Liar Liar




人喰い蝶というのを知っていますか。

南の国のある島にしかいない珍しい蝶で、小さくて紫色の綺麗な羽をしてます。 その羽の燐粉には毒が含まれていて、その毒を人間 が吸い込むと体が痺れて動けなくなるそうです。 一匹一匹の蝶の燐粉はわずかですが、人喰い蝶は数万という大群で行動するので、 群れの周り半径10mは危険だそうです。

餌の捕り方ですが、先ず、人を見付けると大群で取り囲み、羽の毒で動けなくする のです。 そしてここが面白いのですが、人喰い蝶は動けなくなった人間をすぐに 食べないで、先に口や耳等の穴という穴に卵を産み付けます。 それから、餌である人間が息絶えるのと卵が孵るのを待ちます。 この間、絶えず餌の人間の周りを飛び回り、毒の燐粉を出し続けます。

三日もすると暑いこの地方では餌も腐り始めて、卵も孵化しだします。 それでやっと人喰い蝶の食事が始まるのです。 蝶はアンモニアが大好物なので、腐ったものの方がおいしいんでしょうね。 蝶は腐食の早い表皮から食べ始めて、軟らかい内臓は卵から 孵ったばかりの幼虫のためにとっておきます。 数万の大群ですから半日もあれば皮も筋肉も食べ尽くして骨と内臓が見えてきます。 そうなると人喰い蝶は新しい獲物を求めて飛び立ちます。 幼虫はそれから半月かけて 内臓を食べきって、さなぎになり、また新たな人喰い蝶へと変態を遂げるのです。

そしてその島には、綺麗に人型を残した人骨がいっぱい横たわっているそうです。







と、生徒に教えた事が、私が職を失った理由です。