちをぶつける様にリアは手をエリスの方にかざして火炎球を発生させ、飛ばす。
その刹那。トンッ!とポニーテールの少女が跳ねる。そして背負っていた大剣を鞘から抜いて、ぶんっと振った。
ザシュッ!と歯切れ良い音と共に炎は消えて行く。それと同時に軽々と着地し、くるりと二人の方を振りかえってにっこりと微笑んだ。
「はーいはいはい!!そこらへんでやめよーよ、二人ともっ!」
「ティーファ、止めないでッ!!私怒ってるんだからっ」
「だーかーらっ!リアっちは怒りすぎなんだってばーっ!も少し冷静になろっ?」
にっこりと明るい笑みのままティーファは言う。
「でもッ」
「あー・・・おまーらもめてるトコすまねぇんだが、新たなお客さんだぞー」
そう言ってクラウスが前方を指差す。そこには先ほど倒したのと同量か、それよりも多い魔獣の群れがあった。
「あら、大勢いらっしゃいますわねっ♪久しぶりにわたくしも遊んでよろしいですよね」
エリスは嬉しそうににーっこりと微笑むと、ロッドを取り出す。
「私も・・。・身体がなまりそうだったので丁度良い運動になりそうですし」
そう言って明都は手裏剣と短刀を取りだし、構えた。
「それじゃぁ、日頃練習していた連携プレーのご披露といたしましょう、明都」
「・・・まだ完成してないんじゃなかったんですか、あれ・・・」
二人がたわいもない会話をしている間にも、魔獣たちは近づいてくる。
「でも、わたくしやってみたいんですの
そのエリスの言葉に諦めたのか、明都は魔獣たちとの距離を目測する。そして軽く溜息をつき、肯いた。
「しょうがありません・・・。“実験”ですからね」
「そう♪・・・さぁて、もうそろそろお時間のようですわ」
二人は目を合わせて一回深呼吸する。そして、叫んだ。

「「Go!!」」

その声と同時に明都は地を蹴り、エリスは目を閉じて詠唱を始める。
「出でよ、セイレーンッ!」
杖を上方へ掲げ、エリスは声をあげた。すると、杖の先についた魔宝珠が青白い輝きを増していく。
次の瞬間、光が溢れ出したかと思うと、その光はヒトに近い“モノ”へと変わる。
綺麗なブロンドの髪と美しい碧眼を持つ、上半身のみ人間で下半身は鱗に覆われた“モノ”、
セイレーンは天使のような笑みを浮かべ、それから手を胸の前に合わせて澄んだ声で唄い出した。
『眠りなさい、愚かな悪しき者よ。永遠に目覚める事なき眠りにつきなさい・・・』
魔獣たちは一瞬戸惑ったが、その歌声につられ、意識が遠くなって行く。
それを空中で確認した明都はそのまま敵の集団に飛びこんで行く。
「行きます・・・忍法・五月雨ッ!」
そう言い、ザシュッザシュッと短刀で夢うつつな魔獣を斬り付けていく。

そして二人が全ての敵を切り捨てるのにそう時間はかからなかった。

「・・・ふぅ、やはりこの位の量を片付けると疲れます・・・」
魔獣達の血に染まった上着を脱ぎつつ、明都が呟いた。
「お疲れサマ、二人ともっ♪」
にぱっと笑みを浮かべたティーファが携帯用のタオルを取りだし、渡す。
タオルを受け取るエリスを見て、さらに口を開く。
「そーだっ、エリスさんっ。いつのまにセイレーンなんて“創った”んですかっ?」
「昨日の夜、ですわ」
汗を軽く拭きつつエリスは答える。
「昨晩、何て言うか・・・“製作意欲”とやらがわいてきましたの」
そしてにっこりと微笑む。セイレーンに負けず劣らずの美しい微笑だった。
そんなエリスは『創霊術士』である。創霊術とは名の通り、“霊”を“創る”術の事で、己の魔力を使って精霊などの存在を呼び出したり
創り出すこともできる術の事を指す。そんな事をするのにはやはり膨大な魔力が必要になるのだが、エリスは生まれつきそれに値する量の魔力を
持っているので気軽に霊を創り、使役している。ただ、一般人には創霊術士ではなく、《光の魔女》と呼ばれていた。

「そっかー。さっきの・・・セイレーンだっけ?あのコ可愛かったよーっ♪」
「そうでしょう!!わたくしもあの子の美しさは気に入ってますの
「・・・どうでも良いのですが・・・。」
着替えも終わり、疲れもある程度癒えたらしい明都が口を挟む。
「もうそろそろ夕暮れですよ?早く近辺の村に行った方が良いのではないですか・・・?」
「そうねっ!・・・ったくもー!!ここの近くに欠片があるって嘘なのかなぁ」
はぁ、と溜息をつきながらリアが言った。ここ数日、ずっとこの近くを歩き回り、探しているのに見つからない目的の“モノ”。
それは、このパーティの旅の目的の一つである、龍宝珠と呼ばれる伝説の宝珠。
手に入れればどんな願いでも叶えると伝えられている、魔道具の一つである。
・・・だが、その宝珠は数百年前、そのチカラを恐れた王によって打ち砕かれ、破片は沢山の者たちへ配られた。
『何時か、この国の危機にでも使ってくれ』
そう言って、王は下々の者に渡していた。そしてその欠片を手に入れた人達は膨大な量の魔力を手に入れ、
1代にして巨大な富を築きあげた人もいるとのこと。しかし、このパーティが狙っているのは金でも力でもない。


その目的とは、『この世界の平和』。それを叶える為に、龍宝珠を捜して仲良く旅をしているはずなのだが・・・。


「ねーちょっとエリスッ!そーいやあんたでしょ、ここらへんにあるって言ったのっ!」
ここは南の端の砂漠。とぉっても暑いのである。リアは暑いのが大嫌いで、気温が24度を超えると途端に機嫌が悪くなる。
暑さで生まれた怒りをエリスにぶつけようと思ったのか、リアは大声で怒鳴った。
「ち・が・い・ま・す・わ!わたくしじゃなくて、わたくしが創ったウィンディですわ
ご丁寧に一文字ずつ区切ったり、ハートマークまで付けながらにっこりと微笑むエリス。
完璧にからかわれているのにも気付かず、直後にリアの怒りは再沸騰した。

「・・・どっちでも同じでしょ―――――――――――!!!!!!」



To be continied・・・?