隊員の行った視察の報告
デルガード市(Ciudad Delgado)にて
早速Ciudad delgado組の報告です。今朝9時から市役所勤務の
女性に引率されてcomunidadを見てきました。結論から先に言う
と、Ciudad delgadoのこれらのcomunidadへの援助は、現時点で
は私達の出来る援助の範疇にはないと思います。
本日視察したのは、全てAlto riesgoの地域でした。具体的に説
明すると、始めに訪れたLa milagrosaは川沿いの崖っぷちにあ
るcomunidadです。家屋の土台の土が連日の雨に流され、この
ままだと家屋自体も崖から転落する可能性が高く、極めて危険
な状態にあります。地震以前はきちんとした恒久住宅が建てら
れていた為、これらの危険にも多少は対処出来ていたのでしょ
うが、現在はラミナの仮設住宅であるため、強い雨風には対応
出来ません。
元々Ciudad delgadoは地形的に起伏の激しい地域に広がってお
り、この様なAlto riesgoのcomunidadが多く存在するようです。そ
して住民の大多数が貧困層である為、具体的な解決策がないま
ま地震を迎え、結果的に更に酷い状況の中で生活を強いられて
います。また、ここの市長がFMLNである為、政府からも一切援
助が受けられていません。
次に訪れた地区、La pumaもほぼ同じ状況でした。現在一番必
要な物は「住宅」。勿論それ以前に「安全な土地」です。彼らの要
望には、逆立ちしても応えられそうにありません・・。
現在市役所が計画しているのは、Alto riesgoな土地で生活して
る3000世帯をAPOPAへ移すことで、これは2ヶ月後には実行
に移される予定だそうです。しかし限定3000世帯では全ての
Alto riesgo地区の家庭に対応出来る訳ではありませんし、土地
提供者が現れない限りは手の打ちようがない状況です。
またこれらの地区では犯罪も多く、彼らの抱える問題が地震を
直接の原因としている訳ではなく、もともとの貧困が大きな根と
なっていると推測できます。ちなみに学校施設に限っては政府
の援助が入っており、特に問題はないそうです。それ以前に経
済的な問題で通えない子供がいるという現状を見ても、早急に
解決されなければならない問題が他にあると言う事が分かりま
す。
そんな状況の中でも、「住宅」以外に何か援助できる可能性は
ないかと考えてはいますが、今はまだ有効な手段が思い浮か
びません。少なくとも、「子供達相手にイベントをする」的な発想
ではこの地区の問題を和らげる、軽減することは出来ないと思
います。もっと具体的な、生活に関わる何かが必要なのではな
いかと思っています。
現在エルサル国内には、こうした「人間として基本的な生活」が
営めていない人々が多くいるのだと言う事実を、久々に肌で感
じました。しかも彼らは、夜通し遊ぶZONA ROZAのあほエルサ
ル人と、目と鼻の先に住んでいます。これらのcoumunidadを見
て、自分たちに出来ることの小ささに改めて無力感を感じました。
援助とは、それを最も必要としている人々に再優先に届く訳で
はなくて、「援助し易い」環境にいる人々にまずは届くのだなと
実感しました。もともと私達の援助活動は、様々な制約の中で
行われている訳で、それを気に病んでも仕様がないのですが・・。
と言うことで、Ciudad delgadoに関する援助は、熟慮が必要で
す。もう少し時間を掛けて、何らかの可能性を考えてみるつも
りでします。余談ですが、現地で偶然知り合いに出くわしました。
更に偶然ですが、彼のお母さんがこれらのcomunidadの為に
救済計画を実行している方だったので、細かいデータは彼女を
通じて得られるかと思います。